「今週の相場の焦点」by Joe Tsuda (津田 穣)2...
23 September 2024 ◎<ポイント> ―先週のFOMC、BOJ会合終わって、ドル安・円安の様相― ・今週の予想レンジ:142-146 ―…
10/23(月)安倍首相会見 24(火)独/ユーロ圏10月製造業PMI、中国共産党大会閉幕 25(水)英国Q3GDP、独10月ifo景況指数、米9月耐久財受受注、米9月新築住宅販売 26(木)ECB理事会(ドラギ総裁記者会見)、米9月中古住宅販売、米新規失業保険申請件数 27(金)日本9月CPI、米国Q3GDP(速報値)、米Q3PCEコアデフレーター
先週もダウは史上高値を更新し(23,328.84)、日経平均も14日続伸の21年ぶりの高値(21,457円)と世界的に株価上昇で商品相場も堅調でした。現在中国共産党大会開催中の中国・上海総合指数はやや軟調でした。 またドル相場は総じて堅調でドル円は113円台半ば、ユーロは1.17台後半で越週しました。 北朝鮮リスクの後退やIS崩壊の報もリスク選好を助長しました。 また米上院が2018年度の予算議決案を可決し、税制改革案の前進期待が高まったこともドル相場をサポート。 更にトランプ政権が次期FRB議長としてタカ派のテイラー・スタンフォード大学教授とハト派のパウエルFRB理事を同時に任命するのではとの観測もドルをサポートしました。 やはり議長のポリシーが最重要との判断でしょうか。ただ依然イエレン議長再任の可能性も残っています。結論は今週中には出るでしょう。 昨日開票された衆院選の結果は現与党の絶対多数2/3確保が確認されました。2/3は憲法改正の発議に必要な絶対多数ということです。 安倍政権続騰を受けて株高・円安が継続するとの思惑が週初ドル円を114円台手前まで押し上げています。 今週の焦点はアベノミクス第三弾の具体的政策や組閣の発表、更には11月のトランプ大統領の訪日及びアジア歴訪関連ニュース、FRB議長人事、金曜日に発表予定の米Q3GDP(予想前期比年率+2.5%、前回+3.1%)、ECB理事会(木曜日)などとなります。 ECB理事会ではQE縮小の議論がなされる可能性があり注目されます。 現在月間600億ユーロの債券買い入れがなされていますがその期限は年末に到来します。 期限を半年程度延長し、同時に買い入れ額を300-400億ドル程度に減額する可能性が指摘されます。延長期間や減額の幅によってユーロは上下動することになります。 上記のように基本的にはドル買い材料が目立ちますが、リスク選好の動きにしても依然として円とその他通貨の金利差は非常に小さく、かつてのような中長期的な円キャリートレードに発展する可能性は小さいでしょう。 むしろリスク選好で売られた円は、新たなリスク回避ネタなどで簡単に買い戻される性質のもです。 ドルが中長期的に上昇トレンドに乗った結論付けるのはまだ時期尚早でしょう。
今週の豪ドルは対ドル軟調、対円堅調推移でしょう
先週のレンジ: AUDUSD 0.7808-0.7890 AUDYEN 87.77-88.90 今週の予想レンジ: AUDUSD 0.7700-0.7900 AUDYEN 87.00-90.00
先週の豪ドルは対米ドルでやや軟調、対円で堅調推移しました。 発表された中国Q3GDPが前年比+6.8%と予想内に収まり、また9月の豪州雇用統計も失業率5.5%(予想5.6%、前回5.6%)、就業者数+19.8千人(予想+15.0千人、前回+53.0千人)と堅調な数字となりました。就業者数は12月連続で増加したことになります。 ただ豪ドルの反発も長くは続かず、むしろ米ドルが週末に向けて上昇したことから78セント台前半に反落。一方ドル円の113円台後半への上昇を受けて、対円では一時89円台前半に上昇しています。 今週国内指標では25日(水)に発表されるQ3CPIが注目されます。 予想値はヘッドライン(全項目)が前期比+0.8%(前回+0.2%)、前年比+2.0%(前回+1.9%)、RBAが重視するアンダーライイング・インフレーションは+0.5%(前回+0.5%)、前年比+2.0%(前回+1.8%)となります。 アンダーライイング・インフレーションがRBAのターゲット2-3%内に上昇すればRBA利上げの大きな障害である低インフレ問題が解決に向かうことになります。 やはりというか、豪ドルサポート材料が多いにもかかわらず、“豪ドルは米ドルの受け皿”であり、米ドルが反発すると豪ドルの上値は限定されます。 ただリスク選好ムードが強い現状、豪ドルの下値もこれまた限定されるでしょう。 むしろ対NZドルでは先週NZでの政権交代を嫌気して1.09台から1.12台にジャンプアップし、またドル円上昇を受けて豪ドル円が89円近辺に上昇するなど、豪ドルクロスの堅調が豪ドルの下値をサポートする展開が予想されます。
東京銀行(現 東京三菱UFJ)のバーレーン支店で為替・資金ディーラーとしてスタート。ロンドン支店為替チーフディーラー、本店オプションデスク勤務後、1990年外資系銀行(米系、スイス系)に移り為替・資金業務に携わる。
1995年に来豪し第一勧業銀行(現 みずほコーポレート銀行)の為替ヘッドとして2007年まで活躍。
現在 AT FUND PTY LTD, Sydneyのダイレクターを務める傍ら、日本の投資家に日々市場メッセージを発信している。豪州金融市場に友人も多い。為替歴30年。趣味:ゴルフ、テニス、ワイン賞味、ネコと遊ぶ
☆FXトレーディングにはFXマガジン「侍ディーラーが相場を切る」をお勧めします。
詳しくはhttps://foomii.com/00130をご参照ください。
☆現在セントラル短資FXブログに執筆中!(毎週木曜日担当、ヤフーファイナンスに同時掲載)
http://www.central-tanshifx.com/
☆日経新聞月刊誌”日経マネー”に定期寄稿
ご注意!本レポートは著者の作成時点における見解により作成されており、内容等の正確性を期しますが、それを保証するものではありません。投資等のご判断は皆様ご自身でなされるようお願い申し上げます。
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