at_money_service
マネー

シドニー発豪ドル見通し(19October2015)

 

”シドニー発豪ドル見通し”(毎週月曜アップデート)

(米ドル円日足)

(豪ドル米ドル日足)

(豪ドル円日足)

 

Joe Tsuda のプロフィール

東京銀行(現 東京三菱UFJ)のバーレーン支店で為替・資金ディーラーとしてスタート。ロンドン支店為替チーフディーラー、本店オプションデスク勤務後、1990年外資系銀行(米系、スイス系)に移り為替・資金業務に携わる。

1995年に来豪し第一勧業銀行(現 みずほコーポレート銀行)の為替ヘッドとして2007年まで活躍。

現在Junax Capital, AT  FUND、Sydney でファンドマネージャーを務める傍ら、日本の投資家に日々市場メッセージを発信している。

豪州金融市場に友人も多い。為替歴30年。

趣味:ゴルフ、テニス、ワイン賞味、ネコと遊ぶ

 

今週の主な予定、イベント

10/19(月)

黒田日銀総裁講演、地域経済レポート、日銀全国支店長会議、中国Q3GDP、中国9月小売売上高/鉱工業生産、リッチモンド連銀総裁講演

20( 火)

米国9月住宅着工件数/建設許可件数、FRB発言(NYK FED、パウエルFRB理事)

21(水)

日本9月貿易収支、香港休場重陽節

22(木)

ECB月報、ユーロ圏10月消費者信頼感、米国新規失業保険申請件数、米9月中古住宅販売、米9月景気先行指数

23(金)

独/ユーロ圏製造業PMI

 

マーケットの焦点

キーワード:中国Q3GDP(10/19)、10/27-28 FOMC, 10/30日銀会合―黒田バズーカ第三弾?、フォルクスワーゲン排ガス不正問題、中国株価動向、欧州追加緩和、米企業決算

10月初に発表された米国9月の雇用統計は予想より弱く米国の年内利上げ観測が後退する一方、国慶節明けの中国は景気刺激策期待や株価の堅調もあり、世界同時株安の頃の悲観論はなりを潜めています。

ここ数週間はリスク回避とその巻き戻しの動きが交互に訪れ株価もアップ&ダウンを繰り返していますが、総じて底堅い展開と言えます。

先週も発表された中国9月の貿易収支で輸入が大幅に減少したことや原油価格反落、軟調な9月米小売売上高、予想よりハト派的なFEDベージュブックの内容を受けてリスク回避強まり、NYダウが17,000ドル割れ、日経平均も17,800円台まで下落しましたが、週末には17,200ドル台、18,200円台を回復しています。

またドル円もリスク回避の動きや「ドル安」を受けて一時118円台前半に下落し、ユーロも1.15台手前まで反発しましたが、週末にかけてはドル買い戻しの動きも強まり119円台半ば、1.13台後半で越週しています。

今朝発表された注目の中国Q3GDPは’前年比+6.9%と初めて政府目標7%を割り込みました(予想+6.8%、前回+7.0%)。

政府機関発表であるためやや信ぴょう性に疑問の余地はありますが、市場には安心感が漂い、今のところ日本、中国ともに株価は小じっかり推移しています。

基本的に日米欧に中国を入れた4極の金融政策の推移が年末にかけての中心材料となります。

その意味で本日のQ3GDPを踏まえた中国の金融・財政政策発動が注目されます。

また今週は一部追加緩和観測があるECB理事会があり、月末に向けて27/28のFOMC、30日の日銀会合と重要イベントを控えます。

年末までの米国の利上げ観測がやや後退していますが、既成事実である利上げの時期はあまり重要ではないと考えており、依然として年内利上げの可能性はあると考えます。一方10/30にはサプライズの黒田バズーカ第三弾もありうると個人的には思っています。

予想の当たる当たらないは別にしても日米金融政策の逆行性は依然として明らかであり、ドル円相場の下値をサポートするでしょう。

リスク選好の動きが活発化すれば、更にドル円を押し上げる可能性があると考えます。

 

豪ドルマーケット

先週の相場レンジ  AUDUSD 0.7198-0.7382  AUDYEN 86.08-88.61

今週の予想レンジ AUDUSD 0.7200-0.7400  AUDYEN 87.00-90.00

今週の豪ドルは:  売り調整も一巡し、再び底堅い動きでしょう

今年豪ドルは高値82セント台、97円台でオープン後、、商品価格の下落や中国経済・株価不安、更にはギリシャ不安などを背景に8月には69セント台前半、82円台前半まで下落しました。

しかし株価の下げ止まりやリスク回避一服とともに先週は73セント台後半、88円台半ばまで反発しました。

今年ここまで豪ドルベアマーケットが続いており、この流れを大きく転換して上昇トレンドを作る力はまだありません。依然として”売られ過ぎ状態”が解消すると再び下落するパターンにあると思います。

ただ、商品相場の小康や本日の中国Q3GDPを見る限り、中国経済がハードランディングシナリオに突入したとも言い切れません。

むしろ政府目標7%を下回ってきたことから何らかの景気刺激策(金融・財政)の可能性があります。また常々指摘しているように中国GDPは過去10年で約3倍の規模に拡大しており、これは順調なペースと言えます。

規模が3倍になって、しかも従来の成長率を維持することは当然困難なことであると考えます。

本日のGDPを受けて中国政府も「中国経済は妥当なレンジで推移している」と発言しています。

したがって商品相場、中国経済ともに不安材料ではありますが、過度の悲観論は当てはまらないというのが私見です。

豪ドルは先週戻り高値から反落していますが、逆に底堅さを確認すれば再び反発の余地が出てくるものと思います。

上昇ターゲットとしは、年初高値と8月安値の”半値戻し“地点である0.7600、90.00円近辺を見ています。

 

Have a nice week in advance !!!

 

Junax Capital, Sydney

Joe Tsuda

 

☆豪ドルトレーディングにはFXマガジン「Joeの豪ドル道場」をお勧めします。

http://www.fxmagazine.jp/magazine_direct.php?uid=3Gl8j

サンプル例を添付させて頂きます。

「サンプルpdf」ダウンロード

☆現在セントラル短資FXブログに執筆中!(毎週木曜日担当、ヤフーファイナンスに同時掲載)

http://www.central-tanshifx.com/

☆外為どっどコム社の動画担当(毎週金曜日)

http://www.gaitame.com/gaitame/

☆日経新聞月刊誌”日経マネー”に定期寄稿

 

ご注意!本レポートは著者の作成時点における見解により作成されており、内容等の正確性を期しますが、それを保証するものではありません。投資等のご判断は皆様ご自身でなされるようお願い申し上げます。

この記事をシェアする

Joe Tsuda のプロフィール

東京銀行(現 東京三菱UFJ)のバーレーン支店で為替・資金ディーラーとしてスタート。ロンドン支店為替チーフディーラー、本店オプションデスク勤務後、1990年外資系銀行(米系、スイス系)に移り為替・資金業務に携わる。

1995年に来豪し第一勧業銀行(現 みずほコーポレート銀行)の為替ヘッドとして2007年まで活躍。

現在 AT FUND PTY LTD, Sydneyのダイレクターを務める傍ら、日本の投資家に日々市場メッセージを発信している。豪州金融市場に友人も多い。為替歴30年。趣味:ゴルフ、テニス、ワイン賞味、ネコと遊ぶ


☆FXトレーディングにはFXマガジン「侍ディーラーが相場を切る」をお勧めします。
詳しくはhttps://foomii.com/00130をご参照ください。

☆現在セントラル短資FXブログに執筆中!(毎週木曜日担当、ヤフーファイナンスに同時掲載)
http://www.central-tanshifx.com/

☆日経新聞月刊誌”日経マネー”に定期寄稿
ご注意!本レポートは著者の作成時点における見解により作成されており、内容等の正確性を期しますが、それを保証するものではありません。投資等のご判断は皆様ご自身でなされるようお願い申し上げます。

この投稿者の記事一覧

概要・お問い合わせ

その他の記事はこちら