「今週の相場の焦点」by Joe Tsuda (津田 穣) ...
21 October 2024 ◎<ポイント> ―150円台定着は容易ではなく、、、― ・今週の予想レンジ:148.00-152.00 先週のレンジ…
9/4(月)米国レーバーデー休場 5(火)RBA理事会、米7月製造業受注、FRB講演(ブレイナード理事、ダラスFED、ミネアポリスFED) 6(水)豪州Q2GDP、米8月ISM非製造業景況指数、FEDベージュブック 7(木)ECB理事会、米新規失業保険申請件数、FRB講演(NY FED、アトランタFED、クリーブランドFED) 8(金) 日本Q2GDP(改定値)、中国8月貿易収支、フィラデルフィアFED総裁講演
先週は火曜日に北朝鮮が中距離弾道ミサイルを日本の上空を通過して太平洋に着弾させ、一時リスク回避相場となりました。また金曜日の米国8月雇用統計は非農業部門就業者数、失業率、平均時給など全項目で予想を下回り、ドル円は一時109円台半ばに急落しましたが、その後「ECBは来年開始の資産購入ペース縮小計画を12月までまとめられない」との観測記事が出て、ユーロは1.18台半ばに急落し、ドル円も110円台半ばに反発するなど乱高下。ただ週末に北朝鮮が従来より更に大きなスケールの核実験を強行したとのニュースが伝わり、本日ドル円は109円台前半と約1円のギャップオープン。 またオフショアの日経平均が一時200円程度、NYKダウが100ドル程度下落するなど波乱含みの週明けとなっています。 金曜日から週末にかけて米国の景況、ECBの金融政策、北朝鮮の地政学的懸念などの材料が一挙に押し寄せた感じで、今週も不安定な相場となるでしょう。 米国の8月雇用統計は予想を下回りましたが、筆者からすれば完全雇用に近い状態で毎月20万人の雇用増を期待する方が無理であり、FRBの9月BSバランス縮小開始を妨げるものではないと考えます。ただ先週来の弱い消費者物価関連指数に加えて、雇用も落ち着いた数字となるのであれば、12月の再利上げ観測は後退する可能性があります。 またECBの量的緩和縮小についてはこのところ否定的な見解が目立ちますが、7月のECB理事会では「秋には行動を起こす」と明言しており、今週のECB理事会で緩和縮小がなされないのであれば、何らかの釈明が必要になります。 北朝鮮は9/9の建国記念日を前に約1年ぶりに6回目の核実験を強行しましたが、今回はより破壊力の強い水爆事件であったとの見方もあり、先週の弾道ミサイルに搭載可能な水爆であれば、同国の攻撃力は着実に増幅していると言えます。 果たして経済制裁のみで同国の暴走を阻止できるのか?今週も関係主要国や国連の発言などにより、相場は神経質に動くでしょう。 全般的には長らく続くドル安要因健在という雰囲気で、新たなドル売りとその調整買戻しによる荒い展開が予想されます。
今週の豪ドルはリスク回避とその巻き戻しによりアップダウンでしょう。
先週の相場レンジ:AUDSUD 0.7871-0.7995 AUDYEN 85.70-87.94 今週の予想レンジ:AUDUSD 0.7800-0.8000 AUDYEN 85.50-88.50
先週の豪ドルは、米ドルがアップダウンする中79セント台、87円台中心の揉み合い相場となりました。発表された7月の住宅建設許可件数は前年比-13.9%と引き続き住宅ブーム鎮静化を示し、一方Q2の民間設備投資は前期比+0.8%(予想+0.2%、前回+0.9%)と前回の数値も0.3%から0.9%に上方修正され、今年前半まで続いた設備投資の減退にやや歯止めが掛かりつつあるようです。 またハリケーン・ハービーの影響で米国テキサス州の原油生産が減少し製油所が閉鎖されていることも原油・石油製品価格を押し上げました。 更に中国の8月製造業PMI(政府発表)が51.7(予想51.3、前回51.4)と底堅かったことも豪ドルをサポートしました。 今週水曜日にはQ2GDPが発表され 予想は前期比+0.8%(前回+03%)、前年比+1.8%(前回+1.7%)と前回を上回る予想ですが、年率では依然として2.0%以下という低水準の予想となっています。 豪ドルは再び80セントに近づきつつあり、今週のRBA理事会では再び豪ドル高牽制が予想されます。 前回の高値80セント台半ば、89円台前半といったレベルでは高値警戒感が増して上値を重くするでしょう。
東京銀行(現 東京三菱UFJ)のバーレーン支店で為替・資金ディーラーとしてスタート。ロンドン支店為替チーフディーラー、本店オプションデスク勤務後、1990年外資系銀行(米系、スイス系)に移り為替・資金業務に携わる。
1995年に来豪し第一勧業銀行(現 みずほコーポレート銀行)の為替ヘッドとして2007年まで活躍。
現在 AT FUND PTY LTD, Sydneyのダイレクターを務める傍ら、日本の投資家に日々市場メッセージを発信している。豪州金融市場に友人も多い。為替歴30年。趣味:ゴルフ、テニス、ワイン賞味、ネコと遊ぶ
☆FXトレーディングにはFXマガジン「侍ディーラーが相場を切る」をお勧めします。
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☆現在セントラル短資FXブログに執筆中!(毎週木曜日担当、ヤフーファイナンスに同時掲載)
http://www.central-tanshifx.com/
☆日経新聞月刊誌”日経マネー”に定期寄稿
ご注意!本レポートは著者の作成時点における見解により作成されており、内容等の正確性を期しますが、それを保証するものではありません。投資等のご判断は皆様ご自身でなされるようお願い申し上げます。
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