今週の主な予定、イベント
10/14(月)日本体育の日祝日、米コロンブスデー休日、中国9月CPI・PPI、ユーロ圏財務相会合
15(火)臨時国会召集、独10月ZEW景況感指数、英9月CPI・PPI・小売物価、米10月NY連銀製造業景気指数、EU財務相理事会、ダラス連銀総裁講演
16(水)英9月失業率、ユーロ圏9月消費者物価、米ベージュブック、地区連銀総裁講演(ダラス、クリーブランド、カンザスシティー)
17(木)米連邦債務上限引き上げ期限、米新規失業保険申請件数、地区連銀総裁講演(シカゴ、ミネアポリス、カンザスシティー)
18(金)黒田日銀総裁講演、中国Q2GDP、中国9月小売売上高・鉱工業生産
マーケットの焦点
キーワード:米暫定予算案/米債務上限引き上げ問題、政府機関の一部閉鎖、米国デフォルト期限10/17、イエレン次期FRB議長、米量的緩和縮小観測、日本の臨時国会―成長戦略実行国会―
先週は米財政協議の行方に市場の目が釘付けになりました。
政府機関の一部閉鎖が2週間目に突入し、債務上限引き上げ期限の10/17が迫る中、週初は悲観的な見方も出てリスク回避の動きが活発化し株価はも軟調推移しました。
リスク回避の流れからドル円は96円台半ばに下落し、円クロスも総じて軟調推移しました。
しかし週末にかけては下院共和党が連邦債務上限を無条件に6カ月引き上げる案を提出し、大統領も調印の方向という見方から市場には楽観ムードが漂い、リスク回避の巻き戻しが活発化してドル円は98円台を回復しました。
また10日からワシントンで開催されていたG20では米国財政協議の早期解決を求める声明が出され、国際世論も米国財政問題の早期解決を迫りました。
ただ週末のオバマ政権と共和党の協議でも、結局暫定的な上限引き上げの期間や金額の折り合いがつかづ、10/17の連邦債務上限期限を今週木曜日に控えて、今週も財政協議の行方を見極める展開となります。
10/17までに引き上げ法案が可決されない場合には、10/30には債務不履行(デフォルト)が発生し、10/31の米国債の利払い・償還が不能となる可能性があります。
おそらくは政府と共和党が期限までに何らかの折り合いをつけるか、あるいは期限に間に合わずに最悪一時的な債務不履行に陥っても、その後合意を得て回復措置(若干の期限遅延による債券償還・利払い実行)が行われることになり、米国のデフォルトが長引く公算は低いと言えます。
一方政府機関の一部閉鎖が3週間目に突入し、経済的な打撃(1週間の閉鎖でGDPを0.3%程度押し下げると言われます)に加えて、雇用やインフレ関連などの重要指標の発表が延期されるという異常事態となっており、10/29-30のFOMCにおける量的緩和の縮小の可能性はかなり低くなったと言えるでしょう。
最終的に債務上限問題も解決して米政府機関も再開する運びとなることが予想され、リスク回避の動きが急激に高まる(ドル円急落)可能性は少ないですが、流れてくる情報に一喜一憂する神経質な相場が続きそうです。
また今週15日には日本の臨時国会が召集され成長戦略実行国会と銘打って成長戦略第2弾が正式に確認されることとなります。
市場の期待感はあるものの、こちらも米財政協議との兼ね合いで市場センチメントが悪化するようでは、あまり株価上昇にはつながらないでしょう。
米経済や量的緩和縮小を云々する前に、まずは目の前の米国の政治的課題を解決するまでは、何も始まらない状況です。
豪ドルマーケット
先週の相場レンジ AUDUSD 0.9388-0.9484 AUDYEN 90.99-93.44
今週の予想レンジAUDUSD 0.9250-0.9550 AUDYEN 91.00-94.00
今週の豪ドルは堅調維持と見ますが、思わぬ乱高下には要注意です
先週の豪ドルは対米ドル堅調、対円軟調と見ましたが、週末に向けては米財政協議進展の期待感が高まり、リスク許容度の増加により豪ドルは対ドル、対円ともに堅調推移しました。
ただ週末に発表された中国9月の貿易収支で黒字が予想を下回ったことや、米国財政協議で合意を見なかったことから、本日のシドニー市場では金曜日の引け値0.9467、93.33から「窓」を開けて0.9420、92.60円近辺の安値オープンとなています。
先週発表された豪州指標では9月のANZ求人広告や9月のNAB企業信頼感/景況感、更に9月の雇用統計が堅調な数字となる一方、10月のWESTPAC消費者信頼感はやや弱い数字となりました。
最近の住宅価格の急上昇や、経済指標の改善傾向からRBAの追加利下げ観測が後退しており、加えて中国景気回復期待もあって豪ドルは10月以降反発地合となっています。
ただやはりネックは米財政協議に起因するリスク回避の動きであり、豪ドル相場を見る上でも米財政問題が大きなウエイトを占める状況です。
上記のように基本的には米財政協議のデザスターは避けられる(本格的なデフォルトは回避される)と思いますが、今週も予断を許さない展開が続きそうです。
今週は国内の大きな指標の発表はなく、米財政協議や中国指標(9月CPI/PPI、Q2GDP、9月小売売上高・鉱工業生産)を注目することになります。
それでは Have a nice week in advance!!!
Junax Capital, Sydney
Joe Tsuda
☆現在セントラル短資FXブログに執筆中!(毎週木曜日担当)
http://www.central-tanshifx.com/
☆外為どっどコム社の動画担当(毎週金曜日)
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