今週の主な予定、イベント
2/22(月)
独/ユーロ圏 2月製造業PM
23( 火)
独2月ifo景況感指数、米1月中古住宅販売、米2月消費者信頼感、米大統領選ネバダ州共和党党員集会
24(水)
米1月新築住宅販売、セントルイス連銀総裁講演
25(木)
米1月耐久財受注、米国新規失業保険申請件数、SF連銀・アトランタ総裁講演
26(金)
日本1月CPI、独2月CPI、米Q4GDP(改定値)、上海G20(~27日)
マーケットの焦点
キーワード:上海G20、中国景気/金融刺激策、英国EU離脱問題、原油価格、米国の追加利上げ観測後退、日欧の追加緩和観測
先々週はドイツ銀行の信用不安や株安・原油安からリスク回避相場となりましたが、先週は欧州金融不安も一服(ドイツ銀行に対する信用リスクはやや市場の過剰反応)、OPEC代表国とロシアとの協議で生産量の現状維持(増産回避)が確認されたこともあり原油価格も32ドル台にリバウンドし、株式市場も反発してリスク回避色も一服しました。
先週開催されたEU首脳会談では英国のEU離脱に関して英国から提出されたEU改革案に合意をみたことから、週末キャメロン首相は6月23日にEU残留か離脱かを問う国民投票の実施を発表しています。
英国案の合意を見て金曜日にポンドは一時1.44台に急上昇しましたが、今朝のシドニー市場では1.42台に大幅下落して寄り付くなど依然不安定な動きです。
キャメロン首相は英国案合意を得てEU残留にもっていく政治的意図をですが、一方週末ジョンソン・ロンドン市長がEU離脱支持を表明するなど、世論も拮抗していると言われており、ポンドは足元不安定な動きとなるでしょう。
今週26日(金曜日)から上海でG20が開催され世界経済の成長不安や、中国はじめとした国際金融市場の混乱について議論される予定です。
日欧がマイナス金利に突入する一方、昨年末金融引き締めに転換した米国も、追加利上げ観測が後退するなど、依然として主要国の金融政策の不透明感が強く、世界経済とともに主要国の金融政策の行方についても議論されるでしょう。
今週はこのG20への期待から、金融市場が落ち着きを取り戻すと読む向きがある一方、中国はじめとした世界経済の先行き不安や、世界的なディスインフレーションの蔓延から主要国の金融政策の選択余地も限られ、G20での手詰まり感が浮き彫りになれば一層市場環境が悪化するという悲観的な見方もあり、その成り行きが注目されます。
ただこの度再任されたラガルドIMF専務理事も指摘しているように、現在の金融市場の混乱はリーマンショックや欧州ソブリンリスク時のようなデザスターとは異なる点は筆者も同意見であり、むしろリスク回避相場を演出したい一部投機筋の煽情行為には気をつけたいところです。
豪ドルマーケット
先週の相場レンジ AUDUSD 0.7069-0.7186 AUDYEN 79.82-82.43
今週の予想レンジ AUDUSD 0.7000-0.7300 AUDYEN 79.50-82.50
今週の豪ドルは: 引き続き不安定なUPS AND DOWNSでしょう
先週の豪ドルは引き続きドル安地合いにあって対ドルでは71セント台と底堅い動きとなる一方、対円では一時80円台を割るなど上値の重い展開となりました。
OPECとロシアの協議を眺めて原油価格が28ドル台から31ドル台で神経質に上下し、豪ドルも連れる形となりましたが、結局は一部増産が見込まれたイランが現状維持に合意し、OPECやロシアの増産が回避されたことから今週は32ドル台と堅調推移しています。
一方春節明けの中国株価は底堅く推移し、人民元相場も6.51台で安定推移していること、また上海G20を控えて議長国である中国の景気・金融刺激策への期待感も豪ドルをサポートしています。
中国経済と原油相場が不安材料となって2月に下落した豪ドルですが、根本的に底入れするにはやはり、中国発の金融含めた景気刺激策や産油国の減産という材料がほしいところ。
原油減産に合意を見れば、豪州の鉄鉱石生産大手が鉄鉱石の生産調整に動く可能性も出てきます。
今週の上海G20が一つの山場となる可能性があります。
Have a nice week in advance !!!
Junax Capital, Sydney
Joe Tsuda
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