「今週の相場の焦点」by Joe Tsuda (津田 穣)2...
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1/8(月)東京休場、地区連銀総裁講演(SF、ボストン)
9(火)豪州11月住宅建設許可件数、ミネアポリス連銀総裁講演
10(水)中国12月CPI/PPI、シカゴ連銀総裁講演
11(木)豪州11月小売売上高、米12月PPI、米新規失業保険申請件数、NY連銀総裁講演
12(金)日本11月国際収支、中国12月貿易収支、米12月CPI・小売売上高、独連銀総裁講演、ボストン連銀総裁講演
先週は新年第一週でしたが、昨年末に続いて世界的に株価は史上高値を更新しました。 主要国終値ベースでは史上高値がNYKダウ(25,295)、NASDAQ(7,136)、英国FT100(7,727)、豪州ASX(6,122)、インド(11,093)など。日経平均の終値23,714は26年ぶりの高値更新で、新年祝賀ムードで第一週が終了です。 北朝鮮が韓国との対話再開に軟化し南北会談が行われる見通しです。またピョンチャンオリンピック参加を示唆しました。ただ米国は北朝鮮の緩和姿勢には懐疑的で和平前提としてミサイル・核放棄の主張を変えていません。 また先週はトランプ大統領の内幕暴露本“Fire & Fury”が発売され、トランプ大統領が猛反発するなど物議を醸し出しています。 今週は市場参加者も戻り、市場の厚みが増しますが、市場の焦点も米国経済指標や多くの地区連銀総裁講演となります。木曜日に発表される米12月のPPIと金曜日の12月CPI・小売売上高が注目されます。また2月のイエレン議長退任を控えて今週集中する地区連銀総裁講演もポストイエレンの政策をを占う上でも注目されます。 また昨年末来引き続き注目されるトランプ大統領のロシアゲート問題も、暴露本とはいえ、バノン元戦略補佐官は「トランプ氏とその親族のロシアとの癒着は国家反逆罪、トランプ氏は精神的疾患者」と決めつけており、モラー特別検察官も捜査の手を緩めていません。 また9日に南北会談が決まりましたが、当事者間の機運の高まりとは別に日米は冷めた見方を崩しておらず、むしろ北朝鮮の同盟国分断作戦を警戒しています。 安倍政権としても幾度にもわたるミサイルの日本上空通過や拉致問題を抱え、加えて韓国とも慰安婦問題の泥沼化など、南北両サイドと問題を抱えており、南北の歩み寄りを受け入れがたいところでしょう。 今週は米国の経済指標やFRB当局発言、更にはロシアゲート問題や南北会談などの不確定要因を分析しながら、年初のドルの行方を見極める週となりそうです。
今週の豪ドルは調整反落を予想します
先週のレンジ: AUDUSD 0.7799-0.7874 AUDYEN 87.63-89.09
今週の予想レンジ:AUDUSD 0.7700-0.7900 AUDYEN 86.50-89.50
年初の豪ドルは昨年末の堅調地合を維持しながら続伸しました。 地政学的懸念が後退したり、トランプ政策期待から年初も世界的な株価上昇が継続しリスク選好相場となりました。加えて中国の12月各種PMIが堅調であったことや、原油価格の61ドル台乗せなど商品相場の上昇が好材料となりました。また欧州通貨が年末から上昇したとこによるドル安要因も豪ドルをサポートしました。 ただ懸念材料は先週金曜日に発表された11月貿易収支が13か月ぶりに赤字(-6.28億ドル)となったことで、今年の赤字再転落はエコノミストが予想するところですが、一過性のものか注視する必要があります。 今週は11月の住宅建設許可件数や11月小売売上高が発表されます。昨年は住宅価格がピークアウトした年であり、この流れは更に今年も継続するというのが大方のエコノミストの見方。ただ下落が大幅となれば“バブルバースト”の懸念が生じます。 また個人消費の低迷が問題視される中11月の数字はクリスマス商戦の前哨戦の結果として注目されます。 テクニカルにはRSIは既に豪ドルドルが77.52%、豪ドル円が82.80%で明らかに買われ過ぎの危険水域です。上記のように多くの豪ドルサポート要因が集中した結果の豪ドル買いですが、貿易収支の赤字転落に見られるように、サポート要因に変化が生じれば、買われ過ぎの豪ドルは調整反落する可能性があります。
東京銀行(現 東京三菱UFJ)のバーレーン支店で為替・資金ディーラーとしてスタート。ロンドン支店為替チーフディーラー、本店オプションデスク勤務後、1990年外資系銀行(米系、スイス系)に移り為替・資金業務に携わる。
1995年に来豪し第一勧業銀行(現 みずほコーポレート銀行)の為替ヘッドとして2007年まで活躍。
現在 AT FUND PTY LTD, Sydneyのダイレクターを務める傍ら、日本の投資家に日々市場メッセージを発信している。豪州金融市場に友人も多い。為替歴30年。趣味:ゴルフ、テニス、ワイン賞味、ネコと遊ぶ
☆FXトレーディングにはFXマガジン「侍ディーラーが相場を切る」をお勧めします。
詳しくはhttps://foomii.com/00130をご参照ください。
☆現在セントラル短資FXブログに執筆中!(毎週木曜日担当、ヤフーファイナンスに同時掲載)
http://www.central-tanshifx.com/
☆日経新聞月刊誌”日経マネー”に定期寄稿
ご注意!本レポートは著者の作成時点における見解により作成されており、内容等の正確性を期しますが、それを保証するものではありません。投資等のご判断は皆様ご自身でなされるようお願い申し上げます。
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