今週の主な予定、イベント
5/16(月)
16年度補正予算案質疑、米5月NY連銀製造業景況指数、地区連銀総裁講演(ミネアポリス)
17( 火)
米4月CPI、米4月住宅着工件数・建設許可件数、地区連銀総裁講演(ダラス、アトランタ、SF)
18(水)
中国4月新築住宅価格、英国4月失業率、FOMC議事録
19(木)
豪州4月雇用統計、米4月景気先行指数、米国新規失業保険申請件数、NY連銀総裁講演
20(金)
米4月中古住宅販売、G7(~21日、仙台)
1)マーケットの焦点
キーワード:FOMC議事録、日本Q1GDP、仙台G7、日本の財政/金融追加策、円高・株安、原油価格、米FOMC (6/14-15)、英国EU離脱問題(6/23)、ギリシャ問題再燃
先週は前週までの主要国の金融政策会合や米国雇用統計などのイベントも終わり、イベントの狭間と言うことで市場の動意に欠く展開でした。
株価もマチマチで日本、欧州、豪州などは前週より値を上げていますが、中国や米国は軟調でした。
為替相場も揉みあいでしたが総じてドルが堅調推移しました。
今週の仙台G7を控えて政府からの新規財政支出や安倍内閣が熊本地震などの影響から来年4月の消費増税を延期するとの思惑もあり、ドル円は108円台がサポートされ、何度か109円台の上値をテストする展開でした。
また来月のEU離脱をめぐる英国の国民投票やギリシャ問題再燃の可能性(ギリシャ支援をめぐるIMFとEUの対立)などで欧州通貨が弱いことも米ドルをサポートしました。
市場の焦点は6/14-15のFOMCや6/23の英国の国民投票にありますが、その前に今週末に開催される仙台G7や今週発表されるFOMC議事録、日本のQ1GDPなどに注目が集まります。
G7直前の18日(水)には日本のQ1GDPが発表され、予想は前期比+0.1%(前回-0.3%)、前期比年率+0.3%(前回-1.1%)とかろうじてプラス予想ですが、今年が”うるう年”で通常年より1日経済活動日が長かった影響もあります。
もし予想外に2期連続マイナスのリセッションという結果にでもなれば、G7議長国の面目丸つぶれでしょう。いずれにしてもG7国から日本に対する財政・金融面の総動員を要求され、これが円安を呼び込む可能性もあります。
また利上げ観測が遠のく米国ですが、先週などは多くのFRBボードメンバーが年2-3回の利上げの妥当性や「利上げの可能性は市場が織り込むより高い」と述べており、安易な利上げ後退論は危険かもしれません。
依然として100円を割るドル円先安感や、米利上げ後退に基づくドル先安感が根強い現状ですが、両方ともやや市場の思惑先行の感が否めません。
暫くはイベント前の神経質な相場展開が続くそうです。
2)豪ドル見通し
先週の相場レンジ AUDUSD 0.7254-0.7402 AUDYEN 78.89-80.66
今週の予想レンジ AUDUSD 0.7150-0.7450 AUDYEN 78.00-81.00
今週の豪ドルは: 依然やや軟調試合継続でしょう
先週の豪ドルは前週のサプライズのRBA利下げとRBAの四半期金融政策報告書でのインフレ予想下方修正(2018年まで2%以下)を受けて金利先安感広がり、豪ドルは72セント台半ば、78円台後半まで続落しました。
ただ原油価格をはじめ商品相場が堅調推移したため、豪ドルは年初の安値圏へのクラッシュを回避されている状態です。
た だ前回もお伝えしましたが今回のRBAの利下げについては批判的な見方も多く、早くも今年9月のフィリップ・ロー副総裁の総裁昇進後は現在のインフレター ゲット2-3%を世界のインフレ環境に応じて引き下げる、あるいはより柔軟なターゲットが設定されるとの観測が聞かれます。
中国の株式市場(上海総合指数)が年初から14%以上下落するなど依然として中国不安が払拭できないことも豪ドルの上値を重くしています。
ただ依然として先進国では最も強い成長率(Q4は+3.0%でQ1も比較的強い数字が予想される)であり、商品相場が底堅い動きをするなど、豪ドルを大きく売り込める状況にもなく、下げ局面では引き続き投資家マネーの押し目買いが豪ドルをサポートする展開が予想されます。
19日(木)には4月雇用統計が発表されますが予想が就業者数+12千人(前月は+26.1千人)、失業率5.8%(前月は5.7%)と3月が非常に強い数字であっただけに、やや反動が予想されます。
Have a nice week in advance !!!
Junax Capital, Sydney
Joe Tsuda
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