今週の主な予定、イベント
24(月) 日本9月貿易収支、独・ユーロ圏10月製造業/サービス業PMI、パウエルFRB理事講演、中国共産党6中’総会開催(~27日)
25(火)独ifo景況感指数、米10月消費者信頼感、ドラギ総裁講演、アトランタ連銀総裁講演
26(水) 豪州Q3CPI、米9月新築住宅建築件数
27(木)英国Q3GDP、米9月耐久財受注、米新規失業保険申請件数
28(金)日本9月雇用統計/CPI、仏Q3GDP、米Q3GDP
<マーケットの焦点>
キーワード:米大統領選、日欧米金融政策、Brexit、日銀限界論、原油価格
先週は米大統領選第三回討論会、中国Q3GDP、ECB理事会などのイベントがありましたが、株価も商品相場も総じてそこそこ堅調地合いを維持しました。
討論会でクリントン候補優勢が更に確認できたこと、中国Q3GDPが前年比+6.7と下振れしなかったことも市場の安堵感を誘いました。
またECB理事会では一部予想されたテーパリング(緩和縮小)の発表はありませんでしたが一方来年3月のQE(量的緩和)期限の延長も発表されませんでした。
ただドラギ総裁は依然景気の下方リスクがあること及び、突然のQE終了の可能性も低いことに言及しており、ECB理事会後ユーロは1.08台に下落しています。
また”EU離脱のいかなる決定も議会の承認が必要”とした英政府の見解で一時リバウンドしたポンドも、その後はHard Brexit観測や11月のBOE追加緩和観測で再び軟化しています。
欧州通貨安を主因としてドルインデックスは3月以来の高値98台まで上昇していますが、一方ドル円の104円台は依然頭が重く、103円台に反落して越週しています。
ドルの堅調、欧州通貨安が顕著となって10月も下旬となります。
先週大きなイベントは終了しましたが、今週は日米主要企業の決算発表、米大統領選、日米金融政策、Brexitなどが引き続き市場の焦点となるでしょう。
クリントン候補優勢もあって現在堅調推移している米ドルですが、先週発表された米地区連銀経済報告(ベージュブック)でも「ドル高が輸出を抑制」と指摘されており、ドル高が今回の米企業決算に影響していることが判明すれば、再び米国サイドからのドル高けん制が高まる可能性があります。
またクリントン候補の支持率が意外に失速した場合や、FRBの12月利上げ観測が後退する場合にはドル高に調整が入る可能性があります。金曜日に発表される米国Q3GDPは予想(前期比年率)が+2.5%(前回+1.4%)と改善予想ですが下振れには要注意です。
また米ドル反落、ユーロやポンドも買いえないとなると、再び円買い圧力が強まる可能性があります。
今朝発表された日本の9月貿易収支は+4,983億円(前回-187億円)と予想+3,661億円を上回って増加しており、こちらも円買い圧力となる可能性があります。
<豪ドル相場>
先週の相場レンジ AUDUSD 0.7581-0.7734 AUDYEN 78.72-80.02
今週の予想レンジ AUDUSD 0.7500-0.7700 AUDYEN 78.00-80.00
今週の豪ドルは: 揉み合いでしょう
先週の豪ドルは”やや堅調予想”に対して実際は”上げて下げ””でした。
資源相場の上昇や米ドル反落を受けて77セント台、80円台まで上昇しましたが、中国人民元が6年ぶりの安値(対ドル)に下落したことも豪ドルの重しとなり、2月連続の9月就業者数減少やドルの反発が豪ドル売戻を誘いました。
または米ドル上昇の裏返してユーロやポンドが下落したことに豪ドルもフォローした形です。
ただ資源価格の堅調に変わりはなく、また豪ドルがやや反落したことから11月利下げ観測が後退することも豪ドルを下値でサポートするでしょう。
今週の焦点はやはり26日(水)のQ3消費者物価指数の発表です。
前回Q2CPは(ヘッドライン)前期比+0.4%、前年比+1.0%、RBAアンダーライイングインフレーション(刈り込み平均値)前期比+0.5%、前年比+1.3%でしたが、特にRBAが注視する刈込平均値が+0.3%を下回る場合には11月緩和観測が高まる可能性があります。
いずれにしても豪ドル相場に一番影響するのは米ドル動向であることに変わりはなく、現在のドル高が継続するか見守る必要があります。また6年ぶりの安値を付ける中国人民元の動向も重要です。
依然として77セント越え、80円越えでは高値警戒感が強まるでしょう。
Have a nice week in advance !!!
Junax Capital, Sydney
Joe Tsuda
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