「今週の相場の焦点」by Joe Tsuda (津田 穣) ...
21 October 2024 ◎<ポイント> ―150円台定着は容易ではなく、、、― ・今週の予想レンジ:148.00-152.00 先週のレンジ…
12/4(月)豪州10月小売売上高、米韓軍事演習(~8日)、米10月製造業新規受注、メイ英国首相ユンケル欧州委員長会談、ユーロ圏財務相会合
5(火)RBA理事会、米非製造豪ISM景況指数、EU財務相理事会
6(水)豪州Q3GDP、米11月ADP雇用者数
7(木)豪州10月貿易収支、米新規失業保険申請件数
8(金)日本Q3GDP(二次速報)、中国11月貿易収支、米11月雇用統計、米暫定予算期限
9(土)中国11月CPI/PPI
先週は多くの出来事・イベントが重なり忙しい週となりました。パウエル次期FRB議長の承認公聴会、Brexit清算金合意の報、北朝鮮の弾道ミサイル発射実験再開、米上院予算委員会が税制改革案可決、イエレン議長の議会証言、OPEC・非OPEC減産期限を来年末まで延長で合意、フリン元大統領補佐官ロシアゲート関連で訴追そして週末には米上院税制改革法案可決のニュースも伝わっています。 OPEC・非OPECの減産期限延長合意を受けて原油価格は58ドル台まで反発しています。また株価はNYKダウが史上高値を大幅に更新するなど日米株価は前週末比で上昇していますが、先週大幅下落した中国をはじめその他主要国ではやや軟調でした。 為替市場では円安・ドル安・ユーロやポンドなど欧州通貨高がとなっています。 Brexit清算金で協議が進展している模様で、“ハードBrexit”が回避される期待からポンドが1.35台まで急伸し、ユーロも1.19前後で堅調です。 ドル円は米税制改革案可決期待から一時112円台後半まで、また円クロスも総じて上昇。結局北朝鮮のミサイル発射やフリン元補佐官有罪判決にもかかわらずドル円は112円台をキープして越週しています。
今週は引き続き米税制改革法案の行方とそれに絡む12/8米暫定予算期限到来、ロシアゲート関連、北朝鮮問題、米国11月雇用統計などが主な材料となります。
米上院は2日税制改革法案を51:49で可決しました。今後まだ隔たりのある下院案との一本化を経て年内議会通過を図りますが、両院の調整は難航も予想されます。またトランプ税制改革の柱である減税は財政改善と対立するわけで、12/8の暫定予算期限を控えて“財政の崖問題”も再燃しそうです。ロシアゲートでは先週安全保障担当であったフリン前大統領補佐官が訴追されましたが、同氏は娘婿のクシュナー上席顧問と緊密な関係にあっただけに、捜査の手がトランプ政権中枢に及ぶのか注目されます。 更に先週2か月半ぶりにミサイル実験を行った北朝鮮は新たに潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)の開発も進めているともいわれ、“国家核武装の完成”に突き進んでいます。4日からは過去最大規模の米韓空軍合同演習が4日間行われますが、北朝鮮はこの動きに猛反発しており、更なる挑発行動が懸念されます。 指標的には金曜日の米11月雇用統計が注目されますが、予想値は失業率が4.1%、nfpr+21万人、平均時給+0.3%とかなり強い予想です。 ただたとえ弱い数字であっても12月12/13のFOMCにおける利上げ観測が後退することはないでしょう。焦点は既にパウエル新議長の下の金融政策の舵取りにあります。同氏は承認公聴会で「インフレ基調が弱いと判断すれば利上げはより緩やかになる」と発言しています。強い経済指標やNYKダウの続伸がありますが、方や上述のようにドル不安材料も多く、ドルは引き続きボラタイルな相場展開が予想されます。
先週のレンジ: AUDUSD 0.7552-0.7644 AUDYEN 84.35-85.71
今週の予想レンジ:AUDUSD 0.7500-0.7700 AUDYEN 84.00-87.00
先週豪ドルは76セント台半ば、85円台後半に上昇するなどやや底堅い展開でした。ユーロやポンドなど欧州通貨が上昇するなど米ドルが総じて軟調地合であったことや、OPEC・非OPECが減産期間の来年末までの延長に合意し原油が58ドル台に上昇するなど商品相場が全体的に堅調を維持したこと、更に中国関連のニュースも豪ドルをサポートしました。 前週大幅下落した中国株がやや持ち直したことや発表された11月の製造業PMIが51.8と予想を上回ったことも好感されました。 今週は“豪州週間”と言ってもよいくらい経済指標やイベント満載です。 月曜日10月小売売上高(予想+0.3%、前回0.0%)、火曜日RBA理事会、水曜日Q3GDP(予想前期比+0.7%、前回+0.8%、前年比+3.0%、前回+1.8%)、木曜日10月貿易収支(予想+1.4bio、前回+1.75bio)、金曜日住宅ローン貸出(予想-2.0%、前回-2.3%)など。 Q3GDPはじめ全般的にやや堅調な事前予想となっています。 今週の豪ドルはやはり米ドル動向や原油価格動向、更には北朝鮮はじめとする地政学的懸念など対外要因が引き続き相場を動かす要因となるでしょう。 上記のように米ドル相場も強弱材料入り乱れており、豪ドルもそれに連れて売り買い交錯となりそうですが、来年度の資源輸出カバー(豪ドル買い)や投資家需要が押し目買いとなって豪ドルを下値でサポートする展開が予想されます。
東京銀行(現 東京三菱UFJ)のバーレーン支店で為替・資金ディーラーとしてスタート。ロンドン支店為替チーフディーラー、本店オプションデスク勤務後、1990年外資系銀行(米系、スイス系)に移り為替・資金業務に携わる。
1995年に来豪し第一勧業銀行(現 みずほコーポレート銀行)の為替ヘッドとして2007年まで活躍。
現在 AT FUND PTY LTD, Sydneyのダイレクターを務める傍ら、日本の投資家に日々市場メッセージを発信している。豪州金融市場に友人も多い。為替歴30年。趣味:ゴルフ、テニス、ワイン賞味、ネコと遊ぶ
☆FXトレーディングにはFXマガジン「侍ディーラーが相場を切る」をお勧めします。
詳しくはhttps://foomii.com/00130をご参照ください。
☆現在セントラル短資FXブログに執筆中!(毎週木曜日担当、ヤフーファイナンスに同時掲載)
http://www.central-tanshifx.com/
☆日経新聞月刊誌”日経マネー”に定期寄稿
ご注意!本レポートは著者の作成時点における見解により作成されており、内容等の正確性を期しますが、それを保証するものではありません。投資等のご判断は皆様ご自身でなされるようお願い申し上げます。
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