今週の主な予定、イベント
7/27(月)独7月ifo景況感指数、米6月耐久財受注
28(火)英Q2GDP、米7月消費者信頼感
29(水)米6月中古住宅販売、FOMC、ブラジル中銀理事会
30(木)ステーブンスRBA総裁講演、豪州6月建設許可件数、独7月CPI/失業率、米Q2GDP/6月貿易収支、新規失業保険申請件数
31(金)豪州Q2PPI、日本6月CPI/失業率、ユーロ圏6月失業率、米7月ミシガン大学消費者信頼感
マーケットの焦点
キーワード:米FOMC、米Q2GDP、中国株価動向/景気刺激策、GPIF
先週はギリシャ情勢、中国株価不安ともに一服でしたが、発表され米企業決算を嫌気してハイテク株・大型株が軟調推移したこと、また中国株も大幅下落は止まったものの自律反転とはいかず、世界的に株価は軟調推移。
7月上旬暴落した上海総合指数こそ4,000台を回復しましたが、NYダウ17,500台、日経平均20,400台と軒並み値を下げました。
また商品相場(CRBインデックス)も205台と年初来の安値を更新しています。
鉄鉱石は50ドル台、石炭(燃料炭)は60ドル台で小康ですが、原油が48ドル台、金が1,085台に下落、また乳製品も軟調推移です。
ギリシャ問題では”つなぎ融資”は成立し、ギリシャはIMFやECBに返済を実施しましたが、債権者団との第三次救済プログラム合意にはまだ時日がかかりそうですし、国民の不満も高まっているなど依然として不安要因は残ります。
また先週は中国PMIが弱くて資源価格が下落し、資源通貨が続落しましたが、中国の株価並びに景気動向は引き続き市場のリスク要因と言えます。
というわけでギリシャ/中国不安は依然払しょくできませんが、同時に今週は米FOMC、米国のQ2GDPなど”通常の材料”も注視していく必要があります。
現在米国の利上げ時期は9月と12月が半々で今回のFOMCでの変更は予想されませんが、はたして9月利上げに対して踏み込んだ姿勢が確認できるか?注目されます。
また米Q1GDPは悪天候の影響などで前期比年率-0.2%でしたが、今回の予想値は+2.5%となっています。現在米景況並びに金利先高観が高まっていますが、一方先週発表されたFRBスタッフ見通しでは、利上げは今年1回程度で25pts止まりであり、またドル高がGDPを押し下げる懸念もあり、あまり楽観的な見方に偏らない方がいいかもしれません。
また先週黒田総裁は「インフレ率は向こう数カ月で加速する、現時点で一段の量的緩和は必要ない」と発言しています。ただ株価に元気がなく、またドル円も123円台に反落しており、加えて安部内閣支持率低下と来ており、株高・円安のアベノミクスが変調をきたす可能性にも留意すべきでしょう。
かかる状況下先週ドル円は124円台で上値重く、一方ギリシャ問題は一応危機を脱出しつつあることからユーロは1.10台まで反発するなど米ドルがやや軟調に転じています。
はたして7月になって進行してきたドル高がこのまま進むのか、あるいはここまで軟調推移してきたユーロや資源国通貨が反発するのか、米国FOMCや重要指標を見ながら判断していく週となりそうです。
豪ドルマーケット
先週の相場レンジ AUDUSD 0.7259-0.7449 AUDYEN 89.93-92.26
今週の予想レンジ AUDUSD 0.7200-0.7400 AUDYEN 89.00-92.00
今週の豪ドルは: 引き続き下値模索でしょう
先週豪ドルは対米ドルで2009年5月以来の安値72セント台半ば、対ユーロで2014年12月以来の0.66台、対円でも7月上旬以来の89円台、対NZドルでこれまた7月上旬以来の1.10台と全面安でした。
特に対米ドルでの下落が目立ちますが、やはり米ドル建てで取引される資源価格の下落の影響が大きいです。
先週金曜日に72セント台と年間安値を割り込んだ直接のきっかけは発表された中国の7月財新メディア(独立系報道機関)製造業PMIが48.2と15カ月ぶりの弱い数字になったことでしたが、やはり商品相場下落の主因も中国不安であると言えます。
ただ本日の当地Financial Reviewでは「TPPにおいて豪州の資源・エネルギー関連サービス部門が大きなアドバンテージを得たと」と報じています。
豪ドルは対米ドル中心に”売られ過ぎ状態が進んでいます。
ただ足元の最大の反発要因は、やはり米ドル下落の受け皿としての反発に限定されるようです。
一方豪ドル円の90円割れでは引き続き本邦機関投資家の押し目買いが観測されています。
Have a nice week in advance !!!
Junax Capital, Sydney
Joe Tsuda
ご注意!本レポートは著者の作成時点における見解により作成されており、内容等の正確性を期しますが、それを保証するものではありません。投資等のご判断は皆様ご自身でなされるようお願い申し上げます。