今週の主な予定、イベント
12/22(月)日銀月報、米11月中古住宅販売件数、ユーロ圏12月消費者信頼感
23(火)日本休場(天皇誕生日)、米Q3GDP確報値、米11月新規住宅販売、米11月耐久財受注、米11月個人消費支出、米12月ミシガン大学消費者信頼感、ギリシャ議会大統領選出第2回投票
24(水)第三次安倍内閣発足、新規失業保険申請件数、クリスマスイブ(独休場、英仏短縮取引、米株式・債券市場短縮取引)
25(木)日銀議事録、黒田総裁講演、クリスマスデー(香港・英・独・仏休場、米株式・債券休場)
26(金)日本11月雇用統計・CPI・鉱工業生産、ボクシングデー香港・英・仏市場休場)
マーケットの焦点
キーワード:米Q3GDP、日本の11月CPI、第三次安倍内閣発足とアベノミクスの行方、原油安、ロシア経済(ルーブル下落)、ギリシャ大統領選挙、GPIF、エボラ出血熱、中東情勢(イスラム国)
先週は年内最後の米FOMCが開催され、また原油下落、ロシアルーブル下落などもリスク回避材料とされました。
FOMCでは市場が注目するフォワードガイダンス文言「利上げまでに相当期間」が「利上げまで辛抱強くいられる」に変更されました。
別にタカ派色が強まったとは思えませんが、経済予測で利上げ時期がやや前倒しされていることや、雇用に対する前向きな見方「雇用の伸びはこれまで力強い」を受けて全般的にドル買い戻しが強まり、先週ドル円は115円台から119円台に上伸し、ユーロは1.22台に反落しています。
また一時53ドル(per barrel)まで低下していた原油価格も58ドル台まで反発するなど、リスク回避ムードもやや後退しています。
今週はクリスマス週ということで市場参加者が減りますが、経済指標的には米Q3GDP(確報値)や日本の11月消費者物価指数が注目されます。
23日の米Q3GDP確報値は改定値+3.9%(前期比年率)から+4.3%に上方修正予想となっていますが、一方Q4は+2.0%に減速するとの見方もあり、むしろネガティブサプライズに要注意かもしれません。
また26日の日本の11月消費者物価指数は前年比+2.7%予想(10月は+2.9%)となっていますが、4月の消費増税の影響が+2.0%と試算され、コアインフレは+0.7%と日銀のインフレ目標値+2.0%を大きく割ることになります。
発表前日に予定される黒田日銀総裁の講演内容が注目されます。
12月になった顕著となった原油安とそれに連動した株安の動きも一服。またクリスマスシーズンを控えて高まったドル高の調整も一巡した感があります。
年末に向けて市場活性度は更に落ちますが、今年後半を通じて顕著となった「株高・ドル高」の動きが果たして来年も継続していくのかを占うことになります。
豪ドルマーケット
先週の相場レンジ AUDUSD 0.8107-0.8274 AUDYEN 95.22-98.02
今週の予想レンジ AUDUSD 0.8050-0.8250 AUDYEN 96.00-99.00
今週の豪ドルはショートカバーの動きで底堅い展開でしょう
先週豪ドルは年初来の安値を更新して対米ドルで81セント台前半、また対円でも95円台前半まで下落しました。
商品相場の大幅下落で売り圧力が高まっていた豪ドルですが、先々週の1月豪雇用統計は就業者数が+42.7千人と予想を大きく上回ったものの大半はパートタイム・ジョブの増加であり、失業率は6.3%に1ポイント悪化したことや月曜日のシドニーカフェ人質事件が地合を更に悪化させました。
また15日に政府が発表した年央経済財政見通し(MYEFO)で今財政年度及び来年度の財政赤字が上方修正されたことも嫌気されました。
ただヘッジファンドの決算を控えて年末にかけて顕著であった原油、鉄鉱石、石炭などの資源価格下落は取り敢えず一巡した感があり、豪ドルもやや下げ止まりが見られるでしょう。
来年年初から更に資源安・豪ドル安が進むのか、あるいはやや行き過ぎ感があって調整買い戻しとなるのかじっくりと見極めたいところです。
RBAのステーブンス総裁の「75セント」が独り歩きして豪ドル先安観が依然として強い状況ですが、冷静に来年の世界経済動向を考えれば、商品相場も徐々に底入れする可能性があり、4年ぶりの安値圏から更に豪ドルを下押しするのは要注意であるように思います。
Have a nice week in advance !!!
Junax Capital, Sydney
Joe Tsuda
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