今週の主な予定、イベント
4/14(月)米3月小売売上高、米議会予算局財政赤字見通し発表
15(火)独4月ZEW景況感指数、英3月PPI・CPI、米3月CPI、米4月NY連銀製造業景況指数、FRB当局講演(イエレン議長、アトランタ連銀総裁、ボストン連銀総裁)
16(水)中国Q1GDP、中国3月小売売上高/鉱工業生産、英3月失業率、ユーロ圏3月CPI、米3月住宅着工件数/建設許可件数/鉱工業生産、FEDベージュブック
17(木)日地域経済報告書、黒田日銀総裁支店長会議挨拶、フィラデルフィア連銀総裁講演、米新規失業保険申請件数、米債券取引短縮取引
18(金)中国3月不動産価格、イースターフライデー休場(米国、欧州、豪州、HK)
マーケットの焦点
キーワード:イエレンFRB議長講演、黒田日銀総裁講演、ウクライナ東南部緊張、中国Q1GDP、中国低成長・デフォルト懸念、ウクライナ大統領選挙(5/25)、本邦投資家新規外債投資
先週は再び市場でリスク回避の動きが活発化し、主要国の株価は軒並み大幅ダウンしました。
前週16,600ドル台の史上高値を付けたNYKダウは16,000ドル近辺に、また15,000円台を付けた日経平均も14,000円割れまで調整反落しました。
前週の米国3月雇用統計後の警戒感やウクライナ情勢が再び緊迫化していること、更に今週の中国Q1GDP発表を控えた中国景気スローダウン懸念等が嫌気されましたが、やはり史上高値や今年の高値圏を付けた株式相場自体に高値警戒感による調整ムードが高まったようです。
為替市場では前週に104円台まで反発していたドル円は101円台前半まで大幅下落し、一方ユーロが1.39近辺、ポンドが1.68近辺に上昇するなどドル全面安となりました。
ドル安の背景の一つは日銀会合で黒田総裁が追加緩和の可能性を示唆しなかったこと、更には発表されたFOMC議事録で緩和継続が再確認され、FOMCの時にイエレン議長が口にした”利上げ時期”に関する討議はなかったことが判明したことです。
3月下旬から4月上旬にかけて一時盛り上がったリスク選好的な動きもなりを潜め今現在は再び市場のリスク許容度が減少しています。
米国の金融政策を取っても景気回復予想からテーパリング(緩和縮小)が進む一方、FRBは緩和継続の慎重スタンスを維持するという環境は変わっていませんが、市場は”景気回復にやや懐疑的になり、緩和縮小継続が株価を押し下げる”とネガティブに解釈しているようです。
今週は黒田総裁、イエレン議長の講演が予定されますが、株価調整局面での両氏の講演内容が注目されます。
黒田総裁は日銀会合では追加緩和に否定的でしたが、週末には「物価安定の進展が滞れば日銀は行動する用意」と述べています。
その他ウクライナ東南部でのウクライナ軍と親ロシア勢力の衝突で緊張が再び高まっていること、更には水曜日の中国Q1GDP発表を控えた景気減速懸念等もリスク要因です。
今週もリスク回避の動きが先行しそうですが、またどこかでその巻き戻しが入るということを前提に相場に取り組むべきと考えます。
豪ドルマーケット
先週の相場レンジ AUDUSD 0.9254-0.9461 AUDYEN 95303-96.23
今週の予想レンジ AUDUSD 0.9200-0.9500 AUDYEN 94.00-97.00
今週の豪ドルは中国GDPを見つつ、高値圏維持でしょう
先週の豪ドルは対米ドル堅調、対円ではドル円の下落と相殺しつつも95円台を何とか維持しました。
豪ドルが今年の高値圏に上昇した背景は第一には米ドル軟調が挙げられますが、先週発表された3月雇用統計が2月に続いて事前予想を上回り、RBAによる利上げの時期が早まるとの思惑が出たことも一因でした。
しかしこの雇用統計は景気に遅れる遅行指数として有名ですが、就業者数も12月、1月と減少の後、2月が48.2千人の極端な増加、そして3月も+18.1千人と予想を上回りました。
また今年は6.5%に向けて上昇するとエコノミストたちが予想する失業率は3月は何と前月の6.1%から5.8%に大幅改善です。
雇用が豪州経済のアキレス腱と言われて久しいですが、どうもこのサンプル値から類推されるボラタイルな数字の信ぴょう性が疑われます。
今週は大きな国内指標の発表がなく、焦点は水曜日に発表される中国のQ1GDP(予想値+7.3%、前回+7.7%)と3月の小売売上高/鉱工業生産となります。
もちろん「中国が風邪を引けば豪州は肺炎になる」といわれるように中国経済に密接な結び付きがある豪州経済ですから、結果に大きく影響を受けます。
ただある程度の中国経済の減速はもう周知の事実ですので、例えば7%を切るような余程の悪い数字でなければ、大きく豪ドル押し下げとはならないでしょう。
年初は「米国金利上昇/豪金利低下」の思惑が豪ドルを押し下げましたが、金利引き上げ時期という点ではむしろ豪ドルが先となる可能性も否定できません。
”中国景気の大幅減速がなければ”という但し書きが付きますが、豪州金利先高観が豪ドルの底値をサポートするでしょう。
Have a nice week in advance !!!
Junax Capital, Sydney
Joe Tsuda
☆現在セントラル短資FXブログに執筆中!(毎週木曜日担当)
http://www.central-tanshifx.com/
☆外為どっどコム社の動画担当(毎週金曜日)
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