旅行者のGST払い戻し制度って知ってます?
TRS(Tourist Refund Scheme)と言われ、オーストラリア出国前の60日以内に、1店舗につき$300以上の買い物をし、かつ出国時に機内持ち込み手荷物として税関に提示することができる商品のみに適用されるというものです(例外もあるそうですが)。要は、$300以上のレシート(Tax Invoice)とパスポート、航空券、購入した物品を出国前に所定の窓口で提示するとGSTを払い戻してくれるのです。ただし、この1店舗というのがミソで、例えば3店舗でそれぞれ$150の買い物をして $450分のレシートを提示しても適用されません。あくまでもレシート1枚で$300以上でないといけないのです。デパートなどにはバラバラのレシートを一枚にまとめてくれる便利な窓口もあります。
話が長くなりましたが、じつはここまでが前振りです。それでは本題です。
先日海外に行く機会があり、ちょっと大きな買い物をしたので、少額でもGSTの払い戻しがあるなら利用しない手はないと考え、レシートを握り締め出国ゲートをくぐりました。じつはかれこれ10年ほど前にもラップトップのPCを購入し、払い戻しを受けたことがあったので、それほど心配せずにTRSのカウンターに向かったところ、そこには、なんと驚くほどの長蛇の列が…。人、人、人…。しかも並んでいる人の荷物がこれまた凄いのなんのって、こんなの機内に持ち込めるのかよ~、ってほどの凄まじい量なのです。
ひとりで10品以上を申請する人もいるので当然レシートと物品の確認にも時間がかかります。10年という歳月を感じずにはいられませんでした。甘かった…。
余裕を持って搭乗時間の1時間半前に並び始めたにもかかわらず、列は一向に進まず、そのうちに心に不安が影を落とし始めます。搭乗開始まであと30分になってもまだ自分の前には10人以上の人が順番を待っています。次第に頭のなかでは時計の秒針がカチカチと鳴り響く始末。そしていよいよ搭乗開始の時間。悲しいかな、まだ順番は回ってこない…。そうです、 1時間半ずっと並んでもまだ手続きできないのです。最後には脂汗は出てくるは全身が小刻みに震え出すは、絶体絶命のピンチです。さあ、どうする? ここで諦めて搭乗口まで走るのかそれともあと5分だけ待ってみるのか…。心のなかで葛藤が続きます。
結局、搭乗時間を過ぎても諦めきれずそのまま順番を待ち、搭乗開始時間の15分後に半泣きの状態で手続きを終え、搭乗口までダッシュ! ギリギリセーフで機内に乗り込み、無事シドニーを飛び発ったのでありました。「ああ、ランナーでよかったぁ」とこの時ほど思ったことはありませんでした。
先ごろ日本で発表された今年の流行語大賞の年間大賞は「 爆買い 」でした。
「 爆買い 」の意味をシドニー空港で知りました、というお話でした。
みなさん、「 爆買い」には気をつけましょう。
そして消費税の払い戻し手続きをする場合には、余裕を持って早めに空港に行くことをおすすめします。