23 January 2023

◎＜ポイント＞ 　4月の新体制見越して日銀にテーパリングの催促相場か？

・先週は「日銀会合においてイールドカーブ・コントロール(YCC)変更または撤廃があるか」が焦点。
・結局「現状維持で変更なし」の結果となったが、水曜日の結果発表を挟んで、ドル円は月曜日から127円台前半→129円台前半→128円台前半―日銀会合―131円台半ば→127円台後半→130円台半ば→129円台半ばで越週と良く動いた。
・会合前はYCC変更観測で10年債利回りも0.5%を超えたが、結局日銀据え置きとなり、ドル円は短時間で一時131円台まで急上昇。
・しかし日本勢中心に現状維持観測が強かったことや、4月以降の日銀新体制で緩和後退が進むとの思惑が強かったこと、更に発表された米12月のPPIや小売売上高が弱まったことでドル下げが優勢となった。
・今後はやはり米国景気減速懸念が強まる可能性があること、更に4月から日銀新体制の下、テーパリングが進むとの思惑から、“投機的なドル円売り圧力”が強まる展開が予想される。
・ただ週明けの本日もドル円は金曜日の流れを受けて一旦129円前半まで下落した後、現在130円台前半まで反発しており、日銀のYCC撤廃による緩和縮小が早晩市場に織り込まれれば「その先の引き締めはかなり限定的」であり、日本の貿易赤字が縮小しなければ、結局次の円安の波が来ることになるだろう。

◎＜豪ドル相場＞

米ドル軟調地合の中堅調推移

先週の相場レンジ―AUDUSD 0.6871-0.7063  AUDYEN  88.12-91.92
今週の予想レンジ―AUDUSD 0.6800-0.7100  AUDYEN  89.00-92.00

先週豪ドルは米ドル軟調地合の中、総じて69セント台で堅調推移。
対円では日銀の金融政策据え置き受けて91円台後半まで急上昇したが長続きせず、ドル円の乱高下に合わせて88円台に反落した後、結局90円台を回復しての高値引けとなった。
やはり豪中関係改善期待が大きく、商品相場（CRB Index）も300台を回復するなど豪ドルサポート要因となっている。
先週豪ドルのRSIは60%レベルに上昇したが、前週30%台でまで下落した豪ドル円のRSIも50%を上回るなど豪ドルベアなセンチメントも変わりつつある。
今週はQ4のCPTが発表されるが、最近のインフレ緩和を印象付ける米国CPIと比較して毎期CPIも前年同期比上昇予想（+7.5%、前回+7.3%）となっており、足元豪ドルをサポートするだろう。
注意すべきは米ドルの反発（ユーロの反落）、中国のコロナ感染状況、ウクライナ情勢など。
豪ドルが70セントの強いレジスタンスを完全抜くには依然材料不足であろう。

―読者各位―
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