今週の主な予定、イベント
4/25(月)
豪州休場(ANZAC DAY)、独4月ifo景況感指数、米国3月新築住宅販売
26( 火)
米国3月耐久財受注、米国4月消費者信頼感
27(水)
豪州Q1CPI、英国Q1GDP、米国3月中古住宅販売成約指数、FOMC
28(木)
日銀会合、日本3月CPI/雇用統計、独4月失業率、米国Q1GDP(速報値)、、米新規失業保険申請件数
29(金)
日本休場(昭和の日)、ユーロ圏・独・仏Q1GDP、ユーロ圏4月CPI、米国3月個人所得支出
1)マーケットの焦点
キーワード:FOMC/日銀会合、熊本地震、円高/株安、原油価格、パナマ文書、英国EU離脱問題
前 週は熊本大地震、ワシントンG20、ドーハでの産油国会議と多くの事件、イベントがありました、先週も原油価格に振らされる展開となりました。前週末の産 油国会議は注目のイランが欠席で増産凍結は物別れに終わり、先週初は原油下落、株価下落のリスク回避相場で始まりました。
しかしクエートで石油、ガス関連の労働者による大規模なストが発生したとのニュースや6月初のOPEC総会への期待もあり原油は40ドル割れから再び反発し、結局は原油高・株高のリスク選好相場となりました。
為替相場では先週初はリスク回避でドル円や円クロスは「下窓」を開けてギャップオープンとなりました。
月曜日ドル円は107円台後半まで、ユーロ円も121円台後半まで、ポンド円も152円台半ばまで下落しましたが、株価や原油価格の上昇に歩調を合わせて反発に転じました。
ECB理事会では政策据え置きで初期反応でユーロは1.14近辺に上昇し、ましたが、結局ドラギ総裁が会見でこれまで同様に追加緩和姿勢を強調したことから1.12台半ばに反落。
一方金曜日の東京市場でブルムバーグが観測記事として「日銀の市中銀行への貸し出しでマイナス金利適用を検討」との報道を受けてドル円はジャンプアップ。
朝方の109円台前半から断続的にストップロスの円売りを巻き込みながら続伸し、ニューヨーク市場では111円台後半の高値引けとなりました。ユーロ円も125円台、ポンド円も161円台に反発しました。
ただ今週は原油や株価が軟調に転じていることもあり、金曜日の観測記事の日銀否定はここまで出ていないもののドル円は一時111円割れまで反落しています。
今週はFOMC(4/27)と日銀政策会合(4/28)が焦点となります。
先 週の金曜日の外為ドットコム動画で申し上げました通り、「リベラルであるイエレンさんやルー財務長官が「金利上昇→株価大幅下落」やドル高で国民不満が高 まってトランプ氏支持が増えることを阻止するために、イエレンさんはよりハト派色に、またFRB、米財務省こぞってドル高懸念を強調している可能性の“真 偽のほど」はよわかりませんが、米国のリベラルにとってトランプさんは差し迫った脅威であることは間違いないでしょう。
その意味でもFOMCでは再びハト派色が強調される可能性が強いでしょう。
一方日銀会合では何らかの緩和政策が発表され可能性が強いでしょう。
熊本大震災も考慮され、また市場の追加緩和期待がここまで高まっている中での”無策“はむしろ裏切り行為とみなされる可能性があります。
そ うでなくとも当地の経済紙Financial Reviewなどでは最近主要国でアベノミクス失敗論が指摘されています。このアベノミクス失敗説は西側諸国のみならず中国や韓国などアジア諸国からもそ のような見方が台頭しています。政府・日銀としても5月のサミットを控えて待ったなしの状況でしょう。
持論として申し上げている”米国は金利格 差、景気格差に裏付けされた秩序だったドル高を認めるべき“という「べき論」はさておき、熊本大震災の影響による輸出の減少や最近の原油高や熊本地震に絡 んだ原油輸入の増加などに加えて、諸外国のアベノミクス失敗論を考えれば、日銀緩和による円の下げ余地は大きいという結論になるのではないでしょうか。
2)豪ドル見通し
先週の相場レンジ AUDUSD 0.7631-0.7835 AUDYEN 82.47-86.38
今週の予想レンジ AUDUSD 0.7550-0.7850 AUDYEN 85.00-88.00
今週の豪ドルは: 足元の天井を確認した可能性がありますが、下値は押し目買いにサポートされて底堅い展開を予想します
豪ドルはさすがに買戻し一巡後は78セント台、86円台で頭打ちとなりました。
4月の初旬からかなり買い戻されていたことを思えば、ショートカバー一巡で取り敢えず上値達成感が出てきているのもうなづけます。
ただ商品相場、特に原油や鉄鉱石価格が再び下落基調に戻ったり、あるいは中国情勢が再度悪化したりというリスク要因がクローズアップされない限り年初の安値、69セント台、77円台を再度テストする可能性は少なくなっているようです。
今 週水曜日には注目のQ1CPIが発表されます。予想は前期比+0.2%(前回+0.4%)、前年同期比+1.7%(前回+1.7)ですがRBAの注視する アンダーライイングインフレーション(刈り込み平均値)は前回前期比+0.6%、前年同期比+2.1%)とRBAターゲット2-3%に入ってきています。 依然落ち着いた数字を予想するエコノミストが多いですが、資源価格(特に原油価格)の上昇の影響が気になるところです。
しばらく現レベルで揉んだ後、足元はそこそこ堅調な動きを予想します。
Have a nice week in advance !!!
Junax Capital, Sydney
Joe Tsuda
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