今週の主な予定、イベント
10/26(月)
日銀金融システムリポート、独10月ifo景況感指数、米9月新築住宅販売件数、中国共産党第5回総会
27( 火)
英国Q3GDP、米9月耐久財受注、米8月S&Pケースシラー住宅価格指数
28(水)
豪州Q3CPI、米FOMC政策発表
29(木)
NZ準備銀行理事会、独10月失業率/失業者数、米Q3GDP速報値、米9月中古住宅販売件数成約、米国新規失業保険申請件数
30(金)
日銀会合、日本9月雇用統計/CPI、ユーロ圏9月失業率、ユーロ圏10月CPI、米9月個人所得支出、米10月ミシガン大学消費者信頼感、地区連銀総裁講演(SF、カンザスシティー)
マーケットの焦点
キーワード:10/27-28FOMC、 10/30日銀会合―黒田バズーカ第三弾?、中国6回目の利下げ、ECB12月金融緩和示唆
先週は世界的に株価が大幅反発しました。NYダウは17,600ドル台を、日経平均は18,800台を、独DAXは10,700台を回復しています。
主な原因は主要国の金融政策動向です。
ECBはインフレ/成長見通しを下方修正し、12月の追加緩和を示唆しました。
一方23日に中国人民銀行は昨年11月以来6回目の利下げ(預金金利・預金準備率とも)を発表しました。
これら中銀の金融政策を受けて今週30日の日銀会合における追加緩和観測が高まったこともリスク選好の動きにつながりました。
一方商品相場は相変わらず軟調ですが、中国の利下げをむしろ“中国不安は深刻”ととらえる向きも依然として多いようです。
この動きを受けてドル円は8月下旬以来の121円台半ばに上昇し、一方ユーロは8月上旬以来の1.10割れまで下落するなどドル高の動きが顕著となりました。
今週の焦点は27/28のFOMCと30日の日銀会合になります。
現在FOMCの利上げ時期は来年にずれ込むとの見方が一般的です。
つまり9月のFOMC以降に発表された米経済指標(特に雇用統計)が思わしくないことが主因ですが、一方もう一つの9月時の懸念事項であった世界的な株安/金融市場不安は落ち着きを取り戻しているのも事実です。
いずれにしても米国の利上げ開始は”時間の問題”であり、既に大きな市場の変動要因とはならないと見ますが、金融政策不変という大半の予測に反してFOMCがアクションを起こせばサプライズになるでしょう。
日銀会合も大半は金融政策据え置きと読んでいますが、昨年10/31の黒田バズーカ第二弾から一周年となる10/30に第三弾が出てもおかしくありません。
日本はQ2に続いてQ3もマイナス成長となる可能性があり、一方消費者物価は依然として日銀目標を大きく下回っています。
例えFOMC、日銀会合ともに金融政策変更なしの場合も、日米ともに”年末までのアクション”の可能性は依然として残り、係る日米の”金融政策の逆行性”が故にドルの堅調、円の軟調シナリオに大きな変化はないものと考えます。
豪ドルマーケット
先週の相場レンジ AUDUSD 0.7182-0.7307 AUDYEN 85.99-88.11
今週の予想レンジ AUDUSD 0.7100-0.7400 AUDYEN 86.00-90.00
今週の豪ドルは: 日米金融政策会合を受け乱高下でしょう
先週豪ドルはアップ&ダウンでしたが、対ドルでは上値の重い展開、対円ではドル円上昇を受けて堅調推移でした。
基本的に商品相場軟調(原油価格44ドル台に下落、鉄鉱石52ドル台に下落)と豪州四大銀行が全て住宅融資金利を15-20bp引き上げしたことから、住宅バブル懸念後退→RBAの追加利下げ観測が高まり豪ドルの上値を圧迫しました。
11月RBA利下げ観測も聞かれます。
ただ上述のように世界的な株価の回復や中国の利下げを好感して、9月に見られたような豪ドルの大きな値崩れには至っておりません。
ただ商品相場の反発が鈍いことを見ても「中国の利下げ=中国景気不安の深刻さ」と受け止める市場参加者も依然として多いようです。
今週は日米の金融会合の行方が焦点ですが、ドルのアップダウンに合わせて豪ドル相場も荒れる展開が予想されます。
米国が予想外に利上げを行えば豪ドルドルは売り圧力がかかり70セント台をテストすることになるでしょう。
一方ドル円上昇から豪ドル円の下値は85-86円台と限定的でしょう。
FOMC政策据え置き、日銀追加緩和の場合には豪ドル、豪ドル円ともに堅調推移するでしょう。
市場予想通りにFOMC、日銀会合ともに政策変更なしの場合には、再び現在の揉み合い相場にしばらく留まることになるでしょう。
今週は日米金融政策の行方に翻弄される展開となりそうです。
Have a nice week in advance !!!
Junax Capital, Sydney
Joe Tsuda
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