今週の主な予定、イベント
6/23(日)東京都議選―自公圧勝、共産党第三党、民社惨敗
6/24(月)独6月ifo景況感指数、ダラスFED総裁講演
25(火)米5月耐久財受注、米5月新築住宅販売件数、米4月S&Pケースシラー住宅価格
26(水)仏Q1GDP(確報値)、米Q1GDP(確報値)
27(木)NZ5月貿易収支、独6月雇用統計、米5月中古住宅販売成立指数、EU首脳会議、米新規失業保険申請件数、FRB講演(パウエル理事、アトランタFED)
28(金)NZ5月住宅建設許可、日本5月雇用統計・CPI・鉱工業生産、
米6月ミシガン大学消費者信頼感、FRB講演(サンフランシスコFED、クリーブランドFED、リッチモンドFED)
マーケットの焦点
キーワード:米国のQE縮小?日本株高・円安局面の調整継続?or 一服?米雇用関連指数→7/5米6月雇用統計へ、米Q1GDP(確報値)、日本5月CPI、年金基金の投資動向
先週は注目の米FOMCが開催されましたが、結果はバーナンキ議長の会見からQE縮小観測が強まり、世界的に株価が大幅に続落し、商品相場も下落するなど”リスク回避の動き”が活発化しました。
一方為替相場ではリスク回避の円買い/ユーロ・豪ドルなどのリスク通貨売りが出る半面、米金利上昇から米ドル買い/円売りの動きもの出る複雑な展開となっています。
ドル円は週初の94円台から98円台に上昇し、ユーロは1.34台から1.31割れに下落するなどドル買いの動きも活発化しました。
また円クロスでは欧州通貨/円がユーロ円129円台、ポンド円151円台など堅調となる一方、豪ドル円が89円台、NZドル円が75円台に下落するなどマチマチな動きも見られました。
日本サイドでは週末の東京都議選で自公がそれぞれ擁立候補全員が当選する躍進を見せる一方民社党は惨敗しており、これはアベノミクスが国民の支持を得ている証拠と解されて週初ドル円は98円台に値を伸ばしています。
今週28日(金)には日本の5月CPIが発表されますが、予想0.0%(4月は-0.4%)を上回るようであればアベノミクスのデフレ脱却効果として更に円売りにつながるでしょう。
中長期的な円安予想は変えていません!
一方米国サイドではやはりFRBの金融政策が焦点ですが、市場の金利先高観は止まりません。米2年債利回りは年初の0.25%が現在0.35%に、また10年債利回りは1.8%が現在2.5%まで上昇しています。
バーナンキ議長は「経済見通しが予想通りに好転すれば年内にQE縮小、そして来年年央には終了」という目安を示し、これがNYKダウ下落の引き金になりましたが、同議長はタカ派姿勢に転換した訳ではなく「失業率が6.5%を下回っても当分の間ゼロ金利を維持、QE縮小・終了と利上げを切り離して金融緩和姿勢継続」を強調しましたが、市場の先読みは止まりません。
また雇用情勢が注目される中7/5発表の6月米雇用統計の前哨戦として25日(火)に発表される6月消費者信頼感指数の中の雇用関連指数、27日(木)の新規失業保険申請件数、28日(金)のシカゴ購買部協会雇用指数などの雇用関連指標が注目されます。
また26日(水)には米Q1GDP(確報値)が発表されますが、予想は前回と同じ+2.4%(前期比年率)となっており、先週のFOMCで今年のGDP予想値が2.3-2.6%となているだけに、予想値+2.4%からの増減があるのか注目されます。
このように今週も米国景況と米市場金利動向が焦点となりますが、その他にも市場のリスク許容度の増減を見る上で日米を中心とする株価の調整が更に継続するのか、あるいは調整に一服感が出てくるのか注視する必要があります。
豪ドルマーケット
先週の相場レンジ AUDUSD 0.9163-0.9641 AUDYEN 89.10-91.56
今週の予想レンジAUDUSD 0.9000-0.9300 AUDYEN 89.00-92.00
引き続きベアセンチメント残るものの徐々に底入れでしょう
先週の”豪ドル底入れ予想”はハズレ、一段安となりました。
資源投資ブームの終焉や政局混迷などが背景にある中、火曜日に発表されたRBA理事会議事録で”豪ドルは著しく減価したが輸出価格の下落を踏まえると依然高水準”、”豪ドルは交易条件に連れて一段と下落する可能性”という文言に市場は反応しました。
更に木曜日に発表された中国6月HSBC製造業PMI(速報値)が48.3と2カ月連続で50を割って”景気縮小”を示し、更に9カ月ぶりの低水準となったことが売り圧力に輪をかけました。
今週は豪州国内の大きな指標はありませんが、選挙前最後の通常国会が現在開会されており、労働党内では人気凋落のギラード首相に替えてラッド前首相を擁立する声も高まっており、一波乱ありそうです。
通常豪州の政局は豪ドル相場への影響が限られく、労働/自由どちらが政権を取っても大きな変動要因とはならないと考えますが、”豪ドルがかなりの軟調地合”にある時だけに、海外筋が売り材料として利用することは考えられます。
ただ先週は当地伊藤忠と三井物産が合弁でBHPビリトンから西豪州の鉄鉱石権益を1500億円相当で買収することに合意したようです。
中長期的な鉄鉱石需要を見越したものですが、豪ドルがここまで下がってくると、係る海外からのM&Aの動きも活発するでしょう。
豪ドルはまだ底値確認とはいかず、市場には80セント、70セントまで崩れるというベア観測もありますが、徐々に底値圏を形成しつつあるという見方は変えていません。
それでは Have a nice week in advance!!!
Junax Capital, Sydney
Joe Tsuda
☆現在セントラル短資FXブログに執筆中!(毎週木曜日担当)
http://www.central-tanshifx.com/
☆外為どっどコム社の動画担当(毎週金曜日)
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