今週の主な予定、イベント
8/22(月)
日本7月スーパー/コンビニ売上高、7月シカゴ連銀全米活動指数
23( 火)
第一回フィンテックフォーラム―黒田総裁挨拶、独・ユーロ圏8月製造業PMI(速報値)
24(水)
7月中古住宅販売件数
25(木)
米7月耐久財受注、米新規失業保険申請件数、ジャクソンホール年次シンポジウム(25-27日)
26(金)
日本7月消費者物価指数、英国Q2GDP(改定値)、米国Q2GDP(改定値)、イエレン議長講演(ジャクソンホール)
<マーケットの焦点>
キーワード:米国利上げ観測/日銀緩和観測、日銀限界論、ジャクソンホール、日銀のETF買い入れ動向、原油価格
熱狂のオリンピックも早終わり、そろそろ相場は”秋の陣”ですね。
主要国の株価は依然堅調ですが中国やインドを除けば先週末からやや反落。一方商品相場は原油が一時49ドル台に続伸するなど全般的に値を上げています。
為 替相場ではドル安が顕著です。FRBによる利上げ観測が後退しているのが主因ですが、発表された英国の7月インフレ率や小売売上が予想を上回り Brexitの影響が個人消費にまだ表れていないことを好感しポンドが反発。一方ECBがBrexit後の行き過ぎた追緩和観測の高まりに釘を刺したこと もユーロの反発につながりました。
ドル円は再び100割れをテスト。依然として9月の米追加緩和観測もありますが、一方日銀の金融政策への限界説 も根強く、加えてドル全面安を受けて99円台半ばを何度かテストしています。ただ週末の市場がクローズしている中、黒田総裁は「9月に緩和措置を講じる可 能性は十分ある」とメディアに発言し、本日ドル円は100円台後半に反発しています。
市場は閉まっている時の意表を突く戦略でしょうか?なりふり 構いませんね。。。今週は木曜日から恒例のカンザスシティーFED主催の経済シンポジウムが27日まで開催されます。26日にはイエレン議長が講演します が、やはり9月のFOMCへの何らかの示唆がないか?注目されます。
また黒田総裁もFIN TECHフォーラムなどで挨拶や講演を行います。
特に日本は低成長+低インフレ率でここまで政府・日銀の政策結果が出ていないのが実情です。9月の日銀会合では1月のマイナス金利導入以降の金融政策を総合的に検証するそうですが、結果が結果だけに市場は足元を見て円買いを仕掛ける可能性があります。
一方最近の不冴えな米経済指標にもかかわらず、従来ハト派のFOMCメンバー達も9月利上げの可能性に言及しています。
ただ昨年12月以来滞っている”金利の正常化”が9月にやろうが12月にやろうが、もはやドル押し上げ効果は期待できません。
むしろ大統領選挙を控えて民主共和両党ともにドル高をけん制しますし、個人的には6月の対米証券投資がマイナス(出超)になったことが気になります。
米国は巨額の経常赤字を海外からのファイナンスに頼っていますので、資金流入が減れば大問題です。
依然としてドルを取り巻く環境は厳しいように思います。
<豪ドル相場>
先週の相場レンジ AUDUSD 0.7599-0.7749 AUDYEN 76.05-77.81
今週の予想レンジ AUDUSD 0.7500-0.7700 AUDYEN 75.00-78.00
.今週の豪ドルは: 引き続き保合(もちあい)推移でしょう
豪ドルは原油価格はじめ商品相場の反発やドル安を受けて8月上旬には77セント台半ば、対円でもドル円の下落にもかかわらず78円台と健闘しましたが、さすがに上昇エネルギーもやや使い果たした感じです。
つまり上昇の主因は年初来溜まってきた豪ドル売りポジションの買い戻しであり、まだ豪ドル買いポジションを作って上値を狙う地合いではないということです。
8月にRBAは今年2度目の利下げをし、オフィシャル・キャッシュレートが’史上最低の1.5%となりました。その背景は豪州経済の悪化ではなく、豪ドル高の抑制と低インフレ率への対応というのが当地のアナリスト達の一般的な見方です。
ただ鉄鉱石や原油など資源価格の反発、そして中国の株価が堅調である(上海総合指数は3,000の上)であること、さらには夏季休暇で不活発であったアジア中銀やソブリンウエルスファンドなどが再び豪ドル押し目買いを始めるであろうことから豪ドルの下値も限定的でしょう。
Have a nice week in advance !!!
Junax Capital, Sydney
Joe Tsuda
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