今週の主な予定、イベント
11/2(月)
中国10月財新メディア製造業PMI、豪州9月住宅建設許可、日韓首脳会議、ユーロ圏10月製造業PMI、米10月ISM製造業景況指数
3( 火)
RBA理事会(金利据え置き予想)、日本休場(文化の日)、米9月製造業受注、ドラギ総裁講演(フランクフルト)
4(水)
豪州9月貿易収支・小売売上高、株式新規上場(日本郵政、簡保生命、ゆうちょ銀行)、米10月ADP雇用者数、米9月貿易収支、米10月ISM非製造業景況指数、ユーロ圏10月非製造業PMI、ユーロ圏9月PPI
5(木)
スティーブンスRBA総裁講演、フィリップ・ロウ副総裁講演、日銀政策会合議事要旨、欧州委員会経済見通し、BOE理事会
6(金)
黒田日銀総裁講演、RBA四半期金融政策報告書、米国10月雇用統計
マーケットの焦点
キーワード:米国10月雇用統計、引き続き日米欧金融政策、中国10月製造業PMI・10月貿易収支(8日(日))、RBA理事会(利下げ観測あり)
先週は米FOMCにおける利上げの有無と日銀会合において追加緩和(黒田バズーカ第三弾)がなされるかが市場の焦点となりました。
10月になってから最大の関心事でしたが、結果はどちらも”不発”。。。
FOMCについては最近2カ月(8月分、9月分)の米雇用統計が冴えなかったことから、事前から金利据え置きの可能性が高かった訳ですが、日銀については前週のドラギECB総裁の追加緩和示唆や中国利下げを受けて、景況・消費者物価ともに目標を大きく下回る現状に対して、追加緩和の英断がなされることを期待しました。
しかし黒田会見では「具体的な追加緩和の提案はなかった」、、、提案すらなかったとのこと??どうも自民党議員たちの「緩和勧告」的発言が日銀執行部を苛立たせたのかもしれません。
いずれにしても世界的な金融緩和地合いに著変はなく株価は堅調推移していますが、今週は週末に発表された中国の10月製造業PMが49.8と再び50を割ったこともあり、リスク回避ムード先行で日経平均は400円がらみ下落し、NYダウもオフショアで60ドル程度値を下げています。
引き続き年末に向けての日米欧に中国を入れた4極の金融政策が重要であることは間違いありません。
ただFOMCでは労働市場に関する判断を今回下方修正しましたが、「世界経済や金融動向が米経済活動の抑制や短期的なインフレの下押し圧力になりうる」との文言は消え、「金利引き上げが適当が12月の会合で評価する」と述べて12月利上げの可能性を温存しました。
一方黒田総裁は「物価見通しの下方修正、原油価格の下落が圧倒的に大きな要因」と述べて”責任は原油下落にある”とのスタンスですが、はたしてどうか??
今年の日本の成長率は0.6%程度に留まるなど、国民の生活実感でも景気回復がスローであり、「将来モノの値段が上昇しそうだから今のうちに買っておこう」という認識は乏しいのではないでしょうか?
デフレマインドが払しょくできず、景気は低迷し、しかも財政赤字のみ底なしという”最悪シナリオ”が来ないことを祈りますが、黒田バズーカが遅きに失したことにならぬよう、早めの発射を望んでいたのですが、、、、
いずれにしても、12月に向けて米国利上げ観測や日銀・ECB緩和観測は継続するでしょう。
したがってドルがある程度円やユーロに対して堅調地合いを維持すると考えますが、さしあたって今週の米国10月雇用統計が大いに注目されます。
米景気回復シナリオが更に狂うようことになったり、中国不安が再燃するような事態になれば、再びリスク回避色が強くなる点も要注意でしょう。
豪ドルマーケット
先週の相場レンジ AUDUSD 0.7067-0.7269 AUDYEN 85.43-87.99
今週の予想レンジ AUDUSD 0.7000-0.7300 AUDYEN 84.50-87.50
今週の豪ドルは: RBA利下げの有無が焦点ですが、引き続き下値圧力が残るでしょう
先週豪ドルは豪州4大銀行の住宅融資金利引き上げでRBAの利下げ余地が出たところに、16年ぶりの弱いQ3CPIの数字が出て、利下げ観測が更に強まり豪ドルは一時70セント台半ば、85円台半ばまで下落しました。
商品相場の軟調(原油43ドル台、鉄鉱石49ドル台)も豪ドルを下押ししましたが、一方FOMCや日銀会合での政策変更なしの影響はさほどありませんでした。
今週は明日競馬の祭典”メルボルンカップ”が注目され日本馬も2頭出走するようです。2006年のメルボルンカップで日本馬”デルタブルース”と”ポップロック”がワンツーフィニッシュを決めた光景が思い出されます、、、?
すみません、本題はそのメルボルンカップ出走開始30分前の2:30PM(シドニータイム)におけるRBAの利下げの有無です。
現在利下げを読む向きが半数程度ですが、小職は依然として据え置き予想です。
豪銀が住宅融資金利を0.15-0.2%上げた程度ではたしてバブル懸念が払しょくされるのか?という思いに加えて、”原油価格が昨年の半分以下”という状況が今後も続くとは思えないためです。RBAもインフレ抑制の大きな要因は原油安であることは良く認識しています。
先週豪ドルは70セント台半ばまで下落した後、現在71セント台まで反発しており、ズルズル70セントを割った9月の状況とは違うように感じます。
またたとえ利下げがあっても、1.75%(25bpの利下げの場合)で打ち止め感が出れば、むしろ金利先安観は”あく抜け“状態になる可能性があります。
今週は豪州の経済指標が数多く出ますが、とりわけ明日の”RBA理事会”と”メルボルンカップ??!!”に注目です。
Have a nice week in advance !!!
Junax Capital, Sydney
Joe Tsuda
ご注意!本レポートは著者の作成時点における見解により作成されており、内容等の正確性を期しますが、それを保証するものではありません。投資等のご判断は皆様ご自身でなされるようお願い申し上げます。