今週の主な予定、イベント

10/12(月）

日本休場（体育の日）、米国債権市場休場（コロンブスデー）、地区連銀総裁講演（ブレナードFRB理事、シカゴ連銀、アトランタ連銀）

13（ 火）

豪州NAB企業信頼感/景況感、日銀議事要旨、中国9月貿易収支、独10月ZEW景況感指数、英9月CPI、セントルイス連銀総裁講演

14（水）

豪州10月WESTPAC消費者信頼感、中国9月CPI/PPI、英9月失業率、米9月小売売上高/PPI、FEDベージュブック

15（木）

豪州9月雇用統計、米9月CPI、米10月NY連銀製造業景況指数、フィラデルフィア連銀景況指数、EU首脳会議、 米国新規失業保険申請件数、地区連銀総裁講演（NY連銀、セントルイス連銀、クリーブランド連銀）

16（金）

黒田総裁挨拶、ユーロ圏9月CPI、米9月鉱工業生産/設備稼働率、米10月ミシガン大学消費者信頼感、米韓首脳会談

マーケットの焦点

キーワード：10/30日銀会合―黒田バズーカ第三弾？フォルクスワーゲン排ガス不正問題、中国株価動向、欧州追加緩和、米企業決算

先週は前週末発表された米9月雇用統計が予想を下回る弱い数字となり、米国利上げ観測が後退し、加えて日欧の追加緩和期待の高まりから世界的に株価が反発しました。

NYダウは17,000ドル、日経平均は18,400、独DAXは10,000、上海総合指数は3,180などそれぞれ最近の高値圏を回復しました。

また米雇用統計発表直後118円台後半、対ユーロ1.13台まで急落した米ドルですが、先週は株高/リスク選好の動きもあり120円台前半に反発しました。

ただ、リスク回避の巻き戻しから資源通貨（豪ドル、カナダドル、NZドルなど）も総じて上昇し、金利先安観から軟調推移してきたユーロも1.13台後半まで買い戻される展開で、いわば”ドル安・円安”のリスク選好の動きでした。

今週は米企業決算が本格化する中、中国の指標（貿易収支、CPI/PPI）と中国株価動向、月末の日銀会合に向けた追加緩和観測などが市場の焦点となります。9月米雇用統計以来米国の景気減速懸念が高まっていますが、今週発表される米指標（9月小売売上高・鉱工業生産、NY連銀・フィラデルフィア連銀景況指数など）や企業決算に注目です。

また第三次安倍内閣は”新三本の矢”政策や、1億総活躍社会など打ち上げていますが、経済・物価情勢からも日銀の金融サポート（つまり10/30の黒田バズーカ第三弾実施）が必要であり、その思惑が高まる可能性があります。

更に国慶節明け中国の景気刺激策が期待されますが、今週発表される中国諸指標（9月貿易収支、CPI/PPI）も重要でしょう。

米国雇用統計以来、世界的に株価回復、商品相場堅調（原油価格は一時50ドル台回復）でリスク選好的な動きになっていますが、トルコや中東の地政学的懸念に加えて中国情勢も依然として不透明であり、過度の期待感は禁物であると思われます。

豪ドルマーケット

先週の相場レンジ  AUDUSD 0.7042-0.7344　 AUDYEN 84.51-88.33

今週の予想レンジ　AUDUSD 0.7200-0.7400　 AUDYEN 87.00-90.00

今週の豪ドルは：　　やや買われ過ぎの感もあり、上値では利食い売りが活発化するでしょう

先週の豪ドルは結果的に対ドルで300ポイント、対円で400ポイント近くと、1週間の上げとしては対ドルでは2013年8月以来、対円では2014年10月以来の大幅反発となりました。

理由としては

・RBA理事会で一部予想された利下げがなく、然程ハト派色が強くない上、8月以来の豪ドルレベルに対するある程度の満足感が確認されたこと（8月以来「更なる下落が望ましい」の文言は削除されていまい）

・世界的に株価堅調、商品相場堅調（原油50ドル台）でリスク選好的な動きが広まり、ドル安・円安地合いとなっていること

・中国不安一服と中国の景気刺激策期待

などが考えられます。

逆を言えば年央以降、世界同時株安や中国不安を材料に大きく売られてきた豪ドルに対して調整買い戻しが活発化したとも言えます。

ただ今年年初のレベルが82セント、97円であったことを考えれば、まだまだ本格的な反発とは言えません。

特に中国不安や商品相場の軟調が解消された訳ではなく、“売られ過ぎ状態”が収まれば、再度売り直される可能性があります。

今週の中国指標や株価を注視する必要があります。

今週は国内指標としては火曜日の9月NAB企業信頼感/景況感、水曜日の10月WESTPAC消費者信頼感、木曜日の9月雇用統計など重要指標が続きます。

これら指標の良し悪しはもちろん重要ですが、豪ドルのトレンドはやはり中国景況感や商品相場動向などの対外要因で決められる状況に変化はありません。

Have a nice week in advance !!!

Junax Capital, Sydney

Joe Tsuda

ご注意！本レポートは著者の作成時点における見解により作成されており、内容等の正確性を期しますが、それを保証するものではありません。投資等のご判断は皆様ご自身でなされるようお願い申し上げます。