今週の主な予定、イベント
10/28(月)米9月鉱工業生産/設備稼働率、米9月中古住宅販売
29(火)日本9月雇用統計、米9月小売売上高/PPI、米8月S&Pケースシラ∸住宅価格
30(水)独10月失業率、スペインQ3GDP、米10月ADP雇用者数、米9月CPI、米FOMC、NZ準備銀行理事会
31(木)日銀展望リポート公表、日銀金融政策決定会合、ユーロ圏9月失業率、ユーロ圏10月CPI、米新規失業保険申請件数、米10月シカゴ購買部協会景気指数
11/1(金)中国10月製造業PMI、米10月自動車販売台数、米10月ISM製造業景況指数、地区連銀総裁講演(セントルイス、ミネアポリス、リッチモンド)
3(日)中国10月非製造業PMI、米国冬時間に移行
マーケットの焦点
キーワード:米FOMC、日銀会合、中国金融引き締め?米雇用指数、米財務相半期為替報告書
先週は米財政合意を見たことから2週間以上遅れて9月の米雇用統計が発表されましたが、結果は失業率が7.2%と1ポイント改善しましたが注目された非農業部門就業者数は予想の18万人増加に対して14.8万人増加に留まり、FRBによる年内の量的緩和縮小観測が大幅に後退しました。
米10年債利回りは一時2.46%まで低下し、米ドル全面安地合となってドル円は97円割れに下落し、ユーロは2年ぶりの高値1.38台まで上昇しました。
また中国の住宅バブル懸念が高まっており、中国人民銀行が金融引き締めの可能性(利上げではなく市場流動性の調整による)を示唆したこともリスク回避の動きにつながり、ドル円を押し下げました。
今週が日本と米国の中央銀行金融政策会合が開かれます。
米国のFOMCでは上記のように金融緩和の継続が決定されそうです。
従来バーナンキ議長は年内のQE(量的緩和)縮小開始に言及していましたが、米財政問題を挟んで今後のQE縮小のスケジュールがどのように変化するか注目されます。
また日銀会合では追加緩和策が表明されるかがポイントで、最近の日経平均の堅調は緩和マネー流入期待を先取りした形とも言えます。
中国においては最近金融引き締め懸念が高まっていますが今週発表される10月の製造業/非製造業PMIの結果と併せて金融当局の発言には要注意です。
更に今週は日程が未定ながら米国の”財務相半期為替報告書”が発表される可能性がありますが(政府機関閉鎖の影響で延期される可能性あり)、アベノミクスの結果としての円安に対する見解が注目されます。
もっとも半年前の同報告書では日本のデフレ脱却政策は世界経済にとって有益として暗に円安を是認していましたので、今回批判すれば前回と矛盾することになりますが。
今週もやはり米経済指標が市場のフォーカスとなります。
9月の雇用統計に続いて今週も10月のISM景況指数やシカゴ購買部協会景気指数が発表になりますが、その中の雇用指数には特に注意を払う必要があります。
このように市場にはドル売り材料が目立ち、それが理由で10月になてから米ドル軟調地合となっています。
ただ米政府の一部閉鎖など悪材料は市場もかなりの部分を織り込んでおり、また中国の金融引き締め観測がある一方、発表される中国経済指標は総じて堅調であるなど悪材料のみでもありません。
米ドルは主要通貨に対してかなり下落していますが、特に対ユーロなどではかなりoversold(売られ過ぎ)状態であるのも確かです。
特に景気回復速度の遅い欧州当局からユーロ高懸念発言がそろそろ出てきてもおかしくはないでしょう。
豪ドルマーケット
先週の相場レンジ AUDUSD 0.9572-0.9758 AUDYEN 93.00-95.68
今週の予想レンジAUDUSD 0.9400-0.9700 AUDYEN 92.50-95.50
今週の豪ドルは売り買い交錯でしょう
先週の豪ドル週央まではドル全面安の中97セント台、95円台と6月以来の高値まで上昇しました。
しかし週央以降は中国の金融引き締め懸念が上値を塞ぎむしろ軟調に転じて95セント台、93円近辺まで反落しました。
今回の高値97セント台、95円台は年初からの高値と安値のほぼ”半値戻し”地点となっており、やはりこの重要なテクニカルポイントはあっさりとはブレークできなかったようです。
豪ドルはここ2カ月で10%程度上昇しており、豪州産業界からの豪ドル高懸念発言が相次いでおり、市場の高値警戒感も調整売りを誘ったようです。
10月に入ってからの豪ドル堅調の一因としてRBAの利下げサイクル終了観測がありました。
最近の経済指標が堅調で、インフレ率は前期よりやや上がっており、加えて住宅価格の急騰からRBAは金融緩和を終了するとの見方が強まったためです。
ただ豪ドルが再び1A$=1US$のパリティーに向かうようであれば、RBAは追加利下げをするという新たな観測も聞かれた矢先に豪ドルが反落したものです。
米国の量的緩和継続が米ドル安を誘い、その受け皿としての豪ドル高になっていますが、早晩米国は緩和縮小期に入ります。
したがって中期的には対米ドルでの豪ドル高は今回の高値97セントがいいところであると思います。
一方同じ理由からドル円が再び100円の上をテストすれば、豪ドル円も連れ高となる可能性があります。
ただ足元は好悪材料に取り囲まれて売り買い交錯する展開が暫く継続しそうです。
それでは Have a nice week in advance!!!
Junax Capital, Sydney
Joe Tsuda
☆現在セントラル短資FXブログに執筆中!(毎週木曜日担当)
http://www.central-tanshifx.com/
☆外為どっどコム社の動画担当(毎週金曜日)
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