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シドニー発豪ドル見通し (2013年9月2日)

 

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”シドニー発豪ドル見通し”(毎週月曜アップデート)
(米ドル円日足)

 

(豪ドル米ドル日足)

(豪ドル円日足)

Joe Tsuda のプロフィール

東京銀行(現 東京三菱UFJ)のバーレーン支店で為替・資金ディーラーとしてスタート。ロンドン支店為替チーフディーラー、本店オプションデスク勤務後、1990年外資系銀行(米系、スイス系)に移り為替・資金業務に携わる。

1995年に来豪し第一勧業銀行(現 みずほコーポレート銀行)の為替ヘッドとして2007年まで活躍。

現在Junax Capital,AT FUND,Sydneyでファンドマネージャーを務める傍ら、日本の投資家に日々市場メッセージを発信している。

豪州金融市場に友人も多い。為替歴30年。

趣味:ゴルフ、テニス、ワイン賞味、ネコと遊ぶ

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今週の主な予定、イベント

9/2(月)米レーバーデー休日、中国8月HSBC製造業PMI、豪州7月住宅建設許可件数

3(火)RBA理事会(金利据え置き予想)、豪州Q2経常収支、豪州7月小売売上高、中国8月非製造業PMI、ユーロ圏7月生産者物価指数、米8月ISM製造業景況指数

4(水)豪州Q2GDP、ユーロ圏Q2GDP(改定値)、米8月自動車販売台数、地区連銀総裁講演(SF、ミネアポリス)、世界経済フォーラム(国際競争力レポート2013/14)

5(木)日銀会合、豪州7月貿易収支、ECB理事会、BOE理事会、米8月ADP雇用者数、米8月ISM非製造業景況指数、ミネアポリス連銀総裁講演、米新規失業保険申請件数、G20サンクトペテルブルグ(~6日)

6(金)日銀月報、英中銀四半期インフレ報告、英7月鉱工業生産、米8月雇用統計、地区連銀総裁講演(カンザスシティー、シカゴ)

7(土)豪州総選挙、2020年オリンピック開催地決定

8(日)中国8月貿易収支

 

マーケットの焦点

キーワード:シリア情勢、米8月雇用統計、ロシアG20、豪州総選挙、オリンピック開催地決定、米国量的緩和縮小観測、日本の消費増税問題、新興国市場不安(資金流出)、次期FRB議長人事

いよいよBig Septemberとなりました。

上記キーワードにも書いたとおり、経済・国際情勢・オリンピックイベントなど9月は材料盛りだくさんです。

先週はシリアへの空爆が差し迫っているとの思惑から一時リスク回避の動きが強まり株安/円高局面となりましたが、攻撃が今週以降に持ち越されてシリア情勢も一服といったところ。

今週も市場の最大焦点は9月17-18日のFOMCにおいて量的緩和縮小開始の決定がなされるか否かですが、その意味でも今週金曜日に発表される米8月雇用統計が注目されます。

予想値は失業率が先月と同じ7.4%、NFPRは+180千人(先月は+162千人)と強めですが、予想を上回るようであれば9月QE縮小開始観測が強まり、予想を下回れば10月以降に持ち越されるでしょう。

シリア情勢では先週英国が攻撃不参加を表明し、米国の限定的な攻撃になる公算が大きいですが、ロシア・中国と米英独仏の見解が分かれており、攻撃のタイミング次第では5日からロシア(サンクトペテルブルグ)で開催されるG20が混乱する可能性もあります。

また7日(日本時間8日)には2020年オリンピック開催地が決定しますが、もし日本が選出されればアベノミクスへの追い風として再び株高/円安に繋がる可能性があります。

一方日本落選となれば逆の市場反応となるでしょう。

9月はこのようにイベント目白押しで年末にかけての相場を占う上で重要な月となります。

基本的には米国景気の回復期待や出口戦略に対する思惑から米ドル堅調となり、加えて日本がオリンピック候補地に選出されればドル円が再び100円に乗る可能性が強まると思います。

一方シリア情勢がイスラエルやイランを巻き込んで長引く場合はリスク回避の動きが活発になるでしょうし、アジア新興国懸念や日本の消費増税問題などのリスク材料も相場かく乱要因としては要注意でしょう。

 

 

豪ドルマーケット

先週の相場レンジ AUDUSD 0.8892-0.9070  AUDYEN 86.46-89.27

今週の予想レンジAUDUSD 0.8800-0.9100  AUDYEN 87.00-90.00

今週の豪ドルは引き続き売り買い交錯でしょう

先週の豪ドルは週前半にシリア情勢緊迫化からリスク回避の動きが活発化し89セント割れ、86円台半ばに下落しましたが、後半はシリア情勢一服と予想を上回るQ2の民間設備投資(前期比+4.0%、予想0.0%、前回-2.1%)もあってやや堅調に転じました。

今朝発表の7月住宅建設許可件数は前月比+10.8%(予想+4.0%、前回-6.3%)と強い数字で、豪ドルは今現在89セント台後半、88円台半ばまで反発しています。

今週は上記イベント欄のように豪州サイドの材料が盛りだくさんです。

火曜日にはRBA理事会が開催されますが、8月に史上最低レベルに利下げした翌月ということもあり、さすがに据え置きが予想されます。

また9/7(土)には豪州総選挙がありますが、最新情報では二党間支持率が労働党46%に対して保守自由連合が54%と更に1ポイント上げ、また首相適任者ではアボット氏が43%と初めてラッド氏(41%)を抜くなど、保守自由連合優勢です。

このまま保守自由連合が政権に返り咲くと、従来自由党は労働党の金融緩和一辺倒の政策に批判的でしたから、今後の継続緩和の思惑が後退する可能性があり、ある程度豪ドルをサポートするでしょう。

また自由党の批判がラッド政権を炭素税廃止に追い込んだのは事実であり、産業界(資源産業)も自由連合復帰を望んでいるのかもしれません。

もう一つ、先週末発表された中国の8月製造業PMIは51.0(予想50.6、前回50.3)と1年4か月ぶりの高さであり、また今朝発表された中国8月HSBC製造業PMIは50.1とこれまた4カ月ぶりに経済拡大(50.0以上)を示しました。

中国上海総合指数もこのところ一時の軟調から回復を示しており、これら中国発の明るいニュースは久しぶりに豪ドルにとって良い材料かと思われます。

5月以降下落トレンドを形成してきた豪ドルですが、やっと底入れしてきた可能性があります。

 

それでは Have a nice week in advance!!!

Junax Capital, Sydney

Joe Tsuda

 

☆豪ドルトレーディングにはFXマガジン「Joeの豪ドル道場」をお勧めします。

http://www.fxmagazine.jp/magazine_direct.php?uid=3Gl8j

サンプル例を添付させて頂きます。

「11 July_2012.pdf」をダウンロード

☆現在セントラル短資FXブログに執筆中!(毎週木曜日担当)

http://www.central-tanshifx.com/

☆外為どっどコム社の動画担当(毎週金曜日)

http://www.gaitame.com/gaitame/

 

ご注意!

本レポートは著者の作成時点における見解により作成されており、内容等の正確性を期しますが、

それを保証するものではありません。投資等のご判断は皆様ご自身でなされるようお願い申し上げます。

 

 

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1995年に来豪し第一勧業銀行(現 みずほコーポレート銀行)の為替ヘッドとして2007年まで活躍。

現在 AT FUND PTY LTD, Sydneyのダイレクターを務める傍ら、日本の投資家に日々市場メッセージを発信している。豪州金融市場に友人も多い。為替歴30年。趣味:ゴルフ、テニス、ワイン賞味、ネコと遊ぶ


☆FXトレーディングにはFXマガジン「侍ディーラーが相場を切る」をお勧めします。
詳しくはhttps://foomii.com/00130をご参照ください。

☆現在セントラル短資FXブログに執筆中!(毎週木曜日担当、ヤフーファイナンスに同時掲載)
http://www.central-tanshifx.com/

☆日経新聞月刊誌”日経マネー”に定期寄稿
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