「今週の相場の焦点」by Joe Tsuda (津田 穣) ...
21 October 2024 ◎<ポイント> ―150円台定着は容易ではなく、、、― ・今週の予想レンジ:148.00-152.00 先週のレンジ…
1/15(月)黒田日銀総裁講演、1月日銀地域経済報告、米市場キング牧師生誕記念日で株式・債券市場休場
16火)英12月CPI、1月NY連銀製造業景況指数
17(水)パウエル次期FRB議長上院銀行委員会で承認採決、カナダ中銀政策会議、米12月鉱工業生産、FEDベージュブック、シカゴFED・クリーブランドFED総裁講演
18(木)豪州12月雇用統計、中国Q4GDP、中国12月鉱工業生産・小売売上高、米12月住宅着工件数、米新規失業保険申請件数、フィラデルフィア連銀製造業景況指数
19(金)米暫定予算期限
先週も主要国の株価は続伸。NYKダウ・NASDAQ、英国FT、インドS&Pなどは史上高値を更新しました。為替市場ではドル安・円高が鮮明となりドル円は111円割れと11月下旬以来の水準に下落し、一方ユーロは1.22台前半と2014年末以来の水準まで上昇しました。 ドル円下落の一因は日銀が長期オペ金額を減額し、日銀出口戦略の観測が浮上したことがあり、またユーロ続伸の一因はECB議事録で「今年の早い時期にガイダンスを変更して段階的に出口戦略強化にシフトすること」が示唆されるなど、独走状態のFRBの出口戦略に日欧がキャッチアップするとの見方が浮上したことです。 また中国が米債投資を減額あるいは停止するとのブルンバーグの記事がドル全体を押し下げました。中国当局はこの内容を“誤報”と発表しましたが、ブルンバーグは“中国外貨準備管理当局者の発表”と出所も明らかにしており、米国の対中強固策に対して中国が揺さぶりをかけ出したのは間違いのないところだと思います。 中国としては「巨額の貿易黒字の見返りとして米国債購入でお返ししている」と言いたいのでしょう。 発表された米国12月のPPIがマイナスに転じる一方、CPIはコアが予想値1.7%に対して1.8%と若干上回りましたが、依然FRBターゲットである2%を下回り、一旦買い戻されたドル円は再び111円近辺の水準で越週しました。 今週は昨年末から1月19日まで延長された暫定予算の期限が到来し、再延長の可能性が高いですが、民主党のみならず共和党内でも減税による財政赤字の悪化を問題視する議員もおりその成り行きが注目されます。再延長がもつれ込めばドル売り圧力となります。 また今週はパウエルFRB新議長の承認が予定される他、地区連銀総裁発言やFRBの地区連銀経済報告が予定されますが、最近増え出した“慎重論”がどの程度あるがが注目されます。 更に今週は黒田日銀総裁が外遊から帰国し講演が予定されますが、先週浮上した日銀の出口戦略に対してどのような対応を見せるかも焦点です。 また20日(土)にはトランプ大統領就任一周年となります。 年明け以降も同大統領の一挙手に振り回されていますが、民族差別やセクハラ発言のみならずロシアゲート疑惑については依然としてモラー特別検察官の調査が続いており、トランプ大統領への直接事情聴取など今後の成り行きが注目されます。 このように今週も状況次第ではドルを一段と押し下げる局面が予想されます。 南北対話で緊張が緩和した北朝鮮問題ですが、週末には北朝鮮がムンジェイン韓国大統領の発言「米国の圧力で対話が実現した」や核開発禁止の呼びかけにオリンピック参加中止をちらつかせて不快感を示しています。 北朝鮮問題もまだまだ楽観視はできない状況です。
今週の豪ドルは基本堅調予想ですが、“売り買い交錯”でしょう
先週のレンジ: AUDUSD 0.7807-0.7924 AUDYEN 87.21-89.03
今週の予想レンジ:AUDUSD 0.7750-0.7950 AUDYEN 87.00-89.00
先週の豪ドルは昨年末からの上昇に調整が入り、78セント台前半、87円台前半に反落しましたが、ドル安局面となる中原油はじめ商品相場の上昇や、予想を大きく上回る11月小売売上高(+1.2%)受けて79セント台前半、87円台後半まで反発しました。 今週の国内イベントでは木曜日の12月雇用統計が発表されますが11月は就業者数+61.6千人、失業率5.1%と非常に強い数字でした。12月分はさすがに反動あるいはサンプル上の調整が入る可能性があります。 ただ先週中国の李首相が昨年の中国の成長率は6.9%前後と強くなる可能性を指摘しており、同日(木曜日)発表される中国Q4GDPは非常に注目されます。 商品相場の堅調もあり豪ドルは年初から大きな調整もないままに堅調推移していますが、ドル安・ドル高局面が目まぐるしく入れ替わっており、豪ドルの一段高を予想するのも困難な状況です。足元は基本的に大きな崩れはないでしょうが、利食いの売りと押し目買いの売り買いの交錯が予想されます。
東京銀行(現 東京三菱UFJ)のバーレーン支店で為替・資金ディーラーとしてスタート。ロンドン支店為替チーフディーラー、本店オプションデスク勤務後、1990年外資系銀行(米系、スイス系)に移り為替・資金業務に携わる。
1995年に来豪し第一勧業銀行(現 みずほコーポレート銀行)の為替ヘッドとして2007年まで活躍。
現在 AT FUND PTY LTD, Sydneyのダイレクターを務める傍ら、日本の投資家に日々市場メッセージを発信している。豪州金融市場に友人も多い。為替歴30年。趣味:ゴルフ、テニス、ワイン賞味、ネコと遊ぶ
☆FXトレーディングにはFXマガジン「侍ディーラーが相場を切る」をお勧めします。
詳しくはhttps://foomii.com/00130をご参照ください。
☆現在セントラル短資FXブログに執筆中!(毎週木曜日担当、ヤフーファイナンスに同時掲載)
http://www.central-tanshifx.com/
☆日経新聞月刊誌”日経マネー”に定期寄稿
ご注意!本レポートは著者の作成時点における見解により作成されており、内容等の正確性を期しますが、それを保証するものではありません。投資等のご判断は皆様ご自身でなされるようお願い申し上げます。
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