オーストラリアに来て個人的によく使っているサービスのひとつが、郵便局。荷物を送りたいとき、郵便局で売っている空き箱に中身が入るか試してカウンターでまとめて支払えるので、中身と財布だけ持っていけばOK。切手料金が分からないとき、スーパーマーケットのようにセルフ・レジがある支局だと、自分で重量を測って切手を貼ってすぐ隣のポストに投函すればOK。包装紙や便箋なども、会計前に使えるので便利です。
荷物の発送や受け取りの他にも、
◯主な公共料金の支払い
◯自分の銀行口座への引き出し・預け入れ
◯パスポート写真の撮影(申請はオーストラリア国籍のみ)
◯外貨通貨の取り扱い
◯海外送金の代理
◯旅行保険、車両保険、住宅保険などの取り扱い
◯文具、ギフト、駄菓子、包装用品などの販売
◯印刷、コピー
といったさまざまなサービスを実施しているためか、カウンターによく長蛇の列ができています。
オーストラリアの郵便局は公社化されていますが、各主要都市にはGPOという中央郵便局があり、支局が各地に点在しています。オフィス街でよく見かけるのは、カートを引いて歩いていたり、登山用としか思えないリュックを背負っていたり、自転車に乗っているアスリートさながらの配達員さんたち。車とバイクも見かけます。
オーストラリアの郵便をあまり信用していない人も少なくないようですが、個人的には、スペインは荷物が消えうせるし、イタリアはカード1枚でも数ヵ月しないと届かないし、ロシアは堂々と開封されるし、そこらへんと比べると大分ましかなと思います。しかし、オーストラリアの友人と話したとき、こんなことを言っていました。
友人「僕がフラットにいたとき、不在じゃなくても不在届になったことがあるよ。で、郵便局に取りに行った」
私「部屋にいても?」
友人「うん、大体そうなる。それかエントランス前に置いてある」
私「どうして?」
友人「面倒だからかもね」
私「再配達は?」
友人「ない」
私「どうして?」
友人「いや、他の国もあるけど有料でしょ。無料なの日本だけじゃない?」
……確かに、アマゾンで買った小物ひとつのために、やたら大きな箱で包装されてポストに入らず、再配達をお願いするなんて申し訳ないとは、日本で常々思っていました。
友人「まあ、僕のところだけかも。オーストラリアもレセプションいるところや庭のある一軒家ならノックしてくれると思う。Parcel Lockersっていう宅配ボックスあるからさ、そこに無料登録して入れてもらうか、職場に配達してもらうと早いだろうね」
何にしろ、郵便事業が果たす役割が日本以上に大きいオーストラリアなので、今のところ生活する上では欠かすことのできないサービスでしょう。個人的には、自宅近くの郵便局に俳優のマッツ・ミケルセン似のスタッフさんがいるので、郵便局に受け取りに行くのも楽しみです。
文:武田彩愛(編集部)