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シドニー発豪ドル見通し (2014年1月20日)

 

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”シドニー発豪ドル見通し”(毎週月曜アップデート)
(米ドル円日足)

(豪ドル米ドル日足)

(豪ドル円日足)

Joe Tsuda のプロフィール

東京銀行(現 東京三菱UFJ)のバーレーン支店で為替・資金ディーラーとしてスタート。ロンドン支店為替チーフディーラー、本店オプションデスク勤務後、1990年外資系銀行(米系、スイス系)に移り為替・資金業務に携わる。

1995年に来豪し第一勧業銀行(現 みずほコーポレート銀行)の為替ヘッドとして2007年まで活躍。

現在Junax Capital,AT FUND,Sydneyでファンドマネージャーを務める傍ら、日本の投資家に日々市場メッセージを発信している。

豪州金融市場に友人も多い。為替歴30年。

趣味:ゴルフ、テニス、ワイン賞味、ネコと遊ぶ

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今週の主な予定、イベント

1/20(月)米国休場、中国Q4GDP、中国12月鉱工業生産/小売売上高、日本11月鉱工業生産

21(火)安倍首相ダボス会議出席のためスイス訪問(~23日)、独1月ZEW景況感指数、IMF世界経済見通し改定版公表

22(水)日銀会合、日銀展望リポート中間公表、黒田総裁記者会見、豪州Q4CPI、英12月失業率、英中銀議事録、ダボス会議~25日

23(木)東京都知事選公示、日銀月報、中国1月HSBC製造業PMI、米12月中古住宅販売、米新規失業保険申請件数

24(金)通常国会召集

 

マーケットの焦点

キーワード:中国Q4GDP、日銀会合、ダボス会議、東京都知事選公示

先週は前週末に発表された米国12月雇用統計(失業率の改善と、就業者数の大幅鈍化)のネガティブな影響が残り、世界的に株価は総じて冴えない展開でした。

為替市場ではドル円が振幅しました。

12月の米雇用統計で非農業部門就業者数は事前予想を大きく下回る+7.4万人に留まりました。大寒波の影響で自宅待機が20数万人に上ったのが主因ですが、今月(21-22日)のFOMCにおける緩和縮小(テーパリング)が見送られるとの観測からドル円は一時103円割れまで反落しました。

しかしその後発表された12月の米小売売上高が堅調であったことや、発表された地区連銀経済報告書(ベージュブック)がポジティブな内容であったことから再びテーパリング観測が高まりドル円は105円台手前まで反発するなど”行って来い”の展開でした。

また前週のECB理事会後のハト派色の強いドラギ総裁の発言に加えて、発表された独の2013年GDPが+0.4%(予想+0.5%、前回+0.7%)とやや軟調であったこともユーロ売りを誘いました。

先週末も仏オランド大統領が「ユーロが時に高いとの認識」と発言し、モントブール仏閣僚も「ECBはユーロの過度の上昇を容認すべきではない」などと発言していますが、やはりユーロ圏の経済はやっとマイナス成長から回復し始めた段階で、しかも独経済の一人勝ち状態という問題点を含んでいます。

今週は、本日中国のQ4GDP(予想は前年比で+7.6%、前回は+7.8%)や12月の鉱工業生産/小売売上高が発表されますが、特に中国経済がどの程度減速しているのか、大いに注目されます。

減速が予想を上回る場合にはリスク回避の円買いが強まり、逆の場合にはリスク選好の円売りとなるでしょう。

また21/22日は日銀会合が開催されますが、4月の消費増税を控えて、異次元の質的・量的緩和第二弾への道筋が示されるのかがポイントです。

またスイスで開催されるダボス会議では各国首脳が参集し、安倍首相も参加しますが、先週は米国のルー財務長官が”円安に頼る日本経済”に警鐘を鳴らしており、消費増税を控えたアベノミクスに引き続き賛同が得られるのかも注目点となります。

今週も多くのイベントがありますが、ドル円も簡単に上昇トレンド形成とはいかず、UP & DOWNが予想されます。

 

豪ドルマーケット

先週の相場レンジ AUDUSD 0.8763-0.9086 AUDYEN 91.41-93.85

今週の予想レンジ AUDUSD 0.8650-0.8950 AUDYEN 90.00-93.00

今週の豪ドルは下値テストでしょう

先週の豪ドルは週初は90セント台後半、93円台後半の高値でオープンしましたが、米ドルが堅調地合となる中、木曜日に発表された12月の雇用統計で失業率は5.8%で前月と変わらなかったものの、就業者数が-22.6千人(予想+10千人、前回+15.4千人)と大幅減となったことを嫌気して88セント割れ、91円近辺まで値を崩しました。

豪ドルは対ユーロでも0.64台、対NZドルでも一時1.05台と全面安地合になっています。

豪州雇用統計は米国同様に短期間のサンプリング期間の数字に基づき、しかも人口23百万人の小国であるために非常に変動幅が大きく、毎年1-2回は大きなマイナスを記録しています。

最近の個人消費の堅調さや、住宅産業の盛況を見ると、今回の就業者数減少にもやや違和感を感じますが、事実は事実であり認めざるを得ません。

ただ本日発表されたTD Securitiesの12月インフレ率は前月比+0.7%と4年ぶり、また前年比でも+2.7%と5年ぶりの高水準となており、豪ドル安の影響が出つつあるのは確か。水曜日に発表されるQ4消費者物価指数が強い数字を示せば、一気に金利先安観が後退する可能性があります。

目下豪ドル軟調地合が続きますが、依然として底値圏を形成していると考えます。

 

  なお、”今年の豪ドル見通し”については下記セントラル短資FXブログ(26 December付)をご参照ください。

Junax Capital, Sydney

Joe Tsuda

 

☆豪ドルトレーディングにはFXマガジン「Joeの豪ドル道場」をお勧めします。

http://www.fxmagazine.jp/magazine_direct.php?uid=3Gl8j

サンプル例を添付させて頂きます。

「11 July_2012.pdf」をダウンロード

☆現在セントラル短資FXブログに執筆中!(毎週木曜日担当)

http://www.central-tanshifx.com/

☆外為どっどコム社の動画担当(毎週金曜日)

http://www.gaitame.com/gaitame/

 

ご注意!本レポートは著者の作成時点における見解により作成されており、内容等の正確性を期しますが、それを保証するものではありません。投資等のご判断は皆様ご自身でなされるようお願い申し上げます。

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東京銀行(現 東京三菱UFJ)のバーレーン支店で為替・資金ディーラーとしてスタート。ロンドン支店為替チーフディーラー、本店オプションデスク勤務後、1990年外資系銀行(米系、スイス系)に移り為替・資金業務に携わる。

1995年に来豪し第一勧業銀行(現 みずほコーポレート銀行)の為替ヘッドとして2007年まで活躍。

現在 AT FUND PTY LTD, Sydneyのダイレクターを務める傍ら、日本の投資家に日々市場メッセージを発信している。豪州金融市場に友人も多い。為替歴30年。趣味:ゴルフ、テニス、ワイン賞味、ネコと遊ぶ


☆FXトレーディングにはFXマガジン「侍ディーラーが相場を切る」をお勧めします。
詳しくはhttps://foomii.com/00130をご参照ください。

☆現在セントラル短資FXブログに執筆中!(毎週木曜日担当、ヤフーファイナンスに同時掲載)
http://www.central-tanshifx.com/

☆日経新聞月刊誌”日経マネー”に定期寄稿
ご注意!本レポートは著者の作成時点における見解により作成されており、内容等の正確性を期しますが、それを保証するものではありません。投資等のご判断は皆様ご自身でなされるようお願い申し上げます。

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