「今週の相場の焦点」by joe Tsuda (津田 穣)9...
9 December 2024 ◎<ポイント> ―ドルは水準を維持し、米株は史上高値更新― ・今週の予想レンジ:148.00-153.50円 先週…
19 December 2022
◎<主なイベント>
19日(月)ドイツIFO企業景況感指数(12月)、EUエネルギー相会合
20日(火)RBA理事会議事要旨、日銀金融政策決定会合、黒田日銀総裁 記者会見、中国最優遇貸出金利(ローンプライムレート 1年・5年)、ユーロ圏消費者信頼感(12月)
21日(水)ドイツGFK消費者信頼感(1月)、カナダ消費者物価指数(11月)、米消費者信頼感指数(12月)
22日(木)トルコ中銀政策金利、米GDP確報値(第3四半期)、米景気先行指数(11月)
23日(金)日銀議事録(10月27日-28日開催分)、日本消費者物価指数(11月)
米個人所得支出(11月)、クリスマスに伴い米債券市場は短縮取引
24日(土)英国全国鉄道海運運輸労働組合(RMT)ストライキ実施予定(27日まで)
◎<マーケットの焦点>―年内は実質的に終了、、
来年は世界経済正常化への過程をたどると考えるが、、
<ポイント>
・先週はFOMC、BOE理事会、ECB理事会、SNB(スイス・ナショナルバンク)の各理事会が開催され、4理事会では全て予想通りに50bpの利上げが行われた。
これで各中銀政策金利は:
FRB 4.50%、 BOE 3.50%、ECB 2.50%、SNB 1.0%で越年ということになる。(日銀だけは動かさずの-0.1%)
各中銀の政策スタンスの印象は:
FRB―ターミナルレートを5%台に引き上げ(市場は5%を下回るレベルで織り込んでいた)、パウエル議長も「暫くは制限的な政策スタンスが必要」とタカ派的コメント。しかし市場はこの“タカ派スタンス”に懐疑的で、今後のCPI伸び鈍化を依然読んでいるようだ。ドルはアップダウン。
BOE―9名中2名が据え置き支持でポンドは軟化。
ECB―インフレ見通し引き上げ、ラガルド総裁も「今後50bp利上げ継続の可能性」を示唆するなど、ECBの出遅れ感(金利水準)にやや焦りを感じている様子。
初期反応はユーロ買い。
SNB―0.5%を1.0%に倍増した上で追加利上げを示唆―――長年政策金利
「-1.25%」で世界のアンカー金利を誇ってきたSNBまで、今年6月から段階的に1.0%まで利上げをする中、 -0.1%に張り付くBOJはやはり――奇異!
ただ先週は日銀が「(黒田総裁任期満了の3月末以降)新体制で来年中にも金融政策の点検・検証を行う可能性」との一部報道で“円が買われる”局面もあった。
・ドル円は先週前半ドル高調整が継続し、一時134円台半ばに下落したが、その後は一時138円台前半まで反発するなど、ドル高調整もかなり進んだ感がある。
・今週末からクリスマス・年末休暇シーズンとなるが、自分を含めて激動の年の瀬、早めに「閉店ガラガラw」にしたいのは誰も同じであろう。相場の実質的な山場は先週で終わったと考え、後は年末に向けての実需の動きに支配されるが、例年通りに「実需のドル買い」優勢裡に今年も終わるのではないか?(ドルの堅調)
・来年の相場については本日アップされるセントラル短資FX社の「マーケットビュー」をご覧いただきたいが、コロナ禍、ウクライナ情勢含めて、来年は正常化の過程を辿る考えたい。インフレも徐々に沈静化する中、主要国の景気減速傾向が鮮明になれば早くも金融緩和フェイズとなる可能性もある。
その中で抑揚のない日本経済、緩みっぱなしの財政、国際情勢における日本のイニシャチブ低下、、安全通貨転じて“危険通貨”円が敬遠される事態が早晩訪れるだろう。
◎<豪ドル相場>
中国のコロナ規制緩和に一時サポートされたが、中国での感染再拡大はネガティブ材料。年末の資源会社の豪ドル買い需要が目立たなくなる可能性もある。
先週の相場レンジ―AUDUSD 0.6675-0.6893 AUDYEN 91.21-93.35
今週の予想レンジ―AUDUSD 0.6550-0.6850 AUDYEN 90.00-94.00
先週豪ドルはドル高調整と中国のコロナ規制緩和を受けて一時68セント台後半、93円台前半まで反発した。しかし週後半はドルの反発や中国のコロナ規制緩和後の感染急拡大を嫌気して再び66セント台後半、91円台半ばまで反落して越週した。
中国のコロナ規制緩和は11月の小売売上高、鉱工業生産共に落ち込んでいただけに、一時的に経済の先行きに楽観的な見方も出た。
しかし規制緩和直後の感染急拡大(過去28日間累計で世界第5位まで上昇)はタイミングが悪く、習政権への批判も高まっている。例年豪ドルは年末の豪州資源会社の来年の輸出予約(豪ドル買い需要)の出回りに堅調推移となるが、今年は中国のコロナ問題もあり、ドルが反転する場合には、上昇力を削がれることにもなりかねない。
先週の主要国中銀の政策会合ではポンドが反落したが、豪ドルについてもターミナルレートは非常に迫っているとの認識であり、むしろ政策金利面ではユーロではなく、ポンドサイド、つまり金利格差面でのサポートは期待できない。
―読者各位―
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◎セントラル短資FX社の「マーケットビュー」(https://www.central-tanshifx.com/market/marketview/column/?morecnt=0&itemtype=1&pdate=20221121)に15年近く投稿しています。
月報(毎月第三月曜日にアップ)ですが斬新な相場観をご披露します!!
東京銀行(現 東京三菱UFJ)のバーレーン支店で為替・資金ディーラーとしてスタート。ロンドン支店為替チーフディーラー、本店オプションデスク勤務後、1990年外資系銀行(米系、スイス系)に移り為替・資金業務に携わる。
1995年に来豪し第一勧業銀行(現 みずほコーポレート銀行)の為替ヘッドとして2007年まで活躍。
現在 AT FUND PTY LTD, Sydneyのダイレクターを務める傍ら、日本の投資家に日々市場メッセージを発信している。豪州金融市場に友人も多い。為替歴30年。趣味:ゴルフ、テニス、ワイン賞味、ネコと遊ぶ
☆FXトレーディングにはFXマガジン「侍ディーラーが相場を切る」をお勧めします。
詳しくはhttps://foomii.com/00130をご参照ください。
☆現在セントラル短資FXブログに執筆中!(毎週木曜日担当、ヤフーファイナンスに同時掲載)
http://www.central-tanshifx.com/
☆日経新聞月刊誌”日経マネー”に定期寄稿
ご注意!本レポートは著者の作成時点における見解により作成されており、内容等の正確性を期しますが、それを保証するものではありません。投資等のご判断は皆様ご自身でなされるようお願い申し上げます。
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