今週の相場の焦点　by Joe Tsuda (津田　穣）3 April 2023

クラシファイドにおける不適切な求人投稿の削除のお知らせ / 【注意喚起】住まいの詐欺にご注意ください

2023.04.03

マネー

AT Money Service

3 April 2023

◎＜ポイント＞ 　このまま続くかリスク選好

・先週は一連の金融不安の動きが一服したことから、前週に続いて市場のリスク回避の巻き戻しの動きが活発化し、米国はじめ主要国の株価は大幅に上昇した。
・リスクオン相場においてドル売り・円売りの動きが活発化し、金曜日には一時ドル円は133円台に上昇し、ユーロは1.09台、ポンドは1.24台まで上昇したが、引けにかけてはポジション調整にドルがやや反発（ドル円引け値は132円台後半）となった。
・早いもので今週から4月。今週もQ1日銀短観に始まり、3月米ISM、3月中国財新PMI、そして米3月米雇用統計が発表される。
・3月になって主要国のインフレピークアウト感が強まり、FOMC、BOE理事会、ECB理事会、RBA理事会、スイス中銀理事会では利上げが決定されたが、カナダ中銀は金利据え置き。利上げ出遅れのECB（米国とはまだ1.5%の開きあり）こそ依然金利先高観があるものの、その他中銀においてはいつ利上げ打ち止めか？あるいは既に利上げは終わったのか？を市場が模索することになる。
・先週はそれまで金融不安を原因として積み上がったリスク回避ポジションがかなり巻き戻されたが、ウクライナ紛争や米中間の対立など依然リスクは多い。また水曜日にUBSの年次株主総会が開かれるが、UBSの買収によりクレディスイスが発行した170億ドル相当のAT1債が無価値となった問題が蒸し返される可能性があるだろう。
・リスク回避の巻き戻しが活発化したが、新期を迎えて、果たして一歩進んでリスク選好地合となるか？本日のシドニー市場でドル円は、金曜日のニューヨーク・クローズから約60ポイント程度上に「窓」を開けてギャップオープンしている。

◎＜豪ドル相場＞

豪ドルはリスク回避の巻き戻しで66セント台で堅調推移。対円では円安を受けて一時89円台後半まで上昇。ただリスク回避巻き戻し一巡で、上値が重くなる可能性がある。

先週の相場レンジ―AUDUSD 0.6634-0.6737 AUDYEN 86.72-89.68
今週の予想レンジ―AUDUSD 0.6500-0.6800 AUDYEN 88.00-91.00

3月下旬まで金融不安によるリスク回避相場にあって、豪ドルは66セント台前半、86円台前半まで下落したが、先週は金融不安一服で豪ドル買い戻しの動きが目立った。特にドル円が133円台まで一時上昇したため、対米ドルでの上昇との相乗効果で豪ドル円は一時89円台後半まで反発した。
3月半ばに一時280割れまで弱含んだCRB Indexも先週末には293.90まで反発したことも豪ドルをサポートした。
ただ今週のRBA理事会では、先月のロウ総裁以下の発言を勘案すると、「金利据え置き」となって今回の利上げサイクルの終了が確認される可能性がある。
利上げ終了となれば、現在軟調を続ける消費者信頼感が底入れする可能性があるが、一方金利インセンティブに欠ける豪ドルの上値が重くなることも考えられる。
ドル円が続伸する場合には豪ドル円は再び90円台に乗る可能性があるだろう。

―読者各位―
◎ジョーのTWITTER、フォローしませんか？？
アドレスは@joetsudaFX　です－相場の話など意見交換しましょう！！
◎セントラル短資FX社の「マーケットビュー」（https://www.central-tanshifx.com/market/marketview/column/?morecnt=0&itemtype=1&pdate=20221121）に15年近く投稿しています。
月報（毎月第三月曜日にアップ）ですが斬新な相場観をご披露します！！