「今週の相場の焦点」by joe Tsuda (津田 穣)9...
9 December 2024 ◎<ポイント> ―ドルは水準を維持し、米株は史上高値更新― ・今週の予想レンジ:148.00-153.50円 先週…
8/7(月)豪州バンク・ホリデー、OPEC加盟国・非加盟国専門家会合
8(火)日本6月国際収支、中国7月貿易収支
9(水)中国7月PPI・CPI
10(木)NZ準備銀行理事会、米7月PPI、新規失業保険申請件数、NYK FED総裁会見、OPEC月報
11(金)東京休場(山の日)、米7月CPI、地区連銀総裁講演(ダラス、ミネアポリス)
NYKダウは相変わらず連日続騰し22,000円台の大台に史上高値を更新しています。
先週は第三次安倍第三次改造内閣が発足し、ロシアゲート疑惑を捜査しているモラー特別検察官は大陪審を招集して起訴するかどうかを決定すると発言しています。
金曜日の米7月雇用統計は予想を上回る強い結果となり、また国連安全保障理事会は中国やロシアを含む全会一致で北朝鮮に対する経済制裁などの制裁決議採択しました。
7月米雇用統計はNFPRが+20.9万人と予想を上回り前月分も23.1万人に上方修正され、失業率は4.3%に改善、更に平均時給はこれも+0.3%に改善という“満額回答”で、さすがにドル円は一時111円台に反発し、ユーロは1.17台に反落しています。
トランプ大統領はロシアゲート疑惑の最中に2週間の休暇を宣言していますが、どうも“姿隠し”のように感じます。また北朝鮮への制裁は外貨収入源である石炭や鉄鉱石の輸出を例外なく禁止するという厳しい内容ですが、北朝鮮取引の9割を占める中国の本気度が今後試されることになります。
今週は北半球の休暇シーズンや日本の盆休みで市場の活性度が落ちますが、発表される米国7月のPPI/CPIが注目されます。7月のイエレン議長の議会証言やFOMCではインフレンの鈍化が指摘され、FRBの引き締めスローダウン観測が強まりました。
先週の強い7月雇用統計で再び9月バランスシート縮小開始の思惑が高まっていますが、インフレ鈍化が今週発表されるPPI/CPIで再確認されれば再び金利先高観が後退する可能性があります。
また先週のモラー特別検察官の大陪審招集発言もありロシアゲートの捜査はトランプ大統領本人不在の中でも進められるでしょう。
トランプ大統領は就任以来7人の側近や重要ポストの人間を更迭するというかつてない迷走ぶりで、加えてロシアゲート疑惑が更に高まれば、さすがの“粘り腰”も腰砕けになる可能性があります。
ドル全面安にやや調整が入っておりますが、調整一巡後は再びドルの上値が重くなる展開が予想されます。
先週のレンジ:AUDUSD 0.7891-0.8043 AUDYEN 87.65-88.70
今週の予想レンジ:AUDUSD 0.7800-0.8000 AUDYEN 86.50-89.50
今週の豪ドルは上値の重い展開でしょう
先週豪ドルはRBA理事会声明において「豪ドル高が生産や雇用の見通しに重石」と述べられるなど、80セントを付けて豪ドル高牽制が始まったことを嫌気して軟調推移。金曜日に発表されたRBAの四半期金融政策報告書でも「更なる豪ドル高は経済成長やインフレ率を引き下げる可能性」と指摘され、加えて予想を上回る米国7月雇用統計を受けて一時79セント割れ、87円台前半まで続落しましたが、現在は79セント半ば、88円近辺まで小反発しています。
80セント、90円は目先大きな壁と意識され、そのブレークはかなり困難でしょう。ただ今回のドルの反発も一過性と考えられ、今後ドルが再び全面安となる場合には、“豪ドルは米ドルの受け皿”であり、豪ドルのみ続落とはいかないでしょう。
今週も高値警戒感と新たな押し目買いの交錯する神経質な展開が予想されます。
東京銀行(現 東京三菱UFJ)のバーレーン支店で為替・資金ディーラーとしてスタート。ロンドン支店為替チーフディーラー、本店オプションデスク勤務後、1990年外資系銀行(米系、スイス系)に移り為替・資金業務に携わる。
1995年に来豪し第一勧業銀行(現 みずほコーポレート銀行)の為替ヘッドとして2007年まで活躍。
現在 AT FUND PTY LTD, Sydneyのダイレクターを務める傍ら、日本の投資家に日々市場メッセージを発信している。豪州金融市場に友人も多い。為替歴30年。趣味:ゴルフ、テニス、ワイン賞味、ネコと遊ぶ
☆FXトレーディングにはFXマガジン「侍ディーラーが相場を切る」をお勧めします。
詳しくはhttps://foomii.com/00130をご参照ください。
☆現在セントラル短資FXブログに執筆中!(毎週木曜日担当、ヤフーファイナンスに同時掲載)
http://www.central-tanshifx.com/
☆日経新聞月刊誌”日経マネー”に定期寄稿
ご注意!本レポートは著者の作成時点における見解により作成されており、内容等の正確性を期しますが、それを保証するものではありません。投資等のご判断は皆様ご自身でなされるようお願い申し上げます。
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