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シドニー発豪ドル見通し(2013年 10月 7日)

 

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”シドニー発豪ドル見通し”(毎週月曜アップデート)
(米ドル円日足)

(豪ドル米ドル日足)

(豪ドル円日足)

Joe Tsuda のプロフィール

東京銀行(現 東京三菱UFJ)のバーレーン支店で為替・資金ディーラーとしてスタート。ロンドン支店為替チーフディーラー、本店オプションデスク勤務後、1990年外資系銀行(米系、スイス系)に移り為替・資金業務に携わる。

1995年に来豪し第一勧業銀行(現 みずほコーポレート銀行)の為替ヘッドとして2007年まで活躍。

現在Junax Capital,AT FUND,Sydneyでファンドマネージャーを務める傍ら、日本の投資家に日々市場メッセージを発信している。

豪州金融市場に友人も多い。為替歴30年。

趣味:ゴルフ、テニス、ワイン賞味、ネコと遊ぶ

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今週の主な予定、イベント

10/7(月)豪州ニューサウスウエールズ州はLabor Day 休日、日銀月報、上海は国慶節で本日まで休場

8(火)日本8月国際収支、中国9月HSBC製造業PMI(確報値)、地区連銀総裁講演(クリーブランド、フィラデルフィア)、IMF世界経済見通し

9(水)日銀議事録、米FOMC議事録、ドラギECB総裁講演

10(木)豪州9月雇用統計、黒田日銀総裁講演、BOE理事会、ドラギECB総裁講演、米新規失業保険申請件数、地区連銀総裁講演(SF、セントルイス)、ワシントンG20 (~11日)

11(金)米9月小売売上高、9月PPI、米10月ミシガン大学消費者信頼感指数、世銀・IMF年次総会(ワシントン~13日)

 

マーケットの焦点

キーワード:米暫定予算案/米債務上限引き上げ問題、政府機関の一部閉鎖、米国デフォルト期限10/17、次期FRB議長人事、米量的緩和縮小観測、独大連立?

先週は米財政協議が難航しリスク回避色が強まって世界的に株価は軟調推移し、商品相場も冴えない展開となりました。

10/1が期限であった暫定予算案は政府と議会が妥協できず法案は成立しませんでした。

一部政府機関は閉鎖に追い込まれ、この影響で4日の9月雇用統計の発表は延期されました。

議会では民主・共和の折り合いが付かず、オバマ大統領もオバマケア(医療保険制度改革)を延長しようとする共和党案には一切妥協する意向はなく、10/17の政府連邦債務上限引き上げ期限を控えて米国の債務不履行(デフォルト)懸念も高まっています。

今週は下院共和党が発表を予定している政府機関再開と連邦政府債務上限引き上げ一括措置や債務上限引き上げ協議の進展が焦点となりますが、協議が更に難航する場合には10/8-10に予定される米国債入札が不調に終わる可能性があります。

また10/10-11にはワシントンでG20が、更には10/11-13には同じくワシントンで世銀・IMF年次総会が開催されますが、米財政協議が難航する場合には米国デフォルトに備えた国際的措置も協議される可能性があります。

米国が史上初めてデフォルトを宣言する場合には米国債格下げとなり各国中銀や世界の投資家に甚大な被害が及ぶことになります。

過去の経緯からも暫定予算や債務上限引き上げは何らかの形で合意を見て米国はデフォルトを免れる可能性が高いと思いますが、安易に楽観に傾くのも禁物かと思います。

またドイツではメルケル首相率いるキリスト民主・社会同盟(CDU,CSU)が最大野党である社会民主同盟(SDP)と大連立に向けた予備協議を行っており、早ければ11月にでも新政権が樹立される可能性があります。

長らく欧州ソブリンリスクを抱えてきた欧州ですが、地域経済も徐々に回復しつつあり、イタリアのレッタ政権が議会で信任され、また独でも安定政権が誕生になる方向です。

風向きが変わって火の粉は徐々に米国に降り注いでいるようです。

 

豪ドルマーケット

先週の相場レンジ AUDUSD 0.9281-0.9458  AUDYEN 90.73-92.39

今週の予想レンジAUDUSD 0.9200-0.9500  AUDYEN 90.00-93.00

今週の豪ドルは対ドル堅調、対円軟調予想ですが、乱高下の可能性があります

先週の豪ドルは米財政協議の難航から米ドルが主要通貨に対して下落したことから、対ドルでは94セント台半ばまで上昇する一方、ドル円の軟調と相殺しあって対円では91円台中心の揉み合いとなりました。

発表された国内指標では8月の小売売上高が+0.4%(予想+0.3%、前回+0.1%)と堅調である一方、8月貿易収支は-$815mio(予想-$400mio、前回-$1,375)と赤字幅が予想を上回り、また8月の住宅建設許可件数は-4.7%(予想-0.5%、前回+10.8%)と冴えないなど相変わらずの”まだら模様”でした。

また1日のRBA理事会では予想通りに金利が据え置きとなりましたが、<声明>に追加利下げを示唆する言葉がなかったことも豪ドルをサポートしました。

現在の豪ドルの比較的堅調地合はRBAの追加利下げ観測の後退や中国経済への期待感がありますが、やはり最大の要因は米ドルの軟調にあります。

従いまして米国財政問題が解決に向かう場合には、豪ドルの対米ドル堅調地合にも変化が訪れるものと思います。

豪ドル相場の動向も、鍵を握っているのはその他通貨同様に米国の財政協議の行方ということになります。

5月以降8月まで続いた豪ドルの下落相場も一服で底入れ感が出つつありますが、今後上昇トレンドに戻るにはまだ力不足の感は否めません。

暫くは底値を放れた現レベル中心で揉み合いながら次の方向性を模索する展開となりそうです。

今週木曜日には9月雇用統計が発表されますが、2月続いた就業者の減少が食い止められるか?また現在5.8%の失業率が6.0%方向に向かうのかが焦点となります。

 

それでは Have a nice week in advance!!!

Junax Capital, Sydney

Joe Tsuda

 

☆豪ドルトレーディングにはFXマガジン「Joeの豪ドル道場」をお勧めします。

http://www.fxmagazine.jp/magazine_direct.php?uid=3Gl8j

サンプル例を添付させて頂きます。

「11 July_2012.pdf」をダウンロード

☆現在セントラル短資FXブログに執筆中!(毎週木曜日担当)

http://www.central-tanshifx.com/

☆外為どっどコム社の動画担当(毎週金曜日)

http://www.gaitame.com/gaitame/

 

ご注意!

本レポートは著者の作成時点における見解により作成されており、内容等の正確性を期しますが、

それを保証するものではありません。投資等のご判断は皆様ご自身でなされるようお願い申し上げます。

 

 

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東京銀行(現 東京三菱UFJ)のバーレーン支店で為替・資金ディーラーとしてスタート。ロンドン支店為替チーフディーラー、本店オプションデスク勤務後、1990年外資系銀行(米系、スイス系)に移り為替・資金業務に携わる。

1995年に来豪し第一勧業銀行(現 みずほコーポレート銀行)の為替ヘッドとして2007年まで活躍。

現在 AT FUND PTY LTD, Sydneyのダイレクターを務める傍ら、日本の投資家に日々市場メッセージを発信している。豪州金融市場に友人も多い。為替歴30年。趣味:ゴルフ、テニス、ワイン賞味、ネコと遊ぶ


☆FXトレーディングにはFXマガジン「侍ディーラーが相場を切る」をお勧めします。
詳しくはhttps://foomii.com/00130をご参照ください。

☆現在セントラル短資FXブログに執筆中!(毎週木曜日担当、ヤフーファイナンスに同時掲載)
http://www.central-tanshifx.com/

☆日経新聞月刊誌”日経マネー”に定期寄稿
ご注意!本レポートは著者の作成時点における見解により作成されており、内容等の正確性を期しますが、それを保証するものではありません。投資等のご判断は皆様ご自身でなされるようお願い申し上げます。

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