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シドニー発豪ドル見通し(9June2015)

 

”シドニー発豪ドル見通し”(毎週月曜アップデート)

(米ドル円日足)

(豪ドル米ドル日足)

(豪ドル円日足)

 

Joe Tsuda のプロフィール

東京銀行(現 東京三菱UFJ)のバーレーン支店で為替・資金ディーラーとしてスタート。ロンドン支店為替チーフディーラー、本店オプションデスク勤務後、1990年外資系銀行(米系、スイス系)に移り為替・資金業務に携わる。

1995年に来豪し第一勧業銀行(現 みずほコーポレート銀行)の為替ヘッドとして2007年まで活躍。

現在Junax Capital, AT  FUND、Sydney でファンドマネージャーを務める傍ら、日本の投資家に日々市場メッセージを発信している。

豪州金融市場に友人も多い。為替歴30年。

趣味:ゴルフ、テニス、ワイン賞味、ネコと遊ぶ

 

今週の主な予定、イベント

6/8(月)豪州休場(クィーンズバースデー)、日本Q1GDP、日本4月国際収支、中国5月貿易収支、G7ドイツサミット

9(火)中国4月CPI・PPI、豪州5月NAB企業景況感・信頼感、豪州4月住宅融資残高、5月ANZ求人広告、ユーロ圏Q1GDP改定値

10(水)財務省、IMF財政局、ADBI国際フォーラム開催

11(木)NZ準備銀行理事会、韓国中銀理事会、豪州5月雇用統計、中国5月小売売上高/鉱工業生産、米5月小売売上高、米新規失業保険申請件数

12(金)米5月PPI、5月ミシガン大学消費者信頼感

マーケットの焦点

キーワード:ギリシャ債務協議、米5月小売売上高、TPP交渉、ECBの緩和姿勢、日米金融政策、中国景気刺激策、ドル高けん制(米議会、安倍政権)、GPIF

先週はギリシャ情勢に大きな進展はなかったものの、ギリシャと債権者側の協議の内容が伝わるたびに市場は神経質に動きました。ギリシャ情勢の不透明感に加えて主要国の債券利回りが上昇したことから世界的に株式市場は軟調となり、また商品相場も元気がありませんでした。

NYKダウは17,800台に、また日経平均も高値20,600台から20,400台に下落しており、元気なのは金融緩和や規制緩和、MSCI (Morgan Stanley Capital International )インデックスに上海総合指数採用、財政出動などを好感して2008年1月以来約7年3か月ぶりに5,000を突破した上海総合指数だけという状況です。

為替市場では一時ドル高が進みました。ギリシャ情勢の不透明感からユーロが週中高値1.13台後半から反落するなどユーロ安が週前半のドル高を引っ張り、一方金曜日に発表された米国の5月雇用統計で失業率が5.5%と1ポイント悪化したものの、NFPRが+280千人と予想(+223千人)を大きく上回り、平均時給が前月比+0.3%(前回+0.1%)、労働参加率62.9%(前回62.8%)など、総じて強い内容を受けてドル円は2002年6月以来の125円台後半まで上伸し、一方ユーロは一時1.10台半ばまで下落しました。

今週は引き続きギリシャ情勢や、米国の景況と16/17日のFOMCに向けて米国の金融政策が焦点となります。

ギリシャは6/5のIMF返済を他の返済とまとめて月末一括返済にIMFの合意を取り付けました。ただ年金支給額カットとVAT(付加価値税―日本の消費税)税率が主なハードルになっており、債権者との合意は予断を許さない状況です。

ただ世論調査では60%がギリシャ政府の交渉姿勢を支持していると言われ、合意への期待もなくなったわけではありません。

また米国労働市場の改善傾向は周知の事実で、雇用だけで利上げ期待が盛り上がる状態にはなく、利上げムードが高まるには消費、生産活動、インフレ率上昇などの力強いデータが必要です。その意味で11日(木)の5月小売売上高が注目されます。

先週の強い雇用統計にもかかわらず、米国の今月の利上げ観測は低く、現在は9月から来年にかけてという見方が一般的です。

昨日ロンドン市場では仏当局が「米大統領はドル高が問題と発言」と述べてドル円は瞬時に125.50から125.00近辺まで下落し、のちに米当局がこの発言を否定してドル円が再び125.50に戻るなど乱高下しました。

再びドルが騰勢を増せば、かかる当局者のドル高けん制発言の頻度が増すことになるでしょう。

豪ドルマーケット

先週の相場レンジ AUDUSD 0.75.98-0.7819  AUDYEN 94.6196.99

今週の予想レンジ AUDUSD 0.7700-0.8000  AUDYEN 94.00-97.00

今週の豪ドルは:  強弱材料で揉み合いでしょう

 

豪ドルはRBA理事会後の買い戻しや、予想を上回ったQ1GDP(前期比+0.9%、前年比+2.3%)の効果続かず、先週は再び76セント台前半、95円台半ばまで反落しました。ドル高の影響もあり、商品相場の軟調や中国景気減速懸念が背後にありますが、やはり自律反転には時期尚早であったということでしょう。

昨日発表の5月中国貿易収支は黒字の$59.4BIOと予想を上回ったものの輸入が前年比-17.6%(前回-16.2%)と依然として落ち込み、鉄鉱石輸入が減少するなど不安材料もありました。

しかし本日発表の5月NAB企業信頼感・景況感、4月住宅融資残高、5月ANZ求人広告が総じて予想を上回り、一時77セント台前半、96円台前半に反発しました。今週木曜日の5月雇用統計が注目されます。

足元ドルの強弱に左右され易い豪ドル相場ですが、基本的には依然軟調地合いですが、ドルが思いがけず急落する場合には、再び反発地合いとなる可能性もあります。

 

Have a nice week in advance !!!

 

Junax Capital, Sydney

Joe Tsuda

 

☆豪ドルトレーディングにはFXマガジン「Joeの豪ドル道場」をお勧めします。

http://www.fxmagazine.jp/magazine_direct.php?uid=3Gl8j

サンプル例を添付させて頂きます。

「サンプルpdf」ダウンロード

☆現在セントラル短資FXブログに執筆中!(毎週木曜日担当、ヤフーファイナンスに同時掲載)

http://www.central-tanshifx.com/

☆外為どっどコム社の動画担当(毎週金曜日)

http://www.gaitame.com/gaitame/

☆日経新聞月刊誌”日経マネー”に定期寄稿

 

ご注意!本レポートは著者の作成時点における見解により作成されており、内容等の正確性を期しますが、それを保証するものではありません。投資等のご判断は皆様ご自身でなされるようお願い申し上げます。

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東京銀行(現 東京三菱UFJ)のバーレーン支店で為替・資金ディーラーとしてスタート。ロンドン支店為替チーフディーラー、本店オプションデスク勤務後、1990年外資系銀行(米系、スイス系)に移り為替・資金業務に携わる。

1995年に来豪し第一勧業銀行(現 みずほコーポレート銀行)の為替ヘッドとして2007年まで活躍。

現在 AT FUND PTY LTD, Sydneyのダイレクターを務める傍ら、日本の投資家に日々市場メッセージを発信している。豪州金融市場に友人も多い。為替歴30年。趣味:ゴルフ、テニス、ワイン賞味、ネコと遊ぶ


☆FXトレーディングにはFXマガジン「侍ディーラーが相場を切る」をお勧めします。
詳しくはhttps://foomii.com/00130をご参照ください。

☆現在セントラル短資FXブログに執筆中!(毎週木曜日担当、ヤフーファイナンスに同時掲載)
http://www.central-tanshifx.com/

☆日経新聞月刊誌”日経マネー”に定期寄稿
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