今週の主な予定、イベント
7/25(月)
日本6月貿易収支、独7月ifo景況感指数
26( 火)
米6月新築住宅販売件数、米S&Pケースシラー住宅価格指数
27(水)
豪州Q2CPI、英国Q2GDP速報値、米6月耐久財受注、米6月中古住宅販売、FOMC
28(木)
独7月CPI、米新規失業保険申請件数
29(金)
日銀会合、日本6月CPI・雇用統計、米Q2GDP(速報値)
1)マーケットの焦点
キーワード:FOMC、日銀会合、地政学的リスク(フランステロ、トルコクーデター未遂、米国発砲事件、北朝鮮ミサイル実験、ミュンヘンテロ)、英国EU離脱(その後)、原油価格
BREXITの後もニースのテロ、トルコのクーデター未遂、ミュンヘン銃乱射テロと相変わらずリスク回避を誘う事件が相次ぎ市場を取り巻く環境は不安定でした。
ただBREXITの後市場はむしろ安定化(コンソリデーション)しているのはBREXITが想定外であったとはいうものの、2年間の執行猶予があり、しかも今日明日世界経済がどうこうなるものでもないと市場が受け取っているのでしょう。
世界的に株価はBREXIT前の水準を取り戻しているし、特にNYKダウは先週は連日最高値を更新したのは米企業決算が総じて順調であったことを反映しています。
今週はFOMCと日銀会合が目玉です。
FOMCでは7月利上げの可能性はきわめて低く、残り年内3回(9、11、12月)のうちどこかで1回利上げが行われる可能性が高いと考えます。
米雇用統計は5月が非常に悪く、6月が逆に非常に強い結果となりましたがイエレン議長の言動からすれば単月の数字に反応しないといいうことで(たとえ強い数字であっても)、7月行動を起こす可能性はきわめて低いといえます。
ただNYKダウのみなら最近の米経済指標が堅調なことや順調な企業決算を勘案すれば年内利上げを示唆すると考えるのが妥当であり、一定のドルサポートに働くでしょう。
一方、日銀会合では追加緩和観測が高いですが、先週は(6月時点の発言らしい)黒田総裁の発言「ヘリコプターマネーは必要も可能性もない」を引用したため、市場は混乱してドル円は107円から105円台に急落しました。
ヘリマネは否定したものの黒田総裁は消費者物価目標達成の決意を改めて示しています。しかし1月のマイナス金利導入以来同総裁が追加緩和をしようがしまいが市場が円高に反応しているのは事実であり、たとえマイナス金利幅を広げようと、更に円高が進む可能性は否定できません。
むしろBREXIT直後にもかかわらずBOEとECBは政策を据え置きしており、日銀も(当然のことながらFOMCも)全て据え置きの可能性もあるでしょう。
その場合にはやはり失望感から円が買われることになるでしょう。
本邦大手企業が採算点を110円レベルにしており、同レベル接近局面では円買い圧力が高まる可能性があるでしょう。
2)豪ドル見通し
先週の相場レンジ AUDUSD 0.7442-0.7606 AUDYEN 78.91-80.78
今週の予想レンジ AUDUSD 0.7400-0.7700 AUDYEN 77.50-80.50
.今週の豪ドルは: 売り買い交錯で方向感が出ないでしょう
豪ドルは74セント割れ、79円割れはサポートされているものの先週はポンドやユーロの軟調(つまりドル堅調)を反映して上値の重い展開でした。
また原油はじめ商品相場に勢いがないことや今週27日(水)のQ2CPIに対する警戒感も豪ドルの反発を妨げています。
中国のQ2GDP+6.7%で中国の景気減速懸念はやや後退しましたが、地政学的リスクに加えて国内要因(低インフレ)からRBA利下げ観測が根強いのが現状です。
足元豪ドルが反発に転じるにはQ2CPIが予想を上回り年内追加緩和観測が後退することが不可欠と言えます。
Have a nice week in advance !!!
Junax Capital, Sydney
Joe Tsuda
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