今週の主な予定、イベント
1/27(月)AUSTRALIA DAY祝日、日本12月貿易収支、独12月ifo景況感指数、ユーロ圏財務相会合
28(火)英Q4GDP、米12月耐久財受注、EU財務相会議、米一般教書演説
29(水)カーニー英国中銀総裁講演、NZ準備銀行理事会、米FOMC
30(木)日銀議事録、独1月失業率、スペインQ4GDP、米Q4GDP速報値、米12月中古住宅販売指数、米新規失業保険申請件数
31(金)上海春節(~6日)、香港春節(~3日)、日本12月雇用統計/全国CPI、ユーロ圏12月失業率、ユーロ圏1月CPI、米1月ミシガン大学消費者信頼感、バーナンキFRB議長任期切れ
マーケットの焦点
キーワード:米FOMC、米Q4GDP、新興国通貨不安、中国信用リスク、株価下落
先週は中国の景気減速懸念や新興国市場の混乱(通貨下落)からリスク回避の動きが活発化し、金曜日一日でNYKダウや日経平均は300ポイントを越える大幅下落となりました。
また為替市場ではリスク回避の円買いが活発化してドル円は今週月曜日に一時102円台を割り込み、また円クロスもユーロ円が140円割れ、ポンド円が167円台と軒並み円高となりました。
中国の1月HSBC製造業PMが49.6と半年ぶりに景気縮小を意味する50.0割れとなり、加えて米国の緩和縮小(テーパリング)が新興国からの資金流出を促すことが懸念され、新興国通貨が下落しました。
対外債務の大きなトルコの通貨リラは対ドルで史上安値を更新し、またデフォルト懸念からアルゼンチンの通貨も大幅下落しました。
今週は注目のFOMCが開催されますが、かかる新興国不安が高まる中、FRBが緩和縮小を実施するのか注目されます。
個人的には米国のテーパリングは既決事項であり、先延ばしはむしろ新興国不安を助長することになるため、粛々とテーパリングを実施するものと考えます。
新興国不安もFRBのテーパリング実施の影響から想定されたものですが、世界的な景気回復基調にあることを考えれば、リーマンショックや欧州ソブリンリスクのようなデザスターに発展する可能性は少ないものと考えます。
ただ中国は景気減速懸念に加えて、中国工商銀行が31日に満期を迎える理財商品30億元の償還に責任を持てないと発言したことが伝わり、その後一定の責任を表明した模様ですが要注意と言えます。
昨日発表された日本の12月貿易収支は-1兆3,021億円と史上最大となり、また2013年通年では-11兆4,745億円とこちらも巨額の赤字を計上しています。
本日甘利経済再生相も発言していますが、赤字の主な原因は燃料調達費であり、円安傾向が続けば更に赤字幅が拡大する可能性があります。
この発言は円安けん制発言とも受け取れますが、貿易赤字からくるドル買い円売り需要が今後も続くと言うことです。
今週もFOMCそして、中国含めた新興国不安があり為替相場も不安定な動きになることが予想されます。
豪ドルマーケット
先週の相場レンジ AUDUSD 0.8660-0.8888 AUDYEN 88.53-92.69
今週の予想レンジ AUDUSD 0.8650-0.8950 AUDYEN 88.50-91.50
今週の豪ドルはUP & DOWNの不安定な動きでしょう
先週の豪ドルは発表されたQ4消費者物価指数が前年比+2.7%(全項目)、RBAの重視するアンダーライイングインフレーション(平均化したもの)も+2.6%と2年ぶりの高水準になったことから金利先安観が後退し、一時89セント手前、92円台半ばまで回復しました。
しかしその後発表された中国の1月HSBC製造業PMIが弱かったことや、週末に向けて高まった新興国不安から株価が大幅に下落しリスク回避ムードになったことから、先週金曜日には86セント台半ば、88円台半ばに年初来の安値を更新しました。
今週に入ってからは本日発表された12月のNAB企業信頼感が6(前回は5)、企業景況感が+4(前回-3)と予想より強かったこともあり現在87セント台後半、90円近辺と持ち直しています。
今週は豪州国内指標では大きなものがなく、やはりFOMCの結果や、新興国・中国情勢が主なポイントとなります。
市場のリスク回避ムードが更に強まる場合には、節目である85セント、85円を目指すダウントレンドのなる可能性があります。
ただ私見としては新興国・中国不安も大事には至らないと読みますので、豪ドルも徐々に底固めに入るものと予想します。
なお、”今年の豪ドル見通し”については下記セントラル短資FXブログ(26 December付)をご参照ください。
Junax Capital, Sydney
Joe Tsuda
☆現在セントラル短資FXブログに執筆中!(毎週木曜日担当)
http://www.central-tanshifx.com/
☆外為どっどコム社の動画担当(毎週金曜日)
http://www.gaitame.com/gaitame/
ご注意!本レポートは著者の作成時点における見解により作成されており、内容等の正確性を期しますが、それを保証するものではありません。投資等のご判断は皆様ご自身でなされるようお願い申し上げます。