「今週の相場見通し」by Joe Tsuda (津田 穣)1...
14 October 2024 ◎<ポイント> ―150円超えの可能性を残す― ・今週の予想レンジ:147.00-151.00 ―しつこくw、150円台回…
10/9(月)日本体育の日、ユーロ圏財務相会合、コロンブスデー(米債券、為替市場休場) 10(火)衆院選公示、黒田総裁挨拶、EU財務相理事会、IMF世界見通し、北朝鮮朝鮮労働党創建72周年、カタルーニャ州議会で独立宣言か?地区連銀総裁講演(ダラス、ミネアポリス) 11(水)OPEC月報、FOMC議事録、地区連銀総裁講演(シカゴ、SF) 12(木)米9月PPI、米新規失業保険申請件数、FRBパウエル理事講演、ブレイナード理事とドラギ総裁パネル討論会、G20ワシントン(~13日) 13(金)中国9月貿易収支、米9月小売売上高/CPI、地区連銀総裁講演(パウエル理事、ダラス、シカゴ)、IMF世銀年次総会
先週は中国が国慶節で休場となる中、米国発の材料が中心となりました。また週末にはスペインカタルーニャ自治州の独立賛否を問う住民投票が行われて独立賛成が圧倒的多数となり、住民投票自体を憲法違反とする政府や裁判所との対立が鮮明化しました。 米国では月曜日に米銃撃事件史上最悪の58人死亡500人以上が負傷する単独犯による大惨事が起き、ISの犯行声明が出ましたが、いまだ背景は不明です。 また発表された米国9月ISM製造業/非製造業景況指数は堅調で、金曜日の9月雇用統計が注目されましたが、結果はnfpr-3.3万人(2010年10月以来のマイナス、予想+8.5万人)、失業率4.2%(2001年初め以来の低水準、予想4.4%)、平均時給の伸び前月比+0.5%(予想+0.3%)、前年比+2.9%(2009年以来の最高、予想+2.5%)となりました。nfprマイナスはショッキングでしたが、これは2度にわたるハリケーンによるノイズと受け取られ、むしろ労働参加率が62.9%から63.1%に上昇する中での失業率4.2%、更に大幅な平均時給の伸びはFRBによるは12月利上げ観測を確かなものにし、ドル円は一時113円台半ばに上昇しました。 しかしその後ドル円は急速に112円台半ばに反落しました。SELL ON FACTもさることながら北朝鮮が新たなミサイル実験を計画し、しかも米西海岸を射程内とする長距離弾道ミサイルである可能性が指摘されたこともリスク回避の円買いを誘いました。 今週も材料には事欠きません。国慶節明けの中国市場の動き、10日の北朝鮮労働党創建72周年記念日、10日の衆院選公示を受けた各党の候補者擁立や公約作成、10日のスペインカタルーニャ州議会における独立宣言の可能性、更には米国の9月消費者物価指数の発表やワシントンG20・IMF世銀総会などのイベントが重なります。 また先週FRBのハト派パウエル理事はムニューシン財務長官から次期議長の支持を受けましたが、今週は同理事はじめFRB地区連銀総裁の講演も数多く実施されます。 この中で米国経済に関しては、先週労働市場の強さが改めて確認されましたが、今週発表される消費者物価指数が強いものとなれば、より一層12月利上げ観測が高まるでしょう。しかし先週の雇用統計発表後12月利上げを市場は既に90%以上織り込んでおり、新たなドル買い材料になるかは疑問です。 むしろ10日の北朝鮮労働党創建記念日を控えた北朝鮮の軍事挑発の可能性や22日が選挙日となる日本の衆院選においては、小池旋風のもと自民の単独過半数割れを指摘する予想も最近増えており、世論調査の結果などでドル円が売り圧力を受ける可能性もあります。 このように今週もドル円は上下共に乱高下する可能性があり要注意です。 一昔前のような巨額の日本の貿易黒字も、世界的に隆盛した円キャリートレードによる円売りオペレーションも存在しない現状では、売り買い材料による投機的な上下動と、その調整による揺り戻しの嵐が吹き荒れる相場が続きそうです。
今週の豪ドルは依然上値のやや重い展開でしょう
先週のレンジ: AUDUSD 0.7733-0.7875 AUDYEN 87.39-88.70 今週の予想レンジ: AUDUSD 0.7700-0.7900 AUDYEN 86.00-89.00
先週の豪ドルは米ドルが堅調推移するなか、77セント台前半、87円台前半まで軟調推移しました。発表された8月小売売上げ高が-0.6%(前月も0.0%から-0.2%に下方修正)となったことも個人消費の低迷を印象付け売り材料視されました。 また米国の利上げ観測や9月のOPEC加盟国の原油生産増加など供給増加不安から原油が49ドル台前半に下落するなど商品相場が軟調であることも豪ドルの上値を重くしました。 今週は国内イベントに欠けるなか、米ドル動向や休場明けの中国市場の動きが焦点となります。 特に中国休場中に香港ハンセン指数は10年ぶりの高値を更新しており、その中には中国企業株も含まれますので、休み明けの中国株式市場も上昇の可能性があります。 先週は米ドル上昇が豪ドルの重石となりましたが、米ドルも一方的に上昇する可能性は低く、豪ドルの下値77セント割れ、87円割れは押し目買いでサポートされる展開が予想されます。
東京銀行(現 東京三菱UFJ)のバーレーン支店で為替・資金ディーラーとしてスタート。ロンドン支店為替チーフディーラー、本店オプションデスク勤務後、1990年外資系銀行(米系、スイス系)に移り為替・資金業務に携わる。
1995年に来豪し第一勧業銀行(現 みずほコーポレート銀行)の為替ヘッドとして2007年まで活躍。
現在 AT FUND PTY LTD, Sydneyのダイレクターを務める傍ら、日本の投資家に日々市場メッセージを発信している。豪州金融市場に友人も多い。為替歴30年。趣味:ゴルフ、テニス、ワイン賞味、ネコと遊ぶ
☆FXトレーディングにはFXマガジン「侍ディーラーが相場を切る」をお勧めします。
詳しくはhttps://foomii.com/00130をご参照ください。
☆現在セントラル短資FXブログに執筆中!(毎週木曜日担当、ヤフーファイナンスに同時掲載)
http://www.central-tanshifx.com/
☆日経新聞月刊誌”日経マネー”に定期寄稿
ご注意!本レポートは著者の作成時点における見解により作成されており、内容等の正確性を期しますが、それを保証するものではありません。投資等のご判断は皆様ご自身でなされるようお願い申し上げます。
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