今週の主な予定、イベント
5/25(月)日銀月報、日本4月貿易収支、HK・NYK休場、フィッシャーFRB副議長・クリーブランド連銀総裁講演
26(火)米5月消費者信頼感、米4月耐久財受注・新築住宅販売、米3月S&Pケースシラ―住宅価格、リッチモンドFED総裁講演
27(水)日銀議事録、岩田日銀副総裁講演、G7(~29日、独)
28(木)豪州Q1民間設備投資、米4月中古住宅販売、米新規失業保険申請件数、SF・ミネアポリス連銀総裁講演
29(金)日本4月雇用統計・CPI、英・イタリア・ギリシャ・米Q1GDP(改定値)、米5月ミシガン大学消費者信頼感
マーケットの焦点
キーワード:ギリシャ債務協議、TPP交渉、ECBの緩和姿勢とユーロ戻り高けん制、日米金融政策、米住宅関連指数、中国景気刺激策、ドル高けん制(米議会、安倍政権)、GPIF
相変わらずギリシャ債務協議、世界の株価・債券動向などが相場を動かしています。
世界的な金融緩和局面にあり、しかも一部債券から株価への資金シフトが見られるところから主要国の株価は堅調です。
NYKダウは先週18,300ドル台に史上高値を更新していますし、また日経平均も20,400円台と今回の高値を更新です。
先週発表されたFOMC議事録からも6月利上げ開始の可能性はほぼ消滅したものの、発表された4月の住宅関連指標が予想外に強いことや米債利回り上昇/株高を反映して米ドルは反発地合いとなっています。
ドル円は3月上旬以来の高値121円台後半まで上昇し、一方先週初は1.14台にあったユーロは1.10割れまで軟化、またポンドも1.58台から1.54台に下落しています。
先週の日銀会合では再度黒田総裁から現時点での追加緩和に否定的な見解が聞かれましたが、市場では依然として年内追加緩和観測が後を絶ちません。
ユーロについてはギリシャ情勢が依然不安材料視される上に、ECB当局から量的緩和(QE)堅持や拡大の可能性が指摘されている点がユーロを押し下げました。
ECB関係者の中にはユーロの戻り高が景気回復の芽を摘み取ることを懸念する見方もあるようです。
今週もギリシャ問題が焦点ですが、債権者団との新たな合意なしには6月のIMFへの返済(1.6bioユーロ)資金がないとギリシャ内務相も述べています。
ギリシャ問題も議題になる独G7(5/27-29)が注目されます。
その他今週は引き続き発表される米4月住宅関連指数や金曜日の日本の4月雇用統計/消費者物価指数、同じく金曜日の英・伊・ギリシャ・米国のQ1GDP改定値などが注目されます。
5月上旬まで下落してきた米ドルは、先週は対円、ユーロ、ポンドなど主要国通貨に対して反発地合いとなっています。
米国の利上げ観測が遠のく中、果たして今週も堅調地合いを維持するのか注目されます。
ギリシャ問題も中期的には一過性の問題に収まることが予想されますが、足元は悲観的なニュースが出れば短期的にユーロ相場を押し下げるでしょう。
豪ドルマーケット
先週の相場レンジ AUDUSD 0.7810-0.8052 AUDYEN 96.09-94.95
今週の予想レンジ AUDUSD 0.7700-0.8000 AUDYEN 94.00-97.00
今週の豪ドルは: 下値が押し目買いにサポートされる展開でしょう
RBAの利下げ打ち止め感や、赤字が予想を下回った来年度連邦予算案を好感して81セント台、97円台に上昇した豪ドルですが、買い続かず、78セント台前半、95円割れまで反落しました。
年初来売られてきた豪ドルに調整買い戻しが入り、調整一巡後は再びもとの軟調地合いに逆戻りといったところです。
先週もロウRBA副総裁は「必要とあれば利下げ」と述べ、”RBA議事録”では「成長鈍化で失業率高止まりが長期化する可能性があり、必要に応じて追加緩和を実施する余地」と述べています。
今週は木曜日にQ1民間設備投資(CAPEX)が発表されますが予想値は前回の前期比-2.2%から-2.4%にやや悪化となっており、相変わらず資源投資の減退が懸念される状況です。
加えて鉄鉱石や原油価格もやや反落地合いとなっており、米ドル堅調地合いの中足元豪ドルのサポート要因がなかなか見当たらない状況です。
ただ中国の景気刺激策に対する期待も依然あり、商品相場が底割れするような事態にならない限り、今年の安値75セント台や90円といったボトム圏に接近する場面があれば押し目買いのチャンスであると考えます。
Have a nice week in advance !!!
Junax Capital, Sydney
Joe Tsuda
ご注意!本レポートは著者の作成時点における見解により作成されており、内容等の正確性を期しますが、それを保証するものではありません。投資等のご判断は皆様ご自身でなされるようお願い申し上げます。