今週の主な予定、イベント
11/3(月)日本休場、中国10月非製造業PMI、中国10月HSBC製造業PMI、米10月ISM製造業景況指数
4(火)豪州9月小売売上高/貿易収支、RBA理事会(金利据え置き予想)、欧州委員会経済見通し、米国中間選挙
5(水)黒田総裁講演、ユーロ圏9月小売売上高、米国10月ADP雇用者数、地区連銀総裁講演(ミネアポリス、リッチモンド、ボストン)
6(木)日銀議事録/9月景気動向指数、BOE/ECB理事会、ユーロ圏財務相会合、OPEC世界の石油見通しに関する年次報告、地区連銀総裁講演(シカゴ、クリーブランド)
7(金)米10月雇用統計、EU財務相理事会、シカゴ連銀総裁講演
マーケットの焦点
キーワード:米中間選挙、米10月雇用統計、日米金融政策、GPIF、エボラ出血熱、中東情勢(イスラム国)
先週は米FOMCと日銀金融政策決定会合があり、両中央銀行政策会議を受けて世界的に株価は大きく上昇し、リスク選好ムードとなりました。NYKダウは17,395ドルの史上高値を更新し、日経平均も16,400台まで上伸し、本日は17,000円台に続伸しています。
まずFOMCでは予定通りQE3(量的緩和)の終了が決まり、一方利上げまでの「相当期間」の文言は温存されて金融緩和継続を明白にしました。加えて労働市場の評価が前回よりも改善したことが株式市場に安心感を与えました。
一方日銀会合では”意外性の強い”追加緩和が決定され市場にインパクトを与えました。
債権買い取り額を一気に年間50兆円から80兆円に増額しています。
係る日米両国の金融政策の逆行性を反映してドル円は一気に112円台半ばに上昇し、今週も一時104円台前半と約7年ぶりの高値に続伸しています。
ユーロは1.25割れ、ポンドは1.60割れと再び「ドル全面高」の様相です。
発表された米Q3GDPが+3.5%と予想を上回り、また年金ファンド(GPIF)の新運用比率のニュースもドル円をサポートしました。
今週は係るドル円の上昇が継続するかが焦点ですが、前回110円で日米中心に高まった「円安けん制」、「ドル高けん制」の出方も注目です。
韓国中銀は再度”円安けん制”を強めており、、中国などアジア諸国の対応にも留意すべきでしょう。
本日は日本の年金ファンド(GPIF)のガバナンスに関する第1回会合があり注目されます。
また7日の米国10月雇用統計は予想値が失業率5.9%(前回5.9%)、NFPR+230千人(前回+248千人)と再度強い数字が予想されます。
この様に全般的に引き続きドル買い材料が目立ちますが、リスク要因としては深刻の度合いを増す中東紛争で、イスラム国への空爆に対する有志連合国への報復テロの可能性などがあるでしょう。
また本日の米中間選挙では野党共和党優勢の見方が強く、オバマ政権弱体となれば一時的にせよドルが調整反落する可能性があります。
豪ドルマーケット
先週の相場レンジ AUDUSD 0.8755-0.8911 AUDYEN 94.88-98.92
今週の予想レンジ AUDUSD 0.8600-0.8800 AUDYEN 97.00-100.00
今週の豪ドルは対ドル弱保合、対円堅調でしょう
先週は上記のようにドル全面高となる中、豪ドルは対ドルでは87セント台に軟調推移する一方、ドル円の急騰を受けて対円では99円台手前まで上昇しました。
今週もドル高の流れで対ドルでは87セントを割る一方、対円では一時99円台前半に今年の高値を更新しています。
先週は豪州国内の材料は乏しく日米の金融政策に豪ドルも大きく影響されました。
今週は本日午前中に9月の小売売上高(+1.2%、予想+0.3%、前回+0.1%)、貿易収支(-2,261mio、予想-1,850、前回-1,013)が発表されましたが、小売売上高が予想を上回り豪ドルは87セント近辺、98円台後半に上昇しています。
また本日のRBA理事会では金融政策の変更は予想されませが、最近86-88セント台で落ち着いている豪ドルに対して依然として「高過ぎる」との判断がなされるのか注目されます。
引き続き日米欧の金融政策が為替相場に影響を与える地合となっており、特に日米の真逆な金融政策を反映して豪ドルは対ドル軟調、対円堅調地合が予想され、特に対円では昨年初以来の100円をクリアできるか注目されます。
Have a nice week in advance !!!
Junax Capital, Sydney
Joe Tsuda
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