今週の主な予定、イベント
5/4(月)日本休場(緑の日)、4月中国HSBC製造業PMI(確報値)、米3月製造業受注、SF 連銀総裁講演
5(火)日本休場(こどもの日)、RBA理事会(金利据え置き予想)、ユーロ圏3月PPI、米4月ISM非製造業景況指数、欧州委員会経済見通し発表、ミネアポリス連銀総裁講演
6(水)日本休場(振り替え)、中国4月サービス業PMI、ユーロ圏3月小売売上高、イエレンFRB議長・ラガルドIMF専務理事パネルディスカッション、地区連銀総裁講演(アトランタ、カンザスシティー)
7(木)豪州4月雇用統計、英国総選挙、米新規失業保険申請件数
8(金)RBA四半期金融政策報告書、日銀議事録、米国4月雇用統計
マーケットの焦点
キーワード:英国選挙、日米金融政策、米国4月雇用統計、ギリシャ問題、TPP交渉、中国景気刺激、ドル高けん制(米議会、安倍政権)、GPIF
先週もギリシャ問題、日銀会合、米国Q1GDP、FOMCなどが焦点となりましたが、中でも米Q1GDPが前期比年率+0.2%(予想+1.0%、前回+2.2%)と悪い予想を更に下回り、世界的に株価が調整反落しました。
一方FOMCの声明ではQ1の景気スローダウンの原因を悪天候や米国ウエストコーストのストライキなどの特殊要因との認識を示しました。
また日銀会合で黒田総裁は「現段階で追加緩和を行う必要はない」と述べ「物価基調は2%に向かって着実に高まっている」と強調しています。
この様な材料を反映して先週は米ドルが大きく反落しました。
ドル円は日銀の追加緩和観測後退で一時118円台半ばまで下落、また依然売りポジションの積み上がりが大きいユーロは1.13台手前、ポンドは1.55台手前まで買い戻されました。
しかし週末にはドル売り戻しも一巡しドル円は120円台を回復、ユーロは1.12割れに反落しています。
特に今週5/7の総選挙を控えたポンドは選挙の不透明感を嫌気して1.51台まで反落しました。
今週は日本がゴールデンウイーク入りで市場は薄くなりますが、特にイベントとしては7日(木)の英国総選挙、8日(金)の米4月雇用統計などです。
英国総選挙では保守・労働党の二大政党のいずれも単独過半数を取る可能性が少なく、どちらが第一党となる場合も連立となるいわゆる”ハングパーラメント”が予想されます。自由党、英国独立党、スコットランド独立党などの第三勢力を取り込んでどのような政府が樹立されるか?
保守党が政権を維持する場合には2017年末までに英国のEU離脱を問う国民投票を実施する予定ですが、保守・労働党どちらが第一党になるか、また連立政権の相手次第では国民投票の時期が早まる可能性もあります。
いずれにしても2010年の総選挙時も単独過半数政党が不在で先行き不透明感からポンドが1.60台から1.42台まで大幅下落しましたが、その再来となる可能性があります。
また米3月の雇用統計は非常に弱い数字となりドル売りを誘いましたが、果たしてQ2最初の月である4月雇用統計の結果はどうか?
FOMCの利上げ時期決定には4月及び5月の雇用統計の数値が大きく影響することは言うまでもありません。
4月に米ドルインデックスは100近辺から94台まで下落しました。
イベント(米Q1GDPやFOMC)を控えてドル売りは一巡したと思われますが、果たしてドルが再びリバウンドするか?注視していく必要があります。
豪ドルマーケット
先週の相場レンジ AUDUSD 0.7791-0.8075 AUDYEN 92.87-95.95
今週の予想レンジ AUDUSD 0.7700-0.8000 AUDYEN 93.00-96.00
今週の豪ドルは: 底堅い動きでしょう
先週の豪ドルは”大きく反発後、半値戻しで反落”と”行って来い”の展開となりました。
やはり「米ドルの受け皿としての豪ドル」という特性を発揮してドルのアップダウンに大きく影響を受けました。
依然として中国の景気刺激策への期待が大きく、また鉄鉱石価格、原油価格ともに59ドル台まで反発していることが豪ドルをサポートしました。
特に鉄鉱石価格の反発に加えてスティーブンスRBA総裁も「金融政策への過度の依存」に警鐘を鳴らしている点も5月利下げ観測後退につながりました。
ただ案の定というか80セント、95円台までロスカットの買い戻しを誘発しつつ上昇した後は78セント近辺、94円割れまで反落するなど、相変わらずボラタイルな動きとなっています。
今週は明日のRBA理事会が注目で市場では利下げ観測がやや優勢です。
ただ豪ドルが再び78セント台前半まで反落していること、並びに本日発表された3月住宅建設許可件数が前年比+23.6%と予想を上回る上昇を示していることなどを勘案すると、金利据え置きとなるのでは予測します。
また予想が外れて利下げをする場合も、むしろ利下げ打ち止め感が出るように思います。
したがってたとえ利下げがあっても再度75セント台、90円割れを目指す”豪ドル全面安”地合いに戻る可能性は少ないように思います。
Have a nice week in advance !!!
Junax Capital, Sydney
Joe Tsuda
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