日本への観光客誘致を目的とした、日本政府観光局(以下JNTO)主催の恒例イベント「Japan Adventure Travel Mart」が、5月23日にシドニーのヒルトンホテルで行われ、旅行関係者やメディア関係者が集まった。例年はスノーリゾートのプロモーションに限定していたが、今年は特定のエリアや季節だけでなく、幅広く日本の魅力を発信。
イベントは竹若総領事のあいさつからスタート(写真左)。日本とオーストラリアの経済・政治の良好な関係、またオーストラリアからの訪日観光客が増加していることに触れ、「このイベントで日本とオーストラリアが旅行・観光関係者のネットワークを築いてほしい」と話した。続いて登壇したJNTO若林所長も「一緒に旅行先としての日本を盛り上げていきましょう」と会場に呼びかけた(写真右)。
最初のプレゼンテーションはJNTOのサリー・マイルズ氏より、オーストラリア人に向けて日本の観光地が紹介された(写真左)。オーストラリア人によく知られるニセコや白馬以外にも数多くのスノーリゾートがあること、そしてスキーやスノーボード以外にラフティングやゴルフ、登山、サーフィン、サイクリングなどのさまざまなアクティビティがあり、冬以外の季節の楽しみが多数あることをアピール。
次に、大手スキーショップ「Larry Adler Ski & Outdoor」のCFOを務めるスコット・アドラー氏(Scott Adler・写真右)がゲストスピーカーとして登壇。翻訳アプリや宅配便といった便利なサービスや、カードが使えない店が多いことなど、日本を訪れる際に役立つ具体的な情報を紹介し、スノーリゾート以外の注目の旅行先として、環境スポーツイベント「SEA TO SUMMIT」、日本で一番高い位置に温泉がある富山県の立山、鹿と大仏が見どころとして奈良県に触れた。
プレゼンテーションの後にはビジネスセッションが行われ、各ブースは大盛況。来場者は121名に上り、複数のブースを回って情報を集め、商談に臨んでいた。今回のイベントについて、主催であるJNTOの若林香名所長は以下のように述べる。
「オーストラリアではニセコや白馬の認知が高いですが、それ以外のエリアや、スキーやスノーボード以外のアドベンチャーについても発信をしていきたい。それで、今年からスノーリゾート限定ではなく、それ以外の観光地にもフォーカスしています。人気のエリアにも継続して訪れていただきながら、新しい観光地やアドベンチャーを発見していただければと思っています」
<以下、主な出展者>
取材・文・撮影:天野夏海(編集部)