今週の主な予定、イベント
10/20(月)日銀地域経済報告、黒田日銀総裁挨拶、中国共産党第18回中央委員会第4回総会
21(火)中国Q3GDP、中国9月鉱工業生産・小売売上高、米9月中古住宅販売、APEC財務省会合
22(水)豪州Q3CPI、日本9月通関ベース貿易収支、英中銀議事録、米9月CPI
23(木)NZQ3CPI、独・ユーロ圏製造業PMI、米8月景気先行指数、新規失業保険申請件数、EU首脳会談
24(金)英Q3GDP、米9月新築住宅販売件数
マーケットの焦点
キーワード:世界経済減速懸念(株価動向)、FRBの出口戦略(29/30FOMC)、GPIF、日銀地域経済報告、米9月CPI、中国Q3GDP
先週は世界的な景気減速件懸念が強まり、主要国の株価が大幅下落するなどして、リスク回避の動きが急激に強まりました。
前週IMFは今年と来年の世界経済見通しを下方修正しましたが、欧州懸念に続いて先週は9月の弱い小売売上高(前月比-0.3%)から米経済への不安感が一気に高まりNYダウは一時15,855まで下落しました。
おそらく日欧の冴えない景況から米国への期待が過剰に高まった結果だと思いますが、週末にかけては逆に米失業保険申請件数の改善、強い鉱工業生産や住宅着工(いずれも9月分)にサポートされて株価も反発に転じ、リスク回避の動きも一服した感があります。
今週は先週激化したリスク回避の動き、株安の流れが一服するか、あるいは更に激化するかが焦点でしょう。
ただ日欧米の景況感に大きな変化なく、しかもドル高の調整がかなり進んだことを考えれば、やはり調整後はドル戻り高になるように思います。
今週は本日の日銀地域経済報告が注目されます。前回の基調判断据え置きから下方修正が予想され、もし景気に懸念が表明されれば、31日の日銀会合での追加緩和観測が高まるでしょう。
また22日に発表される米国9月のCPIは前年比+1.8%予想(前回は+1.7%)と予想されますが、先週イエレン議長は非公式会合で「米成長率は3%程度、インフレ率は目標(2%)にいずれ回帰する」と強くの発言をしており、予想通りか強めの数字が出ればドル買い反応となるでしょう。
また21日には中国Q3GDPが発表されますが(予想+7.2%、前回+7.5%)中国減速懸念が依然強い中、もし弱い数字が出れば再度リスク回避要因となる点要注意です。
10月は決算に向けた米ヘッジファンドの益出しのため株式売却なども例年活発化しますが、今年は特にFRBのQE(量的緩和)終了がFOMC(29/30)で決定されることが予想され、株価懸念材料となっています。
過去において1929年10月24日の「暗黒の木曜日」が世界金融恐慌の引き金になったことや、1987年’10月19日の「ブラックマンデー」が想起されます。
現在世界経済に当時ほどのリスク要因があるとは思えませんが、一応頭の片隅に置いておく必要があるでしょう。
基本的には”ドル戻り高”を予想しますが、”不測の事態”が起こるのも相場です。。。
豪ドルマーケット
先週の相場レンジ AUDUSD 0.8652-0.8860 AUDYEN 91.76-94.51
今週の予想レンジ AUDUSD 0.8650-0.8850 AUDYEN 92.50-95.50
今週の豪ドルは引き続き不安定にUP & DOWNでしょう
先週の予想は「今週の豪ドルは揉み合い、豪ドル円は軟調でしょう」と予想しましたが、むしろ「乱高下」でした。
水曜日に株価が急落しリスク回避の動きが活発化しますと、米ドルが大幅下落。ドル円は一時105円台前半に急落しました。
この動きを受けて豪ドルも88セント台半ばに急上昇し、一方豪ドル円はドル円の下落勝って木曜日には91円台後半と2月以来の安値を付けました。
しかし週末にかけてドルの大幅下落がやや調整戻しになると、豪ドルは87セント台前半に反落し、一方豪ドル円は93円台後半に反発しています。
先週はRBAデベレ総裁補の「豪ドル高懸念」発言や、9月NAB企業信頼感/景況感の弱い数字もありましたが、豪ドルはむしろ米ドルの動きに大きく影響された形です。
今週国内指標では22日にQ3CPIが発表され予想値は全項目(アウトライン)で前期比+0.4%(前回+0.5%)、前年比+2.3%(前回+3.0%)と弱めになっています。
消費者物価が落ち着いている限り、今後とも豪ドルが上昇すればRBAからのけん制が働くでしょう。
また今週は21日にQ3GDPはじめ中国の重要指標が発表されますが、先週は9月貿易収支の内容改善が豪ドル買い戻しを誘いましたが、依然として減速懸念もありその結果が注視されます。
先週は米国利上げ観測後退でドル急落、豪ドルは88セント台まで反発しましたが、この動きも一巡すればやはり88セント台のレジスタンスは強いと思われます。
一方先週91円台後半まで急落した豪ドル円ですが、同レベルでは投資家及び実需(輸出筋)の豪ドル円買いが活発化しました。
ドル円が続落しない限り、やはり豪ドル円は”Buy on Dips”作戦が有効のようです。
Have a nice week in advance !!!
Junax Capital, Sydney
Joe Tsuda
ご注意!本レポートは著者の作成時点における見解により作成されており、内容等の正確性を期しますが、それを保証するものではありません。投資等のご判断は皆様ご自身でなされるようお願い申し上げます。