今週の主な予定、イベント
3/30月)米国2月個人所得収支、米国2月中古住宅販売成約指数、フィッシャーFRB副議長講演
31(火)独3月失業率/失業者数、ユーロ圏2月失業率、ユーロ圏3月CPI、米1月S&Pケースシラ―住宅価格、地区連銀総裁講演(リッチモンド、アトランタ、クリーブランド、カンザスシティー)
4/1(水)法人税実効税率引き下げ/軽自動車税引き上げ、Q1日銀短観、中国3月PMI、米3月ADP雇用者数、米3月ISM製造業景況指数、米3月自動車販売台数、地区連銀総裁講演(SF、アトランタ)
2(木)日銀企業の物価見通し概要、米新規失業保険申請件数、イエレンFRB議長講演
3(金)イースター・グッドフライデー休場(オセアニア、欧州、米国―株式市場休場、債券市場短縮)、中国3月HSBCサービス業PMI、米3月雇用統計
マーケットの焦点
キーワード:米3月雇用統計、日米金融政策、ドル高けん制(米議会、安倍政権)、ギリシャ問題、ウクライナ情勢とロシア経済(リセッション入りか)、GPIF、中東地政学的懸念
先週米FOMC後の市場では主要国の株価が軟調推移し前週末と比較して上昇しているのは上海総合指数など中国株のみでした。
全人代後の景気刺激策への期待が高いようです。
FOMCを受けて為替相場もアップ&ダウンしましたが、結局FOMC前の大幅なドル高・ユーロ安にある程度調整が入った格好です。
米指標、2月耐久財受注やQ4GDP確報値が予想をやや下回り(+2.2%、予想+2.4%)、またイエレンFRB議長も金曜日には再度「より強いドルは輸出を損なう」と述べています。
ドル円は安値118円台前半からは反発していますが戻りも119円台前半止まりです。
ユーロは一時1.10台まで調整反発しましたが、こちらは再び1.08台に軟化しています。
株価軟調に伴い円買い優勢でユーロ円は129円台、ポンド円は177円台と円クロスは総じて軟調推移しています。
今週金曜日は欧州やオセアニア中心にイースター休場(グッドフライデー)となりますが、同日には注目の米3月雇用統計が発表されます。
予想値は失業率が5.5%(前回5.5%)、NFPR +25万人(前回29.5万人)ですが、予想を上回る場合には現在9月以降に後退している米国利上げ観測で、再び6月観測が高まる可能性があります。
一方、弱い数字が出れば9月以降の線が強まるでしょう。
ドルサポート要因としては期末のリパトリも終わり、4月新年度入りでGPIFや本邦個人投資家の外貨建て資産投資が再度活発化する可能性があることです。
一方ドル下げ要因としては日米政府/当局のドル高けん制発言が予想されます。米国議会は環太平洋経済連携協定(TPP)に為替条項を盛り込む動きと言われますし、4月の統一地方選挙を控えて安倍政権も過度の円安をけん制するでしょう。
また中東の地政学的リスクやギリシャの債務不履行・ユーロ圏離脱の可能性もリスク要因と言えます。
ドル高調整は一服した可能性がありますが、一方的にドル高センチメントに戻る地合いでもありません。
豪ドルマーケット
先週の相場レンジ AUDUSD 0.7745-0.7938 AUDYEN 92.29-94.67
今週の予想レンジ AUDUSD 0.7600-0.7900 AUDYEN 91.00-94.00
今週の豪ドルは: 再びやや軟調気味でしょう
先週の豪ドルは一時79セント台、94円台まで反発しましたが、主因は米ドルの反落でした。
更に全人代後の中国が追加景気策を発表するとの思惑も豪ドルをサポートしました。
中国国家発展改革委員会(発改委)は「安定成長を維持するために景気刺激策を検討中」との報道もメディアに流れました。
ただ商品相場の軟調(鉄鉱石55ドル、石炭58ドル、原油は再度48ドルに反落)や5月再利下げ観測(現在金利フューチャーのプライシングは92%利下げを織り込み)から、一旦ドル売りの調整が一巡すれば、再び軟調に転じる可能性があります。
特に財政赤字の拡大が予想される5月の予算案発表を前に、利下げ観測が一段と高まる可能性があり豪ドルの重石となるでしょう。
ただ下値では相変わらず各国中銀やSWF(ソブリン・ウエルス・ファンド)などの長期ビューに基づく豪ドル買い需要があり、一方新期を迎えた本邦機関/個人投資家需要が下値をサポートするでしょう。
引き続き 75セントー80セント、90円-95円を大きなレンジとした、そのレンジ内での取引が足元続きそうです。
Have a nice week in advance !!!
Junax Capital, Sydney
Joe Tsuda
ご注意!本レポートは著者の作成時点における見解により作成されており、内容等の正確性を期しますが、それを保証するものではありません。投資等のご判断は皆様ご自身でなされるようお願い申し上げます。