今週の主な予定、イベント
1/18(月)
日銀全国支店長会議、黒田総裁挨拶、日銀地域経済報告、参議院予算委員会、米国休場(キング牧師記念日)
19( 火)
中国Q4GDP、中国12月鉱工業生産/小売売上高、独1月ZEW景況感指数、米議会予算局経済見通し、IMF世界経済見通し
20(水)
月例経済報告、カナダ中銀政策会議、米12月CPI/住宅建設許可、世界経済フォーラム(ダボス会議~23日)
21(木)
ECB理事会(ドラギ総裁会見)、米国新規失業保険申請件数
22(金)
独/ユーロ圏1月製造業PMI、ECB専門家調査公表,米12月中古住宅販売/景気先行指数
マーケットの焦点
キーワード:原油安・人民元安・株安、ECB理事会、英国のEU離脱観測、米経済動向
先週一週間も基本的に株安・原油安・人民元安で市場のリスク回避の動きが進行しました。NYKダウは年初から7%、日経平均は8%、上海総合指数は12%下落しました。また原油価格は年初の36ドル台から12年ぶりの安値29ドル台に下落しています。
ドル円は週末に向けて昨年8月以来の116円台半ばに、またユーロ円は年初の安値126円台後半(昨年4月以来の安値)以来に127円台半ば、ポンド円は2014年2月以来の166円台前半、豪ドル円は2012年10月以来の79円台前半など”円全面高”となっています。
もっともユーロ円やポンド円や豪ドル円の下落は円高のみの影響ではなく、ユーロについては今週のECB理事会で直接追加緩和の可能性は低いものの、インフレの下振れリスクや一段の政策対応余地が強調される可能性があります。
またポンドも利上げ観測の後退のみならず、EU離脱観測が消えないこともポンド売り圧力となっています。
資源通貨安については申すまでもありません。
このような円クロスの下落はシカゴIMMの通貨先物ポジションにも顕著に表れており、最近の円ポジションは2012年10月以来初めて「ネットの円買い」に転じています。
今週も株価、原油、人民元相場動向が「リスク回避の活発化とその巻き戻し」を先導する展開が予想されます。
日本の貿易収支は原油安の影響や原発再稼働を受けて大幅に赤字幅が縮小しており、加えて日本の年金基金GPIFは昨年来120円台を超えて円売りポジションを増幅させましたが、そのヘッジ売りの可能性も指摘されます。
また100円を上回るレベルで日銀が円売り介入に出る可能性も乏しいでしょう。
昨年初のリスク回避の動きは2月に収まりましたが、客観情勢は足元のリスク回避の動きは昨年より長引くことを示唆しています。
やはり株価・原油・人民元相場が好転することがリスク回避払しょくには欠かせないわけで、その動きが出てこればドル円相場を含めて調整の動きが出てくるでしょうが、それはもう少し先の話のようです。
豪ドルマーケット
先週の相場レンジ AUDUSD 0.6827-0.7049 AUDYEN 79.56-83.40
今週の予想レンジ AUDUSD 0.6750-0.7050 AUDYEN 79.00-82.00
今週の豪ドルは: 下値テストの可能性が強いが、調整反発にも要注意
先週豪ドルは人民元相場の落ち着きや、株価の反発、更には予想ほど悪化しなかった豪州12月雇用統計を受けて一時70セント台、83円台に反発する局面もありましたが、週末にかけては原油安、中国はじめとした主要国の株価下落を受けて再び最近の安値圏まで下落しました。
今週は火曜日に発表される中国のQ4GDPや12月の鉱工業生産/小売売上高や同日発表されるIMFの世界経済見通しなどが注目です。
豪州サイドでは来週27日(木曜日)に発表されるQ4CPIが注目されますが、例え弱めの数字が出ても(原油安から弱い数字が予想されます)、豪ドルがここまで下がっておれば、2月のRBA理事会での利下げの可能性が少ないでしょう。
いずれにしてもしばらくは中国発のニュースやリスク回避の動き、それに関連して商品相場動向が豪ドルの方向を決定しそうです。
相場の格言に「モウはマダなり、マダはモウなり」という有名な格言があります。
豪ドルも客観情勢は”マダ下がる”状況ですが、そろそろ”モウ”の可能性も考えるべき時かもしれません。
Have a nice week in advance !!!
Junax Capital, Sydney
Joe Tsuda
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