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シドニー発豪ドル見通し(23March2015)

 

”シドニー発豪ドル見通し”(毎週月曜アップデート)

(米ドル円日足)

 

 

(豪ドル米ドル日足)

(豪ドル円日足)

Joe Tsuda のプロフィール

東京銀行(現 東京三菱UFJ)のバーレーン支店で為替・資金ディーラーとしてスタート。ロンドン支店為替チーフディーラー、本店オプションデスク勤務後、1990年外資系銀行(米系、スイス系)に移り為替・資金業務に携わる。

1995年に来豪し第一勧業銀行(現 みずほコーポレート銀行)の為替ヘッドとして2007年まで活躍。

現在Junax Capital, AT  FUND、Sydney でファンドマネージャーを務める傍ら、日本の投資家に日々市場メッセージを発信している。

豪州金融市場に友人も多い。為替歴30年。

趣味:ゴルフ、テニス、ワイン賞味、ネコと遊ぶ

 

今週の主な予定、イベント

3/23月)月例経済報告、米2月中古住宅販売、独・ギリシャ首脳会談、地区連銀総裁講演(フィッシャー副議長、SF、クリーブランド)

24(火)中国3月HSBC製造業PMI、独/ユーロ圏3月製造業PMI、米2月CPI、米2月新築住宅販売、セントルイス連銀総裁講演

25(水)RBA金融安定報告書公表、独3月ifo景況感指数、米2月耐久財受注、シカゴ連銀総裁講演

26(木)米新規失業保険申請件数、地区連銀総裁講演(ダラス、セントルイス)

27(金)日本2月CPI・雇用統計、米Q4GDP、フィッシャー副議長講演

 

マーケットの焦点

キーワード:期末月、日米金融政策、ドル高けん制(米議会、安倍政権)、ギリシャ問題、ウクライナ情勢とロシア経済(リセッション入りか)、GPIF

先週は米FOMCが焦点でしたが、懸案のフォワードガイダンス変更(「忍耐強くいられる」文言の削除)は実施されましたが:

1.ガイダンス変更は利上げ時期の決定を意味しない

2.スタッフの経済・インフレ予測下方修正―特に2015年末のFF金利誘導目標予想値を従来の1.125%から0.625%に引き下げ

3.イエレン議長はドル高は「米経済の力強さを反映」としながらも「ドル高が輸出の伸びを鈍化」、「ドル高は輸入物価を抑制し一時的にインフレ率を押し下げ」と述べ、これが現下のドル高地合いにあって「ドル高けん制」と市場はとらえました。

このハト派的なFOMC声明・イエレン議長の会見を受けて主要国株価は再び史上高値圏に上昇しています。(米、英国、独、中国など)

為替市場ではドルが乱高下しました。

ドル円はFOMC後一旦119円台前半に急落。その後121円台前半を取り戻すも、現在再び120円割れです。

ショートポジションの溜まりに溜まっていたユーロはFOMCを受けて一時1.10台半ばに急騰。翌日にはFOMC前の水準1.06台に急落しますが、現在再び1.08台に反発するなど乱高下しています。

今週は大きなイベントはありませんが、やはり米国の金融政策の行方が最大関心事で、米指標の結果に一喜一憂でしょう。

現在利上げ時期は6月からずれ込むとの見方が増えつつあります。

また本日はギリシャ・独首脳会談が予定されますが、先週のEU首脳会合ではギリシャとEU側は2/20の合意を尊重する旨確認していますが、依然としてギリシャと独との関係が改善していないなど、ギリシャ懸念もまだ払しょくされた訳ではありません。

FOMC直後のドル下げとその翌日の大幅な戻しを見ていると、やはり調整が終わればドルに資金が戻るの見方が一般的です。

しかし3月末を控えた本邦投資家のリパトリ(外貨資産売却・円買い)、また米議会での環太平洋経済連携協定(TPP)に為替条項を織り込む動き、4月統一地方選挙を控えて地方の中小企業対策として安倍政権からの円安けん制の可能性などが一方的なドル高を阻止するでしょう。

イエレン議長のみならず、他のFRB高官からも「強いドルの影響を調査する」(エバンス・シカゴ連銀総裁)姿勢が見受けられ注視する必要があります。

また最近NYダウ上昇=利上げ観測の後退=ドル下落のパターンができつつある点も従来と異なるところです。

 

豪ドルマーケット

先週の相場レンジ AUDUSD 0.7591-0.7848  AUDYEN 92.00-93.83

今週の予想レンジ AUDUSD 0.7600-0.7900  AUDYEN 92.00-95.00

今週の豪ドルは:  比較的堅調地合いでしょう

先週豪ドルはFOMCを挟んで乱高下しました。

FOMC声明の予想以上のハト派的内容や、イエレンFRB議長の”ドル高けん制”とも受け取れる’発言を受けてFOMC直後は一時78セント台半ば、93円台後半に急伸。

翌日は76セント台前半、92円近辺に反落しますが、週末には再び78セント近辺、93円台後半まで反発しています。

スティーブンスRBA総裁は金曜日に「問われるのは金利据え置きか低下するか」と述べて利上げが問題外という言い方。また「豪ドルの調整の動きはおそらくまだ完了していない」と述べて75セントでもまだ不満足なご様子。

今週は豪州関連の大きなイベントはなく米国の金融政策や中国の3月HSBC製造業PMI(火曜日発表)などがメインな材料です。

3月期末を控えて本邦投資家のリパトリが話題になりますが、一方4月の新期となればGPIFなど機関投資家の外貨建て資産投資増額も予想されるため、期末に向けて一方的に豪ドル円に売り圧力がかかることもないと思われます。

米ドルが反落する場合には米ドルの受け皿である豪ドルドルはむしろ底堅い動きとなるでしょう。

また現在中国株式市場(上海総合指数)は続伸していますが、更なる景気刺激策(金融・財政)が出る場合には、商品相場の底入れの契機となるだけに注目されます。

 

Have a nice week in advance !!!

 

Junax Capital, Sydney

Joe Tsuda

 

☆豪ドルトレーディングにはFXマガジン「Joeの豪ドル道場」をお勧めします。

http://www.fxmagazine.jp/magazine_direct.php?uid=3Gl8j

サンプル例を添付させて頂きます。

「サンプルpdf」ダウンロード

☆現在セントラル短資FXブログに執筆中!(毎週木曜日担当、ヤフーファイナンスに同時掲載)

http://www.central-tanshifx.com/

☆外為どっどコム社の動画担当(毎週金曜日)

http://www.gaitame.com/gaitame/

☆日経新聞月刊誌”日経マネー”に定期寄稿

 

ご注意!本レポートは著者の作成時点における見解により作成されており、内容等の正確性を期しますが、それを保証するものではありません。投資等のご判断は皆様ご自身でなされるようお願い申し上げます。

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東京銀行(現 東京三菱UFJ)のバーレーン支店で為替・資金ディーラーとしてスタート。ロンドン支店為替チーフディーラー、本店オプションデスク勤務後、1990年外資系銀行(米系、スイス系)に移り為替・資金業務に携わる。

1995年に来豪し第一勧業銀行(現 みずほコーポレート銀行)の為替ヘッドとして2007年まで活躍。

現在 AT FUND PTY LTD, Sydneyのダイレクターを務める傍ら、日本の投資家に日々市場メッセージを発信している。豪州金融市場に友人も多い。為替歴30年。趣味:ゴルフ、テニス、ワイン賞味、ネコと遊ぶ


☆FXトレーディングにはFXマガジン「侍ディーラーが相場を切る」をお勧めします。
詳しくはhttps://foomii.com/00130をご参照ください。

☆現在セントラル短資FXブログに執筆中!(毎週木曜日担当、ヤフーファイナンスに同時掲載)
http://www.central-tanshifx.com/

☆日経新聞月刊誌”日経マネー”に定期寄稿
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