今週の主な予定、イベント
10(月) 東京休場(体育の日) 香港休場(重陽節) トロント休場(感謝祭)
スイス 失業率 ノルウェー 消費者物価指数 独 貿易収支 経常収支
11(火)日 国際収支 景気ウォッチャー調査 豪 NAB企業信頼感 住宅ローン貸出 スウェーデン消費者物価指数 独 ZEW景気期待指数 ユーロ圏 ZEW景気期待指数 加 住宅着工件数 米 労働市場情勢指数
12(水) 日 機械受注 仏 消費者物価指数 ユーロ圏 鉱工業生産 FOMC議事録
13(木)日 第3次産業活動指数 中 貿易収支 NZ 企業景況感(PMI) 英 RICS住宅価格 加 新築住宅価格指数
米 輸入物価指数 新規失業保険申請件数
14(金)中 生産者物価指数 消費者物価指数 ユーロ圏 貿易収支 米 小売売上高 生産者物価指数 米 企業在庫
ミシガン大消費者信頼感指数・速報値
<マーケットの焦点>
キーワード:日米金融政策、大統領選討論会、ドイツ銀行-ロイヤル・バンク・オブ・スコットランド賠償問題、日銀限界論、北朝鮮核実験、原油価格
先週もドイツ銀行の制裁金問題、ECBのテーパリング(緩和縮小)観測、ポンドの乱高下(暴落・暴騰)、米雇用統計、ワシントンG20と盛りだくさんで、週初の米大統領選第2回テレビ討論会も終わりました。
ドイツ銀行問題では米司法省からの制裁金が当初の140億ドルから半減されるとの思惑ですが現在交渉中のようです。またECBの緩和縮小が関係筋から示唆されましたが、こちらは他のメンバーから否定意見が相次いでいます。更に金曜日早朝はポンドが信じられない暴落を演じました。
ほんの数分でポンドドル 1.26台→1.12台→1.23台、ポンド円が131円台→118円台→128円台、ユーロポンドが0.88台→0.99台→0.90台という信じられない動き。英国中銀が原因究明をBISの次回委員会に委ねましたが、アルゴリズムなどコンピュータ取引を含む誤発注の可能性があるようです。
また同日発表の米9月雇用統計はNFPRが+15.6千人(予想+17.2千人、前回+16.7千人)、失業率5.0%(予想4.9%、前回4.9%)、平均時給 +0.2%(予想+0.3%、+0.1%)と予想をやや下回り、結局ドルは売り戻された形で103円を割って越週しました。
ただFRBのフィッシャー副議長はこの結果を「Goldilocks number」-イギリスの童話の主人公の金髪の女の子の名前にちなんでインフレなき成長を維持する最高の状態を示す―と評しています。
またワシントンG20、IMF・世銀年次総会の場で黒田日銀総裁は金融政策のみで均整の取れた経済成長を実現することは困難と述べるとともに必要であれば金融政策の変更に躊躇ない旨を再度述べています。
そして日米が祝日となる本日東京時間10時から行われた米大統領選討論会では冒頭からトランプ候補の女性蔑視発言が問題視され、トランプ氏撃沈か?と思われましたが放映時間帯が若年層視聴時間帯とあって、あまり同問題が深堀されず、クリントン候補の私的メールも再度論点となり、むしろトランプ候補善戦の印象をもちました。ただクリントン勝ち=ドル高というよりは、嫌われ者同士の戦いであり大統領選の混乱=ドル安の可能性もあるでしょう。
今週もマーケットの焦点は依然として日欧米金融政策、米大統領選の行方、Brexitなどです。
特に米国の金融政策については一部11月利上げ観測もありますが、さすがに大統領選前週の利上げは市場の混乱を招く恐れがあり、やはり12月利上げが現実的なシナリオでしょう。
ドル円は100円台から104円台に上昇し現在103円台です。100円割れテストに失敗して104円台まで買い戻されましたが、さすがに105円台を超えて本格的に上昇する力はないようです。その他通貨の市場ポジションを推測してもポンドが大きく売られ過ぎている以外、あまり大きな偏りが感じられません。市場のドル買戻しも一服というところで、各通貨とも年末に向けて新たなトレンドを模索する動きとなりそうです。
<豪ドル相場>
先週の相場レンジ AUDUSD 0.7553-0.7691 AUDYEN 77.37-79.02
今週の予想レンジ AUDUSD 0.7450-0.7650 AUDYEN 77.00-79.00
今週の豪ドルは: 現レベル中心の揉み合いでしょう
先週豪ドルは米ドルの上昇を受けて対ドルで75セント台半ばに下落する一方、ドル円上昇により対円では一時79円台を付けました。
ただ金曜日にドルが反落したこともあり、現在75セント台後半、78円台前半といったところです。
さすがに原油価格も50ドル台をつけて一服感があり反落していることや主要国の株価が伸び悩んでいることも豪ドルの上値を重くしています。
国慶節明けの中国では週初上海総合指数が約40pts上昇しており、暫く途切れていた中国初のニュースにも注目したいところ。今週は9月の中国貿易収支やCPI/PPIが発表されます。
先週のRBA理事会の声明内容でロウ新総裁は基本的に前任のスティーブンス総裁を踏襲する形となりましたが、住宅バブル懸念には前任以上に敏感であるとの印象を受けました。「追加利下げの前に住宅価格と金融緩和の関係を検証する必要がある」という言動も新総裁の政策理念を示しています。
基本的には商品相場の堅調や世界的な株高が豪ドルをサポートする一方、最大の要因である米ドル動向がはっきりしないため、豪ドルのトレンドもまだ不鮮明と言わざるを得ませんが、依然として77-78セント台、79-80円台は天井圏という認識でいます。
Have a nice week in advance !!!
Junax Capital, Sydney
Joe Tsuda
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