今週の主な予定、イベント
10/27(月)独10月ifo企業景況感
28(火)米9月耐久財受注
29(水)日本9月鉱工業生産、FOMC結果発表(イエレン議長会見なし)
―発表は木曜日早朝
30(木)独10月失業率、独10月CPI、、米Q3GDP(速報値)、NZ中銀理事会
31(金)日銀政策会合、日本9月雇用統計・CPI、豪州Q3PPI、独9月小売売上高、ユーロ圏9月失業率、ユーロ圏10月CPI、米9月個人所得/支出
マーケットの焦点
キーワード:米FOMC(10/28-29)、米Q3GDP(10/30)、日銀金融政策決定会合(10/31)、GPIF、エボラ出血熱、中東情勢(イスラム国)
先々週は世界景気減速懸念や米経済への不安が一気に爆発し、それにエボラ熱騒ぎまで加わってリスク回避の動きが活発化し主要国の株価は大幅下落し、NYKダウは一時15,855、日経平均も14,369まで急落しました。
ドル円は一時105円台前半まで急落し、円クロスも軟調推移しました。
ただこれは10月以来急激に高まった“ドル全面高”の調整ととらえる方が妥当なようです。
先週は米国や独の指標が堅調であったこと、更には米企業決算が好調であったたことからドル買い戻しが活発化し、今度はリスク選好の動きが活発化してNYダウは16,805まで、また日経平均も15.381まで回復しています。
為替相場ではドル円が108円台に戻しており、ユーロが1.26台、ポンドが1.60台となど急激に売られたドルが大分買い戻されました。
やはりドル高調整が一服すると、その他通貨の悪材料が目立って、再びドルに資金が戻るパターンではないでしょうか。
とは言っても、先々週は米経済不安がドル相場を大きく押し下げた訳で、このままドルが何もなかったように再び一方方向に上昇するとも考えられません。
今週の注目イベントは28/29日のFOMC、30日の米Q3GDP、31日の日銀会合などです。
今回のFOMCでQE(量的緩和)終了の運びになると思われますが、注目される”利上げまで相当期間”の文言は残されるものと思います。
インフレ懸念がほぼ皆無の現状、FRBの最優先使命はやはり雇用の最大化になります。
また日銀会合では追加緩和の有無が焦点ですが、株価も反発地合であり、現状据え置きではないでしょうか?
一方Q3の米GDPは前回の+4.6%(前期比年率)から+2.9%程度への減速が予想され、利上げ前倒し観測が足元浮上する状況ではないと思います。
ユーロや円の悪材料が目立ち、消去法的に再上昇してきたドル相場ですが、足元の上値は限定的になる可能性があります。
豪ドルマーケット
先週の相場レンジ AUDUSD 0.8718-0.8832 AUDYEN 93.56-95.29
今週の予想レンジ AUDUSD 0.8700-0.8900 AUDYEN 93.50-96.50
今週の豪ドルは利食い売りをこなしながらある程度堅調推移でしょう
先週の豪ドルは底堅い展開となりました。
9月以来下方トレンドを形成してきた豪ドルですが、10月上旬までは悪材料に敏感に反応していた豪ドルもここにきて好材料により反応するようになっています。
Q3CPI(RBAの重視するアンダーライイングインフレーション)は前期比+0.4%(予想+0.5%、前回+0.8%)、前年同期比+2.5%(予想+2.7%、前回+2.9%)と予想をやや下回りましたが豪ドルの下値は87セント台前半、93円台半ばと限定的でした。
今年7月の炭素税廃止が引き下げ要因と見られその影響は一過性であると考えられます。
一方注目の中国Q3GDPは前年比+7.3%(予想+7.2%、前回+7.5%)と5年半ぶり(リーマンショック以来)の低い伸びとなりましたが、予想をやや上回り市場にある程度の安心感を与えました。
10月の中国HSBC製造業PMIが+50.4(予想+50.2、前回+50.2)と予想をやや上回ったことも豪ドルを支援しました。
今週は国内指標では31日のQ3PPIくらいで、やはり米国、日本の金融政策や欧州景況が豪ドル変動要因となります。
現在豪ドルが底離れしつつある主因は米国の利上げ観測が先延ばしされていることがあります。
今週もドル堅調地合が続けば対ドルでは軟調、一方豪ドル円は強保合となり95円を底固めすることが考えられます。
一方ドル円反落となれば豪ドル円も再び95円が天井となるでしょう。
9月から始まった豪ドル下落トレンドも徐々に終盤に差し掛かっているように思われます。
Have a nice week in advance !!!
Junax Capital, Sydney
Joe Tsuda
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