今週の主な予定、イベント
8/3(月)中国7月財新製造業PMI、米7月ISM製造業景況指数、ギリシャ株式市場が再開
4(火)RBA理事会、豪州6月小売売上高・貿易収支、米6月製造業受注
5(水)中国7月財新非製造業PMI、ユーロ圏6月小売売上高、米7月ADP雇用者数、米7月ISM非製造業景況指数
6(木)豪州7月雇用統計、BOE理事会、英中銀インフレ報告、新規失業保険申請件数
7(金)RBA四半期金融政策報告書、日銀会合、米7月雇用統計
マーケットの焦点
キーワード:中国株価、米7月雇用統計、ギリシャ第三次支援プログラム交渉、GPIF
ギリシャ情勢はつなぎ融資合意で一服していますが、議論の核心である第三次融資プログラム協議のスタートラインに立ったに過ぎず、IMFは債務減免なしでは支援に参加できない旨表明しています。
中国株は当局の下支えで大幅下落は止まったものの、自律反転にはほど遠く、今週も軟調裡にオープンしています。
北半球では夏季休暇/夏枯れ相場ですが、今週は係る中国株、ギリシャ支援協議の行方に加えて、FRBの利上げを占う上で金曜日に発表される米国7月雇用統計が従来にも増して注目されます。
先々週末にFRBのスタッフが不用意に公表したスタッフの予想では成長率やインフレに関してきわめて慎重な見通しが示されましたが、一方先週のFOMCの声明文では利上げ時期に関する示唆はなかったものの、労働情勢に対する上方修正がされ、一時ドル買いが活発化しました。
ただ商品価格(CRB)は200近辺とリーマンショック後の安値圏にあり、株価不安とともに市場のリスク許容度は減少したままです。
最近豪州やNZ、カナダと言う”先進資源国”のみならず、ロシア、トルコ、ブラジル、南アなどエマージング市場全般で通貨や株価の下落が目立っています。
過去においても米国の金融引き締めがエマージング市場からの資金流出を促し市場がメルトダウンした例が多く見られます。
したがってエマージング市場の軟調が国際金融市場に更に波及する事態となれば米国も利上げ時期を先延ばしする必要性が出てくる可能性もあります。
今週はFRBが引き上げの目安とする7月の米雇用統計が発表されます。
前回やや弱めであった米雇用統計が予想を上回り、しかも8月を通してエマージング市場並びに主要国株価が堅調であれば、再び9月利上げ観測が高まることになりますが、リスクシナリオとして、7月米雇用統計の下振れや世界的な株価下落の可能性にも留意すべきでしょう。
為替相場はドル中心の動きとなり、それは取りも直さず米利上げ観測の高まりや後退にパラレルに動くでしょう。
本格的なドル高になって、いわゆる”黒田レベル”と言われる124.50を上抜くにはエネルギー不足かと思います。
豪ドルマーケット
先週の相場レンジ AUDUSD 0.7234-0.7366 AUDYEN 89.34-91.02
今週の予想レンジ AUDUSD 0.7200-0.7400 AUDYEN 89.00-92.00
今週の豪ドルは: 材料多く、アップダウンでしょう
先週豪ドルは金曜日一日で週の高値、安値(安値0.7234、高値0.7366)つける荒い展開となりましたが、総じて言えば中国株価不安などのリスク要因に加えて資源価格の軟調(原油価格は46ドル台に下落)、更にはFOMCでの労働情勢評価の上方修正などを受けてドル堅調となり、一時’2009年5月以来の安値72セント台前半まで下落しています。
ただ金曜日に発表された米Q2雇用コスト指数が予想を大きく下回ったことから一時73セント台半ば、91円近辺まで反発しました。
今週は国内でも多くのイベントがあります。
火曜日のRBA理事会(金利据え置き予想)、金曜日のRBA「四半期金融政策報告書」というRBAイベント、経済指標でも6月小売売上高・貿易収支、7月雇用統計と目白押しです。
ただやはり豪ドルの方向性を決定づけるのは単月の数字と言うよりは、資源価格動向、中国はじめとした主要国株価(リスク回避・選好の動きという点で)、米国の利上げ観測など、対外要因となります。
当地でも豪ドル70セント割れ説はおろか60セント説、中には50セント説(!)まで聞かれます。最近の”低位安定”を見ると未だ”SELLING CLIMAX”を見ていないように思えますが、売り手の手詰まり感も感じられ、そろそろ底入れから反転に向かうように思います。
Have a nice week in advance !!!
Junax Capital, Sydney
Joe Tsuda
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