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シドニー発豪ドル見通し(18 August 2014)

 

”シドニー発豪ドル見通し”(毎週月曜アップデート)
(米ドル円日足)

(豪ドル米ドル日足)

(豪ドル円日足)

Joe Tsuda のプロフィール

東京銀行(現 東京三菱UFJ)のバーレーン支店で為替・資金ディーラーとしてスタート。ロンドン支店為替チーフディーラー、本店オプションデスク勤務後、1990年外資系銀行(米系、スイス系)に移り為替・資金業務に携わる。

1995年に来豪し第一勧業銀行(現 みずほコーポレート銀行)の為替ヘッドとして2007年まで活躍。

現在Junax Capital,AT FUND,Sydneyでファンドマネージャーを務める傍ら、日本の投資家に日々市場メッセージを発信している。

豪州金融市場に友人も多い。為替歴30年。

趣味:ゴルフ、テニス、ワイン賞味、ネコと遊ぶ

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今週の主な予定、イベント

8/18(月)中国7月新築住宅価格、米8月NAHB住宅価格

19(火)英7月CPI・PPI、米7月CPI・住宅着工件数・建設許可件数

20(水)日本7月貿易収支、英中銀議事録、米FOMC議事録、スティーブンスRBA総裁会見

21(木)中国8月HSBC製造業PMI、独/ユーロ圏8月製造業PMI、米国新規失業保険申請件数、カンザスシティー連銀主催“ジャクソンホール・シンポジューム”(~23日)

22(金)ジャクソンホール演説―イエレンFRB議長、ドラギECB総裁

マーケットの焦点

キーワード:地政学的懸念(ウクライナ、イラク、パレスチナ)、日本7月貿易収支、ジャクソンホール・シンポジューム(21~23日)、GPIF

先週は地政学的リスク増大への警戒感がやや緩和したことで、世界的に株価が持ち直す展開となりました。

ただウクライナ情勢では引き続きウクライナ軍と親ロシア武装勢力との衝突が続いていますし、イラク情勢、パレスチナ情勢も依然として流動的です。

ウクライナ情勢ではプーチン・ロシア大統領が「戦闘停止に全力を尽くす」と述べたことから紛争の早期終結期待が高まりましたが、週末にはウクライナ軍がロシア武装車両を一部破壊したり、ウクライナ戦闘機が撃墜されたりしました。

週末に開催された独仏を交えたウクライナ、ロシア四者会談ではいくつかの進展があった模様ですが、依然厳しい状況のようです。

今週は引き続きかかる地政学的懸念の進展を注視する必要があますが、一方米国サイドではFOMC議事録発表と21~23日にカンザス州ジャクソンホールで開催される恒例のシンポジュームが注目されます。

7/29-30のFOMC議事録では、6月の時点から更に出口戦略に踏み込んだ協議がなされていたがポイントです。

またジャクソンホール・シンポジュームでは毎年各国金融当局高官が”金融政策の節目となる発言”をすることで有名ですが、特に22日に行われる予定のイエレンFRB議長とドラギECB総裁の演説が重要でしょう。

特にイエレン議長は”労働市場のダイナミズムの再評価”というテーマで演説しますが、これまで通りに労働市場のぜい弱さに言及した慎重な姿勢が確認されると市場は見ています。

最近の世界的な株価反発の背景には日欧米主要国経済が軟調な結果となっており、主要国の金融緩和が長引くとの見方があります。

一時2.60%台まで上昇していた米国10年債利回りは先週末の時点2.34%まで低下していますが、上記シンポジュームと合わせて今週発表される米国のインフレ指数と住宅関連指標が注目されます。

現在米ドルはある程度の堅調地合を維持していますが、市場に”リスク回避のドル買い需要”があると同時に、ユーロ、円、ポンドなどがそれぞれの悪材料でなかなか買えない状況があります。

ただ米国の出口戦略が更に遠ざかるのであれば、ここまで買われてきた米ドルも売り戻される可能性があり、注視したいところです。

 

豪ドルマーケット

先週の相場レンジ AUDUSD 0.9247-0.9327  AUDYEN 94.53-95.70

今週の予想レンジ AUDUSD 0.9200-0.9400  AUDYEN 94.00-97.00

今週の豪ドルは現レベル中心の揉み合いでしょう

先週の豪ドルは地政学的懸念やや後退する中、前週の豪州雇用統計/米国イラク空爆のダブルショックから立ち直り、93セント台、95円台を回復しました。

発表された7月のNAB企業信頼感が+11(前月+8)、企業景況感が+8(前月+2)と強く、また翌日発表された8月WESTPAC消費者信頼感も98.5(前回94.9)、前月比+3.8%(前回+1.9%)と11カ月ぶりの高い数字となったことも豪ドルをサポートしました。

今週は豪州国内では大きな指標もありませんが水曜日にスティーブンス

RBA総裁が下院、Standing Committee of Economicsで行う会見が注目されます。

8月に雇用統計の悪化や地政学的リスクから92セント台、93円台に下落した豪ドルですが、地政学的リスクの目立った悪化もなく、徐々に底入れしてきた感があります。

もちろん地政学的リスクそのものはまだまだ消滅したわけではなく、しばらくは豪ドル相場を不安定なものにする可能性があります。

したがって豪ドル上昇のパターン=国内景気上昇、RBA引き締め観測、中国景気回復、資源価格上昇、地政学的懸念後退、という複合的な豪ドルサポートの環境にはありませんが、豪ドルを取り巻く環境が目立って悪化しない限りは、やはり高金利通貨豪ドルに資金が還流する可能性が考えられます。

豪ドルの代替通貨が乏しく豪ドルから抜けた資金の行きどころがない現状で、下落局面では押し目買いの強さが今回も目立ちました。

慎重に下値を拾うオペレーションが推奨されるゆえんです。

 

Have a nice week in advance !!!

 

Junax Capital, Sydney

Joe Tsuda

 

☆豪ドルトレーディングにはFXマガジン「Joeの豪ドル道場」をお勧めします。

http://www.fxmagazine.jp/magazine_direct.php?uid=3Gl8j

サンプル例を添付させて頂きます。

「サンプルpdf」ダウンロード

☆現在セントラル短資FXブログに執筆中!(毎週木曜日担当、ヤフーファイナンスに同時掲載)

http://www.central-tanshifx.com/

☆外為どっどコム社の動画担当(毎週金曜日)

http://www.gaitame.com/gaitame/

☆日経新聞月刊誌”日経マネー”に定期寄稿

 

ご注意!本レポートは著者の作成時点における見解により作成されており、内容等の正確性を期しますが、それを保証するものではありません。投資等のご判断は皆様ご自身でなされるようお願い申し上げます。

 

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Joe Tsuda のプロフィール

東京銀行(現 東京三菱UFJ)のバーレーン支店で為替・資金ディーラーとしてスタート。ロンドン支店為替チーフディーラー、本店オプションデスク勤務後、1990年外資系銀行(米系、スイス系)に移り為替・資金業務に携わる。

1995年に来豪し第一勧業銀行(現 みずほコーポレート銀行)の為替ヘッドとして2007年まで活躍。

現在 AT FUND PTY LTD, Sydneyのダイレクターを務める傍ら、日本の投資家に日々市場メッセージを発信している。豪州金融市場に友人も多い。為替歴30年。趣味:ゴルフ、テニス、ワイン賞味、ネコと遊ぶ


☆FXトレーディングにはFXマガジン「侍ディーラーが相場を切る」をお勧めします。
詳しくはhttps://foomii.com/00130をご参照ください。

☆現在セントラル短資FXブログに執筆中!(毎週木曜日担当、ヤフーファイナンスに同時掲載)
http://www.central-tanshifx.com/

☆日経新聞月刊誌”日経マネー”に定期寄稿
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