今週の主な予定、イベント
3/28.(月)
欧州・オセアニア・香港イースター休場、米国2月個人所得/PCEデフレーター、米2月中古住宅販売成約指数
29( 火)
日本2月雇用統計、米国3月消費者信頼感、イエレンFRB議長/ダラス連銀総裁講演
30(水)
16.年度予算案採決、独3月CPI、米国3月ADP雇用者数、シカゴ連銀総裁講演
31(木)
独3月失業者数、ユーロ圏3月CPI、米新規失業保険申請件数、NYK連銀総裁講演
4/1(金)
日本3月日銀短観、中国3月製造業PMI、ユーロ圏2月失業率、米国3月雇用統計、米国3月ISM製造業景況指数、クリ―ブランド連銀総裁講演
マーケットの焦点
キーワード:イエレン議長/地区連銀総裁講演、3月日銀短観、米国3月雇用統計、日米金融政策、英国EU離脱問題、原油価格、日欧の追加緩和観測
主要国の緩和的な金融政策を好感した株価や商品相場の上昇も一服、先週はベルギー同時テロなどの影響もあり、日本や中国以外の主要国の株価は前週末よりやや値を下げました。
為替市場では一時94台まで反落していたドルインデックスも96台まで回復するなど、FOMCでのハト派的内容やドットチャートでの今年の利上げ回数予想の大多数が2回に減少したことで一時大きく売られていた米ドルが対主要通貨で反発しています。
最大の理由は先週多くの米国地区連銀総裁が4月利上げを一部含め早期の利上げの可能性を示唆したことです。その他にもベルギー同時テロでユーロが軟化し、更に英国がEU離脱に一層傾くとの憶測でポンドやユーロが軟調推移したこともドルを押し上げました。
このドルの反発が一時的なものか更に続伸するかが目下焦点ですが、大きなポイントは日米金融政策の行方です。つまり先週来米国では4月も含めた早期利上げ観測が再燃している一方、日本は2017年4月に予定される消費増税再延期論争が高まり、加えて今春の日銀追加観測が高まっています。その意味で4/27のFOMCと4/28の日銀政策会合が為替についても大きな山場となるでしょう。
その前哨戦として今週は本日のイエレンFRB議長の講演をはじめ、多くの地区連銀総裁の講演が予定され、また4/1(金)には日銀短観が、そして同日夜には米3月雇用統計が発表されます。
先週のタカ派的なFRB当局発言にイエレン議長はじめFRB当局が追随するか?
予想値を見ると第一四半期日銀短観は大企業製造業業況判断が8(前回は12)、大企業製造業先行きが7(前回は7)、大企業全産業設備投資が9.4%(前回は10.8%)といずれも悪化予想です。
一方3月の米雇用統計予想値は NFPR が+20.8万人(前回は24.2万人)、失業率は予想値・前回ともに4.9%で、平均時給が+0.2%(前回は-0.1%)となっており、堅調な数字が予想されています。
仮にこの日米指標の予想が当たれば4月末での日米金融政策に対する思惑が更に強まるでしょう。
一方、米雇用統計が極端に悪い数字であれば、盛り上がった利上げ観測が再び萎むことになります。
っしかし少なくとも今週金曜日まではドルが堅調推移する可能性があります。
豪ドルマーケット
先週の相場レンジ AUDUSD 0.7477-0.7648 AUDYEN 84.1385.86
今週の予想レンジ AUDUSD 0.7400-0.7600 AUDYEN 84.00-87.00
今週の豪ドルは: 現レベル中心に売り買い交錯でしょう
豪ドルは原油がやや反落していることや、米ドル高を受けて対ドルでは75セントを挟んだ取引になり、一方対円では85円台前半とまずまずの堅調推移です。
ムーディーズは中国の格付け見通しを”ネガティブ“に引き下げていますが、全人代後も中国当局から中国経済に対する楽観的な見通しが聞かれ、株価も証券会社への融資再開の報を受けて堅調に推移しています。
3月に入って原油や鉄鉱石などのキーコモディティーが堅調を維持しており、加えてRBA当局から最近の豪ドル高に対して強い懸念の表明がないことが豪ドルをサポートしています。
ただ商品相場については4月の産油国の増産凍結会議の成り行きを見守る必要がありますし、鉄鉱石についても春節明けの需要の高まりの一順には注意を払う必要があるでしょう。
予想通りに米ドルが堅調を維持する場合には豪ドルの上値抵抗線76-77セント、87-88円突破は簡単ではないと思われます。
Have a nice week in advance !!!
Junax Capital, Sydney
Joe Tsuda
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