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シドニー発豪ドル見通し (2014年2月3日)

 

”シドニー発豪ドル見通し”(毎週月曜アップデート)
(米ドル円日足)

(豪ドル米ドル日足)

(豪ドル円日足)

Joe Tsuda のプロフィール

東京銀行(現 東京三菱UFJ)のバーレーン支店で為替・資金ディーラーとしてスタート。ロンドン支店為替チーフディーラー、本店オプションデスク勤務後、1990年外資系銀行(米系、スイス系)に移り為替・資金業務に携わる。

1995年に来豪し第一勧業銀行(現 みずほコーポレート銀行)の為替ヘッドとして2007年まで活躍。

現在Junax Capital,AT FUND,Sydneyでファンドマネージャーを務める傍ら、日本の投資家に日々市場メッセージを発信している。

豪州金融市場に友人も多い。為替歴30年。

趣味:ゴルフ、テニス、ワイン賞味、ネコと遊ぶ

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今週の主な予定、イベント

2/3(月)豪州12月住宅建設許可件数、香港春節休場、上海春節休場(~6日)、中国1月非製造業PMI、米1月ISM製造業景況指数

4(火)RBA理事会(金利据え置き予想)、米12月製造業新規受注、地区連銀総裁講演(シカゴFED、リッチモンドFED)

5(水)米1月ADP雇用者数、ISM非製造業景況指数、地区連銀総裁講演【アトランタFED、フィラデルフィアFED)

6(木)豪州12月小売売上高、BOE理事会、ECB理事会、米新規失業保険申請件数、ボストンFED総裁講演

7(金)中国1月HSBC非製造業PMI、米1月雇用統計、米連邦政府債務上限期限、第22回冬季オリンピック開催(~23日、ソチ)

 

マーケットの焦点

キーワード:新興国懸念、米債務上限期限(2/7)、米1月雇用統計、日本1月貿易収支赤字拡大?ECB利下げ?

先週もFOMCを控えて新興国からの資金流出懸念が高まるなど不安定な相場展開が継続しました。

前週アルゼンチンの通貨が20%下落しことから新興国懸念が広がり、また中国の景気懸念も根強いものがありました。

自国通貨防衛のためにトルコ中銀は4.25%の大幅利上げを行い、またアルゼンチン中銀の介入も行われて、FOMCを前に一旦は新興国懸念も後退しました。

注目のFOMCでは大方の予想通りに月額100億ドルの債券買い取り額の減額を決定して月額買い取り額は650億ドルとなりました。

また発表された米国のQ4GDPが+3.2%(前期比年率)と堅調な数字となり、米景気回復期待も高まりましたが、週末にかけては再び新興国リスクがぶり返してNYダウも150ドル安の15,698ドルで引け、日経平均(先物)も14,500円台まで落ちました。

為替相場では円高、欧州通貨安、資源通貨安という典型的なリスク回避相場で一週間が終わりました。

ドル円は102円台をやや割り、またユーロは最近の不冴えな景気指標から今週のECB理事会での利下げ観測が高まり、1.35割れまで軟化。

その結果ユーロ円は年初の高値145円台と比較して137円台半ばまで大幅下落となっています。

今週の焦点は7日(金)に集中しています。

日本では1月上中旬の貿易収支が発表になりますが、1月上旬の-1兆3815億円から更に赤字幅が拡大することが懸念され、これは円売り材料でしょう。

また同じ日には米連邦政府債務上限期限が到来します。

ルー財務長官は議会が合意し国際金融市場の混乱を避けるように要請していますが、協議難航→デフォルトの可能性がないとは限りません。

もっとも大勢は議会超党派により今年11月の中間選挙をまたぐ形で年末までの上限引き上げ合意に落ち付くと言うものです。

また7日には1月の米雇用統計が発表になり予想は失業率6.7%(前月6.7%)、非農業部門就業者数+18..0万人(前月+7.4万人)ですが、前月の弱い数字がどのように修正されるかも注目点です。

また毎月の月次とは別に米労働省が2013年3月までの1年間の雇用を前回発表の203万人から34.5万人上昇修正して237.5万人とする可能性を示唆しており、こちらも要注目です。

これらの重要事項に加えて新興国不安や中国問題も依然としてくすぶっており、今週も不安定な相場展開が続きそうな雲行きです。

 

 

豪ドルマーケット

先週の相場レンジ AUDUSD 0.8677-0.8825 AUDYEN 88.60-91.12

今週の予想レンジ AUDUSD 0.8650-0.8950 AUDYEN 88.50-91.50

今週の豪ドルも不安定な展開の中徐々に底固めでしょう

先週の豪ドルは発表された12月のNAB企業信頼感が+6(前回+5)、企業信頼感が+4(前回-3)と久しぶりに強い数字ではありましたが、新興国リスクや中国景気後退懸念・信用リスク不安などが根強く、加えてFOMCにおける緩和縮小のニュースもあって下値不安が強い展開となり一時87セント割れ、89円割れまで下落しました。

ただ新興国不安も1997年のアジア危機の再来というようなドミノ倒し的なデザスターを予想する向きは少なく、86セント台半ば、88円台前半の年初来安値には一歩届いていません。

今週は火曜日のRBA理事会(金利据え置き予想)を筆頭に本日の12月住宅建設許可件数-2.9%(予想-0.5%、前回-1.5%)、木曜日の12月小売売上高がクリスマス商戦の結果を見る上で注目されます。

ただ国内要因よりはやはり新興国や中国情勢がメインポイントとなりそうで、まだ不安定な状況が足元続きそうです。

リスク回避的な動きが更に強まれば85セント、85円という心理的なレベルをテストする可能性が否定できませんが、個人的には新興国不安が落ち着き、FRBの緩和縮小を市場が織り込む場合には、豪ドルも徐々に底入れする可能性があると見ています。

 

  なお、”今年の豪ドル見通し”については下記セントラル短資FXブログ(26 December付)をご参照ください。

Junax Capital, Sydney

Joe Tsuda

 

☆豪ドルトレーディングにはFXマガジン「Joeの豪ドル道場」をお勧めします。

http://www.fxmagazine.jp/magazine_direct.php?uid=3Gl8j

サンプル例を添付させて頂きます。

「11 July_2012.pdf」をダウンロード

☆現在セントラル短資FXブログに執筆中!(毎週木曜日担当)

http://www.central-tanshifx.com/

☆外為どっどコム社の動画担当(毎週金曜日)

http://www.gaitame.com/gaitame/

 

ご注意!本レポートは著者の作成時点における見解により作成されており、内容等の正確性を期しますが、それを保証するものではありません。投資等のご判断は皆様ご自身でなされるようお願い申し上げます。

 

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東京銀行(現 東京三菱UFJ)のバーレーン支店で為替・資金ディーラーとしてスタート。ロンドン支店為替チーフディーラー、本店オプションデスク勤務後、1990年外資系銀行(米系、スイス系)に移り為替・資金業務に携わる。

1995年に来豪し第一勧業銀行(現 みずほコーポレート銀行)の為替ヘッドとして2007年まで活躍。

現在 AT FUND PTY LTD, Sydneyのダイレクターを務める傍ら、日本の投資家に日々市場メッセージを発信している。豪州金融市場に友人も多い。為替歴30年。趣味:ゴルフ、テニス、ワイン賞味、ネコと遊ぶ


☆FXトレーディングにはFXマガジン「侍ディーラーが相場を切る」をお勧めします。
詳しくはhttps://foomii.com/00130をご参照ください。

☆現在セントラル短資FXブログに執筆中!(毎週木曜日担当、ヤフーファイナンスに同時掲載)
http://www.central-tanshifx.com/

☆日経新聞月刊誌”日経マネー”に定期寄稿
ご注意!本レポートは著者の作成時点における見解により作成されており、内容等の正確性を期しますが、それを保証するものではありません。投資等のご判断は皆様ご自身でなされるようお願い申し上げます。

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