今週の主な予定、イベント
17(月) 日銀地域経済報告、黒田総裁挨拶、10月NY連銀製造業景況指数
18(火)英国9月CPI、米9月CPI
19(水) 中国Q3GDP、中国9月鉱工業生産・小売売上高、米9月住宅着工件数、9月地区連銀経済報告、地区連銀総裁講演(ダラス、SF)、第三回台大統領選討論会
20(木)豪州9月雇用統計、英9月小売売上高、ECB理事会、米9月景気先行指数・中古住宅販売、ダラスFED総裁講演、EU首脳会議
21(金)黒田総裁挨拶、中国9月新築住宅価格、SF FED総裁講演
<マーケットの焦点>
キーワード:日欧米金融政策、第三回大統領選討論会、ドイツ銀行-ロイヤル・バンク・オブ・スコットランド賠償問題、日銀限界論、北朝鮮核実験、原油価格
先週も米ドルは堅調推移し、ドルインデックスは98まで上昇しました。商品相場は原油は50ドル台を何とか維持し石炭価格や鉄鉱石含め商品相場は堅調を維持し、一方株価は決算シーズン入りのNYKダウや独DAXがやや反落した以外、国慶節明けの中国株も堅調で市場にはリスク選好の動きも見受けられました。
依然としてBrexit懸念でポンドやユーロが軟調し、一方リスク回避色は後退して円も軟調となり、再びドルの上昇が鮮明となっています。第二回大統領討論会後クリントン支持率が更に上昇していることや米9月の小売売上高が前月比+0.6%(前月は-0.2%)と好評であったことから12月利上げ期待が堅持されていることも米ドルをサポートしました。
今週は中国Q3GDPや9月鉱工業生産・小売売上高、米大統領選第三回討論会、そして英国のEU離脱問題を巡る展開などが注目材料です。
中国のQ3GDPは予想が+6.7%ですが、先週の低調な貿易収支に加えて最近の人民元の下落と同時に予想値を下回る場合には再び中国懸念が再燃する可能性があります。
また度重なる女性スキャンダルでトランプ候補の支持率がさらに下がっておりクリントン楽勝の予想が強まっていますが、選挙戦の興味をそいで投票率を落とすのもトランプ陣営の作戦(クリントン楽勝見通しになるとクリントン支持者がしいて投票しない可能性)との話も聞きますがいかがでしょうか。
また一時後退したBrexit懸念ですが、英国が移民規制と単一市場参入の両方を目指す場合にはEUサイドの強い反発が予想され、金融街ロンドンからの移転の話も出るでしょう。一方その影響は英国のみならずEUにも及ぶわけで、引き続きポンドやユーロなどの欧州通貨に対する売り圧力が予想されます。
今週は9月の米CPIが発表されますが、先週発表された堅調なPPIに続きCPI(コア)が予想の+2.3%(前年比)水準であれば年内利上げを支持するでしょう。
大統領選の不透明感や米当局によるドル高懸念、更に米抵当債券違法販売に関わる賠償問題、米企業決算懸念(ドル高などによる)、中国懸念などリスク要因もありますが、足元は欧州通貨安や円安がドルをサポートしそうです。
<豪ドル相場>
先週の相場レンジ AUDUSD 0.7506-0.7647 AUDYEN 77.74-79.73
今週の予想レンジ AUDUSD 0.7500-0.7700 AUDYEN 77.00-80.0079円台
今週の豪ドルは: やや堅調を予想します
先週豪ドルは米ドルの上昇にもかかわらず、一時対ドルで76セント台半ば、対円では79円台後半まで上昇しました。
最近のロウRBA新総裁やモリソン財務相の再利下げにやや否定的な発言や商品相場の堅調が豪ドルサポート要因となています。
また米大統領選の経緯や主要国の株価堅調を受けてリスク選好の動きが出始めていることも豪ドルをサポートしているようです。
今週は国内指標では木曜日の9月雇用統計が注目されます。前回は失業率が5.6%に改善する一方、就業者数は-3.9千人と久々に減少でしたが果たして9月は盛り返すか?
また今週は中国のQ3GDPが発表されますが、前週発表された中国の9月貿易収支が非常に低迷しただけにやや不安が残るところです。
全般的には豪ドル堅調地合いですが、依然として77-78セント台、80円近辺は天井圏であると考えています。
Have a nice week in advance !!!
Junax Capital, Sydney
Joe Tsuda
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