今週の主な予定、イベント
4/27(月)安倍首相講演(ボストン)
28(火)スティーブンスRBA総裁講演、日米首脳会談、英Q1GDP、米4月消費者信頼感
29(水)昭和の日祝日、独4月CPI、米Q1GDP、米3月中古住宅販売、FOMC
30(木)日銀会合(日銀展望リポート、黒田総裁会見)、NZ準備銀行理事会、独4月失業率、スペインQ1GDP、ユーロ圏3月失業率、ユーロ圏4月CPI、米3月個人所得・支出、米3月PCEデフレーター、米新規失業保険申請件数
5/1(金)レイバーデ―休場(欧州、上海、香港市場)、日本3月雇用統計・CPI、中国4月製造業PMI、米4月ISM製造業景況指数、米4月ミシガン大学消費者信頼感、地区連銀総裁講演(クリーブランド、SF)
マーケットの焦点
キーワード:ギリシャ問題、TPP交渉、日米首脳会談、FOMC、日銀会合、中国景気刺激、ドル高けん制(米議会、安倍政権)、GPIF
先週もギリシャ問題、環太平洋経済連携協定交渉(TPP)、中国の景気刺激策(先週末に中国人民銀行は預金準備率を18.5%に1%引き下げ)などが市場の焦点でしたが、世界的に株価は総じて堅調を維持し、日経平均は再度20,000円台に上昇しました。
為替市場では最近の米国の冴えない市場から利上げ観測が後退していること、地方選挙真っ只中の日本サイドからの政府筋の円安けん制や3月貿易収支の黒字転換、更にはギリシャ情勢に対する楽観的な見方などが材料となってドルが軟調推移。
ドル円は先週初118円台半ばに下落し、ユーロは1.09近辺案で上昇しました。
しかし依然としてQ2の米景気持ち直しに対する期待感やギリシャ情勢の不透明感、日銀の追加緩和観測などもあってドルが大きく崩れる状態ではありません。
今週はギリシャ情勢やFOMC及び日銀会合、日米首脳会談などが主な材料となります。
ギ リシャ情勢では先週金曜日のユーロ財務相会談ではギリシャが満足のいく改革案を提示できず、結局両者物別れで5月11日のIMF返済期限に合わせて再協議 される見込みですが、ギリシャ政府の6月まで資金調達可能とに見解に対してユーロ圏側は悲観的な見方をしており、引き続き予断が許せません。
一方FOMCでは現状維持が予想されますが、現在9月以降と見られる利上げ時期は4月以降の諸指標(5/8に発表される4月の雇用統計を含めて)が強ければ再度6月利上げ観測が浮上することも考えられます。
また今週金曜日発表される日本の3月CPIは消費増税分の+2.0%を含めて+2.1%程度が予想され、現在日銀の物価目標2.0%を大きく下回っています。
4/30の日銀会合では依然として一部に追加緩和観測もあり、ドル円をサポートするでしょう。
また日米首脳会談と前後してTPP成立の思惑もあり、こちらも成立すれば日本の輸入増加の思惑からドル円サポート要因となるでしょう。
また先週末に中国は預金準備率引き下げを発表しましたが、Q1GDPが7.0%に減速しており、金融緩和と併せて”新シルクロード経済圏構想”などの具体化も期待され、こちらも市場にとっては好材料と判断できます。
現在ドル相場に対する好悪両材料が拮抗していますが、先週ドル高の調整がかなり進んでいるだけに、今週ドルは底堅い動きをすることが予想されます。
豪ドルマーケット
先週の相場レンジ AUDUSD 0.7683-0.7840 AUDYEN 91.74-93.27
今週の予想レンジ AUDUSD 0.7650-0.7950 AUDYEN 91.50-94.50
今週の豪ドルは: 売り買い交錯でしょう
先週の”豪ドル堅調地合い”の予想はある程度当たりました。
理 由はいくつかありますが、まずは米ドルがやや軟調推移したこと。そして豪州のQ1CPIが予想をやや上回ったこと(ヘッドライン(全項目)CPIが前期 比+0.2%(予想+0.1%)、RBAが重視するアンダーライイングCPI予想が前年比+2.3%(予想+2.2%)、鉄鋼石価格が安値47ドルから 57ドル近辺まで反発していることなどです。
特に豪州最大の貿易相手国中国の景気刺激策に対する期待が大きく、これは鉄鉱石価格の上昇にも影響しています。
今週は明日スティーブンスRBA総裁の講演が予定される以外大きなイベントはありません。
上記のように先週調整反落した米ドルが堅調推移する場合には豪ドルは上値を抑えられるでしょう。
また5月のRBA理事会における利下げの可能性を現在市場は五分五分と見ていますが、発表前にどちらに傾くのかも豪ドル相場に影響します。
商品相場の軟調や金利先安観などの基本的な豪ドル安環境は変わっていませんが、市場も徐々に悪材料を織り込みつつある状況かと思われます。
Have a nice week in advance !!!
Junax Capital, Sydney
Joe Tsuda
ご注意!本レポートは著者の作成時点における見解により作成されており、内容等の正確性を期しますが、それを保証するものではありません。投資等のご判断は皆様ご自身でなされるようお願い申し上げます。