今週の主な予定、イベント
11/4(月)日本休場、豪州9月小売売上高、米9月製造業新規受注、地区連銀総裁講演(ボストン、パイエル理事)
5(火)黒田日銀総裁講演、RBA理事会(金利据え置き予想)、ユーロ圏9月PPI、米10月ISM非製造業景況指数、ドラギECB総裁講演、欧州委員会経済見通し発表、地区連銀総裁講演(NY、SF、リッチモンド)、米州知事選挙(ニュージャージー・バージニア)
6(水)日銀議事録、ユーロ圏9月小売売上高、英9月鉱工業生産・製造業生産高、米9月景気先行指数、クリーブランドFED総裁講演
7(木)豪州10月雇用統計、ECB理事会、BOE理事会、米新規失業保険申請件数
8(金)米10月雇用統計、米11月ミシガン大学消費者信頼感、地区連銀総裁講演(SF、アトランタ、バーナンキ議長)
9(土)中国10月CPI、PPI、小売売上高、鉱工業生産
9-12 三中全会
マーケットの焦点
キーワード:米10月雇用統計、米量的緩和縮小の行方、中国三中全会、中国金融引き締め?ECB/BOE理事会
先週は木曜日早朝のFOMC結果発表に市場の焦点が集まりました。
10月になってからの米政府機関の一部閉鎖や、弱い9月雇用統計を受けてTapering(量的緩和縮小)の先送りのみならず、一部には緩和拡大予想もありましたが、結果はこれまでの認識が継続され、今後の指標いかんでは12月Tapering開始の可能性が温存された形となりました。
この結果一時2.46%まで低下していた米債利回り(10年物)は2.62%台まで上昇し、一方米ドルが買い戻されました。
ドル円は98円台後半まで上昇し、ユーロは1.35割れ、ポンドは1.5900近辺まで反落しました。
特にユーロは米ドル下落の受け皿として買われていましたが、市場の買いポジションの蓄積にくわて、最近のユーロ圏の失業率悪化やCPIの低下を背景として今週のECB理事会で一部金融緩和観測が出だしたこともユーロの売り戻しを誘いました。
また米ドル反発の背景としては10月のシカゴPMI景気指数やISM製造業景況指数が堅調であったことも挙げられます。
今週は金曜日に発表される米国の10月雇用統計が最大イベントですが、10月の米政府機関の閉鎖の影響から失業率が前月の7.2%から再び7.3%に悪化し、また非農業部門就業者数は、悪かった9月の14.8万人増から更に12.5万人増まで悪化することが予想されています。
しかし市場は悪い数字をかなり織り込んでおり、また悪化の原因が明らかであるだけに、むしろ予想されたほどの弱い数字でない場合のポジティブサプライズにも留意したいものです。
既にTaperingの開始が来年3月という予測が一般的であるだけに、然程の悪化となれなければ12月前倒し観測が再燃するでしょう。
また予想を上回る悪い数字であっても、11月の雇用統計(12月6日発表予定)を確認してTapering延長の有無を考察することになるでしょう。
今週は9-12日に中国の三中全会が開催され、財政・税制改革などが協議される見込みです。また中国の新たな景気刺激策期待も聞かれますが、一方で依然として不動産バブル対策としての金融引き締め観測も根強く、その両方から目が離せません。
また今週のECB理事会では一部利下げ観測がある一方、BOE理事会では利上げ観測が高まるなど、欧州サイドも注視する必要があります。
このように今週は米国、中国、欧州と再び材料満載で、係るイベントを消化しながら年末までの相場動向を占う週となるでしょう。
豪ドルマーケット
先週の相場レンジ AUDUSD 0.9421-0.9622 AUDYEN 92.66-93.98
今週の予想レンジAUDUSD 0.9350-0.9650 AUDYEN 92.50-95.50
今週の豪ドルは対ドル軟調、対円堅調でしょう
先週の豪ドルは米FOMCと前後して米ドルが買い戻されたこと、及び火曜日にスティーブンスRBA総裁の講演で、同総裁が「豪ドルは異例なほど高く、経済ファンダメンタルズの裏付けがない。交易条件の悪化を考えると将来のいずれかの時点で大幅に下落する」と発言したことから94セント台前半、92円台半ばまで下落しました。
しかし発表された9月の建設許可件数やQ3PPIが強い数字であったことから下値も限定的で、本日発表された9月の小売売上高が予想値+0.4%(前回+0.4%)に対して+0.8%と強かったことから95セント手前、93円台後半まで反発しています。
今週は明日RBA理事会が開催されますが金利は据え置き予想となっており、また木曜日には10月雇用統計が発表され注目されます。
また上述のように今週末は中国の三中全会が開催されますが、ポジティブ/ネガティブ両材料が豪ドル相場に影響するでしょう。
基本的には遅かれ早かれ米国のTaperingシナリオがある訳で、金利格差の縮小から豪ドルドルの上値はせいぜい前回の97セント程度である一方、ドル円の伸び代が大きいことから、中期的には豪ドル円が再び100円の上に行く展開を予想します。
それでは Have a nice week in advance!!!
Junax Capital, Sydney
Joe Tsuda
☆現在セントラル短資FXブログに執筆中!(毎週木曜日担当)
http://www.central-tanshifx.com/
☆外為どっどコム社の動画担当(毎週金曜日)
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